テイクアウト専門店の開業ガイド|成功戦略から儲かる人気メニューまで紹介

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テイクアウト専門店は、少ない資金で起業できる飲食店の一形態として注目されています。
成功の鍵は、儲かる仕組みの構築と、人気メニューの開発・提供です。

この記事では、テイクアウト専門店の開業手順や成功戦略、人気メニューの例からメリット・注意点まで網羅的に解説します。

テイクアウト専門店の需要が高まっている背景

近年、テイクアウト専門店の需要は増加傾向にあります。
この背景には、ライフスタイルの変化に伴う「中食」市場の拡大が挙げられます。

特に、共働き世帯や単身者の増加に伴い、調理時間を短縮しながらも質の高い食事を求める層が増えており、都市部や駅周辺を中心に利用者が急増しました。
デリバリーサービスやモバイルオーダーが一般化したことも追い風となっていると言えるでしょう。

事業者側にとっても、コロナ拡大の影響を経て、家賃や人件費を抑えられるビジネスモデルへの転換が加速しました。

こうした供給側の効率化と、多様なジャンルの料理を場所を選ばず食べたいという需要側のニーズが合致した結果、市場はかつてない盛り上がりを見せています。
現代の忙しい生活において、テイクアウト専門店は無くてはならないインフラとしての役割を強めているのです。

テイクアウト専門店の開業4ステップ

テイクアウト専門店のオープンは、コンセプト設計から資金計画、法的な手続き、そして店舗の準備まで、各段階で着実に準備を進めることが成功の鍵を握ります。

ここでは、その道のりを大きく4つのステップに分けて解説していきます。

STEP①:事業計画を立てて開業資金を把握する

最初に、事業の根幹となる事業計画を策定します。
店舗のコンセプト、ターゲット顧客、メニュー構成、価格設定などを具体的に定めましょう。

計画が固まったら、それに沿って必要な開業費用を算出します。
主な費用には、

✓物件取得費
✓内装工事費
✓厨房設備費
✓当面の運転資金


などがあります。
これらの費用を正確に把握することが、テイクアウト専門店オープンの第一歩となります。

\事業計画書の書き方がわからない・・・/

STEP②:自己資金で不足する場合の資金調達方法

事業計画に基づいて算出した開業資金が自己資金で不足する場合、外部からの資金調達の検討が必要になります。

代表的な方法として、日本政策金融公庫からの「新規開業・スタートアップ支援資金」が挙げられます。
この制度は、新たに事業を始める方や事業開始後間もない方を対象としており、無担保・無保証人で利用できる点が大きな特徴と言えます。
また、公的機関であるため、民間の金融機関よりも比較的融資を受けやすい傾向にあることもポイントです。

その他、地方自治体が指定の金融機関と連携して実施する「制度融資」も選択肢として検討しましょう。
自治体が利子の一部を補給してくれる場合もあり、低い金利で借り入れできるというメリットがあります。

いずれの方法を選ぶにしても、説得力のある事業計画書の作成が審査通過の鍵を握ります。
自己資金の準備状況や収支の見通しを精査し、複数の手段を組み合わせて最適な資金計画を立てましょう。

\他にはどんな融資がある?/

STEP③:営業に必要な許可や資格を取得する

テイクアウト専門店の営業には、法的に定められた許可や資格が必須となります。

まず、各店舗に1名「食品衛生責任者」を置く必要がありますが、講習を受ければ資格取得が可能です。
次に、管轄の保健所から「飲食店営業許可」を取得する必要があります。
店舗の工事が完了する前に、施設の図面を持参して保健所に事前相談を行うとスムーズです。

また、消防法に基づき、火気設備を導入する際は消防署への届出も求められます。
忘れずに申請を行いましょう。

\調理師免許は必要?/

STEP④:店舗物件を探し、厨房設備を整える

最後に、事業計画と資金計画に基づき、最適な店舗物件を探します

立地は売上を大きく左右するため、ターゲット顧客層や周辺の競合状況を十分に調査して決定しましょう。
その際、具体的なエリアまで絞り込んで検討することが求められますが、勘や経験に頼るだけでは、想定していた売上を確保できないというケースを招きかねません。
以下の記事では、人口・人流・競合データなどを基に客観的に判断するヒントについてまとめています。
ぜひ参考にしてください。

物件が決まったら、内装工事と並行して厨房設備を整えます
効率的な動線を確保できるキッチンレイアウトを考え、必要な調理器具を揃えましょう。

地域の特性を活かした店舗づくりや、集客につながる看板の設置も重要な開店準備の一つです。
決して軽視せず、“儲かる”テイクアウト専門店オープンを実現させてください。

儲かるテイクアウト専門店にするための成功戦略3選

テイクアウト専門店として儲かる仕組みを構築するには、戦略的アプローチが不可欠です。
市場には多くの競合が存在するため、計画的なメニュー開発や効果的な集客施策を通じて、自店の価値を高めていく必要があります。

ここでは、成功に導くための3つの戦略を紹介します。

戦略1:独自のメニュー開発や価格設定で差別化を図る

競合店との差別化を図り、安定した経営を続けるためには、独自性のあるメニュー開発と緻密な価格設定が不可欠です。
テイクアウト専門店は参入障壁が低い分、周辺に似たような店が並びやすいため、自店にしかない強みを持たせる必要があるのです。

メニュー構成については、唐揚げやお弁当カレーといった定番の人気商品は安定した需要が見込めますが、そこにプラスアルファの価値を加えましょう。
例えば、

✓自宅での再現が難しい韓国料理の「キンパ」
✓健康意識の高い層をターゲットにした「サラダ」


これらは、専門店化することで特定のリピーターを獲得しやすくなります。
食材やレシピにこだわりを見出し、専門性を高めることでブランド力強化を図ることがとても重要です。

また、収益を最大化するためには利益率の管理が必要不可欠です。
原価の高いメイン食材だけでなく、利益率の高い惣菜をセット販売することで、客単価の底上げを狙います。
原材料費の高騰も踏まえ、品質を維持しながらも無駄を省いた価格設定を行い、継続的に利益が出る仕組みを構築してください。

\物価高騰を乗り切るための具体策/

戦略2:SNSやデリバリーサービスを活用して集客する

店舗の存在を広く知ってもらうためには、積極的な集客活動が求められます。
InstagramやX(旧Twitter)などのSNSを活用し、写真映えするメニューや店舗のこだわりを発信することで、潜在顧客にアプローチできます。
また、ハッシュタグを効果的に使うことで、地域住民や特定のジャンルに興味がある層へ情報を届けられるでしょう。

さらに、デリバリーサービスを活用すれば、店舗に足を運べない顧客にも商品を届けられ、新たな販売チャネルの開拓が期待できます。

\SNS集客って具体的にどんなこと?/

戦略3:効率的なオペレーションで調理時間を短縮する

テイクアウト専門店において、顧客を待たせないスピーディーな提供は、リピーター獲得に直結する極めて重要な要素です。
特にランチタイムや夕方のラッシュ時には注文が集中するため、調理工程を細分化し、無駄を徹底的に省いた動線設計が求められます。

具体策①:事前の仕込みをどこまで完了させるかをルール化

例えば、注文を受けてから揚げる唐揚げ専門店であっても、鶏肉のカットや味付け、衣付けまでをアイドルタイムに済ませておけば、ピーク時は揚げる工程だけに集中できます。
具体策②:メニュー数を絞り込む

提供する料理を限定すれば、同じ調理器具を連続して使用できるため、機材の洗浄や切り替えにかかるロスタイムを削減できます。
具体策③:モバイルオーダーシステムの導入

このシステムで事前に注文と決済が完了していれば、スタッフは調理と受け渡しに専念でき、レジ業務による停滞が発生しません。
実際に、予約システムを活用している店舗では、飛び込み客への対応と並行しながらも、1時間あたりの提供数を未導入時の約1.5倍に引き上げた事例も存在します。

容器やカトラリーを手に取りやすい位置に配置するなどの物理的な改善も繰り返し行い、1秒でも早く商品を手渡せる体制を整えることが、売上の最大化につながります

テイクアウト専門店で人気のメニューとは?

テイクアウト専門店で提供するメニューは、顧客が持ち帰ってから食べるという特性を考慮し、時間が経過しても美味しさが損なわれにくいことが大前提となります。
その中で最も安定した人気を誇るのが、

✓唐揚げ
✓お弁当
✓カレー
✓丼もの


といった定番の主食ジャンルです。

特に唐揚げ専門店は、調理工程がシンプルでありながら家庭では手間に感じる揚げ物というニーズを捉えており、根強い支持があります。
また、近年では特定の商品に特化した「専門店化」が加速しており、

✓おにぎり
✓サンドイッチ
✓ハンバーガー


といった軽食メニューも注目を集めています。
これらは片手で手軽に食べられることから、オフィスでのランチや屋外での食事シーンにも適しており、高い回転率を支える主力商品となるでしょう。

さらに、健康志向の高まりを背景に、色鮮やかな野菜をふんだんに使用したサラダ専門店も都市部を中心に急増しています。
一方、自分へのご褒美需要をターゲットにしたスイーツやケーキなどのデザート類も、テイクアウト専門店と非常に相性が良いジャンルです。

また先述した通り、韓国料理のキンパヤンニョムチキンのように、自宅では再現が難しいトレンドメニューを専門的に扱うことで、特定のファン層やリピーターを効率的に獲得できる傾向があります。

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テイクアウト専門店を開業する4つのメリット

テイクアウト専門店のオープンには、一般的な飲食店経営とは異なるメリットが存在します。
少ない資金や人員で始められる手軽さに加え、高い収益性も期待できます。

ここでは、テイクアウト専門店ならではの4つのメリットについて解説します。

メリット1:開業資金やランニングコストを低く抑えられる

テイクアウト専門店の大きなメリットの一つは、開業資金を低く抑えられる点です。

客席スペースが不要なため、小規模な物件で開業でき、物件取得費や内装工事費といった初期費用を大幅に削減できます。
同時に、ランニングコストである家賃や光熱費も安く済みます。

こうした費用の低さは、創業融資や補助金の審査においても有利に働くことがあります。
少ない開業費用で始められるため、飲食業界への参入ハードルが低いビジネスモデルと言えます。

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ぜひ一度ご相談ください。

メリット2:1人でも運営しやすく人件費を削減できる

接客を担当するホールスタッフが不要なため、テイクアウト専門店は少人数での運営が可能です。
調理から提供、会計までを1人で行うことも可能になるため、人件費を大幅に削減できます。

これにより、アルバイトの求人にかかるコストや労力を抑えることにもつながります。
人手不足が課題となる飲食業界において、省人化を実現しやすい点は大きな強みと言えるでしょう。

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メリット3:店舗の回転率が高く売上を伸ばしやすい

テイクアウト専門店は顧客の滞在時間が極めて短いため、店舗の回転率が非常に高くなります
イートイン(店内飲食)のように座席数に売上が制限されることがなく、短時間で多くの顧客対応が可能です。

客単価は低くなる傾向がありますが、販売数を増やすことで高い売上を目指せます。
利益率を意識したメニュー開発や、追加購入を促す工夫を組み合わせることで、効率的な収益獲得が実現できるでしょう。

メリット4:小規模な物件でも開業できる

客席を設ける必要がないため、厨房設備を設置できる最小限の広さがあれば十分に営業が成り立ちます。
テイクアウトに特化した場合、わずか3坪~5坪程度の極小物件でも開業が可能になります。

これにより、物件探しにおける選択肢が大幅に広がるというメリットが生まれます。
例えば、通常であれば家賃が高騰して手が出ないような駅前の一等地や人通りの多い繁盛エリアであっても、小規模な物件であれば比較的手頃な賃料で見つけることが可能です。
空中階や地下などの視認性が低い物件は避け、路面店の省スペース物件を狙うことで、集客に有利な立地を確保しながらも固定費を最小限に抑えることができます。

また、居抜き物件を有効活用することで、厨房設備や電気・水道の配管をそのまま引き継げる場合があります。
これにより、内装工事費や設備導入費といった初期投資をさらに削減できます。

厨房を中心とした機能的で効率的なレイアウトを組むことで、たとえ狭い店舗であっても、調理から受け渡しまでをスムーズに行うオペレーションが実現します。

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知っておきたいテイクアウト専門店3つの注意点

テイクアウト専門店の開業はメリットが多い一方で、成功するためには事前に把握しておくべき注意点も存在します。

参入障壁の低さは、そのまま競争の激しさにつながります。
安易な開業で失敗しないためにも、デメリットを理解し、しっかり対策を講じましょう。

注意点1:競合が多く、他店との差別化が求められる

テイクアウト専門店は比較的少ない資金で開業できるため、新規参入が多く、競合が生まれやすい業態です。
近くに類似の店舗が出店する可能性も常にあります。

また、顧客は食べログなどのグルメサイトで店舗を比較検討するため、メニューの独自性、価格、サービスなどで他店との明確な差別化を図り、選ばれる理由を作ることが不可欠です。

注意点2:客単価が変動する可能性がある

テイクアウト専門店は、イートイン形式の飲食店と比較して、多様な要因によって客単価が変動する可能性があります。

テイクアウト専門店が多くの売上を上げられることから客単価が高くなる傾向にあるという情報も見られます。
これは、客席を設けないため回転率を気にする必要がなく、セット注文などの追加メニューを提供できるためとされています。

一方で、テイクアウト専門店では、イートイン店舗よりも低価格での商品提供が求められる場合があり、競合店に合わせた安易な価格設定は利益を圧迫するリスクがあるという情報も見られます。

客単価を向上させるためには、セットメニューの提供や、レジ横でのついで買いを促す商品の陳列など、購入点数を増やす工夫が求められます。

注意点3:容器や包装などの備品コストがかかる

テイクアウト専門店では、料理を提供する際に使用する容器、袋、箸、おしぼりといった消耗品のコストが継続的に発生します。
これらの備品代は、売上が増えるほどに増加し、利益を圧迫する要因になり得ます。

厨房設備などの初期投資だけでなく、こうしたランニングコストも事業計画の段階で正確に見積もり、全体の費用に含めておく必要があります。

テイクアウト専門店の開業に関するよくある質問

テイクアウト専門店の開業を検討するにあたって、多くの事業者が抱く疑問をQ&A形式でまとめました。
資格の要否から、自宅や車両を利用した変則的な出店形態、さらには気になる収益性の目安まで、具体的な悩みに対する回答を確認していきましょう。

Q1. 飲食店での勤務経験がなくても開業できますか?

A. はい、開業は可能です。
食品衛生責任者の資格取得は必須ですが、調理師免許は不要です。
しかし、飲食店やカフェでの勤務経験があれば、仕入れや調理、接客といった店舗運営をスムーズに進めやすくなります。

未経験の場合は、調理工程がシンプルなメニューから始めるのが良いでしょう。

Q2. テイクアウト専門店は自宅やキッチンカーでも開業できますか?

A. はい、どちらの形態でも開業は可能です。
自宅のキッチンを改装して保健所の営業許可を取得する方法や、キッチンカーで移動販売を行う方法があります。

どちらも店舗を借りるより初期費用を抑えられますが、それぞれ許可の基準が異なるため、計画段階で管轄の保健所に相談しましょう。

Q3. テイクアウト専門店の平均年収はどれくらいですか?

A. 飲食店オーナーの平均年収については、公的な統計が不足している状況です。
オーナーの年収は、店舗の売上から原材料費、人件費、家賃などの経費を差し引いた利益によって決まるため、事業規模や経営手腕に大きく左右されます。

個人経営の小規模店では300万〜500万円程度が目安とされることもありますが、多店舗化などで成功すればそれ以上を目指すことも可能です。

まとめ

テイクアウト専門店は、少ない初期投資と低いランニングコストで始められるため、飲食店開業の選択肢としておすすめです。
成功の鍵は、綿密な事業計画と、競合に埋もれないための差別化戦略にあります。

この記事で紹介した開業ステップや成功戦略を参考に、ぜひ自分だけのテイクアウト専門店の実現を目指してください。

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著者:店舗流通ネット株式会社
編集チーム

「明日の街、もっと楽しく」をスローガンに、創業から25年、飲食店支援のスペシャリストとして4,000件を超える課題解決をサポートしてきました。
この長年の経験と知見を、悩めるオーナー様や未来の開業者様へ届けるべく、編集チームが執筆・解説します。