コロナ融資が返済できない場合の対処法とは?免除や日本政策金融公庫の借換について解説
【▼30秒でわかるコロナ融資の返済対処法!】
| この記事でわかること💡 ✅返済に行き詰まる前に行うべき自社の財務状況の把握 ✅事業を続けながら返済負担を軽減するための具体的な方法 ✅事業継続が困難な場合に経営者の再起を守る会社整理の選択肢 ✅状況に応じて活用できる金融機関や専門家などの相談窓口 |
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、多くの飲食店を支えた「ゼロゼロ融資」の返済がいよいよ本格化しています。
据置期間が終了し、元本の返済が開始されたことで、資金繰りに頭を悩ませている経営者の方も少なくありません。
特に多店舗展開をされている場合、各店舗の収益状況や借入金のバランスが複雑になり、自社だけで最適な解決策を見出すことは容易ではないはずです。
返済が困難な状況を放置せず、適切な対処法を講じることで、事業を継続させながら経営を立て直す道は残されています。
本記事では、日本政策金融公庫の借換制度や債務免除の考え方など、現状を打開するために知っておきたい具体的な選択肢について解説します。
目次
なぜ今、コロナ融資の返済が問題になっているのか
新型コロナウイルス感染症による経済的な影響への緊急経済対策として実施された「ゼロゼロ融資」の返済が、今まさに多くの飲食店経営者の大きな壁となっています。
返済問題が深刻化している主な要因は、元本の支払い猶予期間である「据置期間」が終了の時を迎えていることにあります。
これまで利息の支払いのみで持ちこたえてきた事業者が、いよいよ元本の返済を開始せざるを得ない段階に差し掛かり、キャッシュフローが急激に圧迫されているのです。
追い打ちをかけるように、近年の原材料費や光熱費の高騰、人手不足に伴う人件費の上昇が経営を圧迫しています。
売上がコロナ前水準に戻りきらない中で支出だけが増大し、当初の返済計画と現状が乖離してしまっているケースも少なくありません。
コロナ融資の返済状況は?

コロナ融資の返済状況は、多くの事業者にとって極めて厳しい局面を迎えています。
日本政策金融公庫の統計や民間金融機関の動向を見ても、返済が計画通りに進んでいる企業がある一方で、据置期間が終了した途端に資金繰りが急速に悪化し、条件変更を余儀なくされるケースが後を絶たないようです。
特に飲食店においては、売上が回復傾向にあっても、物価高騰や人件費の増大が利益を圧迫し、元本の返済原資を十分に確保できていないのが実情です。
実際に、返済の延滞や事業継続を断念する件数は増加傾向にあり、もはや自社の努力だけで解決できる段階を超えつつある企業も少なくありません。
返済が本格化する中で、多くの経営者が「今はまだ大丈夫」と考えてしまいがちですが、キャッシュフローの悪化は想像以上の速さで進みます。
早期に現状を直視し、手遅れになる前に次の一手を打つことが、事業を守るための分かれ道となるでしょう。
コロナ融資の返済に行き詰まる前にやっておくべき現状把握

返済が本格化する中で最も避けたいのは、正確な数字を把握しないまま、場当たり的な対応を繰り返すことです。
まずは、改めて自社の財務状況を冷徹に直視することから始めましょう。
多店舗展開をされている場合は、店舗ごとの収益性と全社的な借入負担のバランスを整理し、どこにキャッシュフローのボトルネックがあるのかを突き止める必要があります。
現状を正しく把握できていれば、金融機関や専門家への相談もスムーズに進み、より有効な解決策を引き出しやすくなります。
ここでは、危機を回避し、事業を立て直すための第一歩として不可欠な「現状把握」の具体的な進め方について解説します。
借入金の全体像と資金繰り表を作成する
複数の金融機関から借入れを行っている場合、まずは全ての借入金の残高や、それぞれの返済開始時期、月々の返済金額を整理することが推奨されます。
いつ、どれくらいの資金が必要になるのかを可視化することで、漠然とした不安を軽減できます。
さらに、売上予測や経費の見直しを含めた資金繰り表を作成し、今後の計画を立てることも有効です。
資金ショートを起こす前に、手元資金で返済が可能なのか、あるいは経営改善による自助努力が必要なのかを見極めやすくなります。
自社のみでの判断が難しい場合は、飲食店の財務に詳しい専門家へ相談することも一つの手段として検討しましょう。
【事業継続が前提】コロナ融資の返済負担を軽減する5つの方法

事業の継続を前提とする場合、まずは返済の負担を軽減し、資金繰りを安定させることが最優先となります。
金融機関への相談を通じて返済計画を見直すことや、既存の融資をより有利な条件のものにまとめる公的制度の活用が有効です。
また、新たな資金調達や補助金の活用によって事業を立て直し、返済原資を生み出すといった攻めの対策も考えられるでしょう。
自社の状況に合わせて、これらの方法を複合的に検討していくことが求められます。
方法1:取引金融機関に返済条件の変更(リスケジュール)を相談する
資金繰りが急速に悪化し、予定通りの返済が困難になった場合には、取引金融機関へ返済条件の変更、いわゆるリスケジュールを相談することも有力な選択肢です。
これは、毎月の元金返済額を一時的に減額したり、返済期間を延長したりすることで、手元のキャッシュを残すための交渉です。
金融機関は、返済が滞るリスクを避けるため、実現可能な経営改善計画が示されれば、柔軟に協議に応じてくれる傾向にあります。
延滞が発生してからでは信用に傷がつき、交渉が難航する恐れがあるため、早めの行動が推奨されます。
方法2:日本政策金融公庫に据置期間の延長を申請する
日本政策金融公庫から融資を受けている場合、元本の返済を待ってもらう「据置期間」の延長を申請できる可能性があります。
特にコロナ融資においては、当初の計画通りに収益が回復していない事業者が多いため、公庫側も返済期間の延長や据置期間の再設定といった条件変更の相談に柔軟に対応する姿勢を示しています。
申請にあたっては、現在の経営状況や今後の改善見通しを説明する書類が必要となりますが、認められれば月々の返済負担を一時的に抑え、資金繰りを安定させることが期待できます。
返済が開始されてから慌てるのではなく、キャッシュフローに不安を感じた段階で、早めに最寄りの支店窓口へ相談することが大切です。
方法3:他の融資制度(セーフティネット保証など)で新たな資金を調達する
既存のコロナ融資の返済が苦しい場合でも、セーフティネット保証などの他の融資制度を活用して、新たな資金を調達できる可能性があります。
これは経営上の突発的な環境変化により売上が減少した中小企業を支援する制度で、一般の保証枠とは別枠で融資を受けられる点が大きな特徴です。
ゼロゼロ融資のような実質無利子・無担保の制度ではありませんが、通常のプロパー融資に比べて低い金利で借入できる可能性があります。
新たな資金を確保することで、一時的なキャッシュフローの改善を図り、事業立て直しのための時間を稼ぐことが期待できます。
ただし、追加の借入れは将来の返済負担をさらに増やすことにもつながるため、慎重な検討が欠かせません。
自社の収益力に見合った計画であるか不安な場合は、一度財務の専門家に現状を共有し、客観的なアドバイスを求めることが肝心です。
方法4:「資本性劣後ローン(資本性借入金)」への借り換えを検討する
新たな資金調達として、日本政策金融公庫などの「資本性劣後ローン(資本性借入金)」への借り換えを検討するのも一つの方法です。
この制度は、融資でありながら金融機関の審査上は自己資本(資本金)とみなされるという特徴があります。
原則として期限一括償還となるため、毎月の元本返済負担がなくなり、当面の資金繰りが楽になる可能性があります。
また、金利は業績に応じた変動制となることが多く、経営が厳しい時期には低く抑えられるという利点もあります。
ただし、審査では詳細な事業計画が求められるため、プロのサポートを受けながら慎重に準備を進めることが推奨されます。
方法5:融資以外の資金調達(遊休資産の売却やファクタリング)を検討する
追加の借入れが難しい場合は、負債を増やさない資金調達方法に目を向けてみることも一つのアプローチとなります。
例えば、事業に直結しない遊休資産や使用頻度の低い設備を売却して返済資金に充てることが考えられます。
また、売掛金が存在する事業形態であれば、それを早期に現金化するファクタリングの活用も選択肢に入ります。
こうした手段は融資とは異なり借入れにならないため、財務状況を悪化させずにキャッシュフローを改善できる可能性があります。
自社の店舗網や資産状況を改めて見直し、無駄な経費を削減しつつ、活用できる資産が眠っていないかを確認してみるのも有益な対応策と言えます。
借入を増やさず店舗資産を活用するTRNグループの「リースバックシステム」

コロナ融資の返済負担が重くなっている状況で、さらに追加融資を受けることに不安を感じる経営者の方は少なくありません。
借換やリスケジュールは有効な選択肢ですが、審査や金融機関との調整に時間がかかる場合もあり、すぐに手元資金を確保したい場面では別の方法も検討する必要があります。
そのようなときに選択肢となるのが、TRNグループの「リースバックシステム」です。
リースバックシステムは、営業中の店舗にある保証金や内装・造作資産を活用し、店舗営業を続けたまま資金化を図れる仕組みです。
金融機関からの融資とは異なるため、借入を増やさずに資金を確保しやすい点が大きな特長です。
調達した資金は、コロナ融資の返済資金や当面の運転資金、仕入れ費用、人件費、既存借入の返済など、店舗の状況に応じて柔軟に活用できます。
特に、複数店舗を運営している場合は、店舗ごとの収益状況や資産状況を見直すことで、資金化できる可能性がある資産が見つかることもあります。
「返済は続けたいが、毎月の資金繰りが厳しい」
「追加融資ではなく、別の方法で手元資金を確保したい」
「営業を続けながら、返済負担への対応策を考えたい」
このような課題を抱えている方は、まずは当社にご相談ください。
店舗の状況を確認したうえで、資金繰り改善に向けた現実的な選択肢をご提案いたします。
借入にならないスピーディーな資金調達!
✓ リースバックシステムの基本的な仕組みとメリット
✓ 資金調達シミュレーション
✓ リースバックシステムの流れ
✓ ご利用者様の声
【事業継続が困難な場合】会社を整理するための3つの選択肢

様々な手を尽くしても事業の継続が困難であり、債務超過の状態から抜け出せないと判断した場合には、会社を整理することも考えなければなりません。
事業を整理する方法には、主に法的な倒産手続きである「法人破産」や「特別清算」があります。
これらの手続きは、債務を法的に整理し、経営者自身の再出発を図るための選択肢です。
どの方法が最適かは、会社の状況や債権者の意向によって異なるため、廃業を決断する前に専門家へ相談することが大切です。
選択肢1:経営者保証ガイドラインに沿って債務整理を行う
コロナ融資の多くは、経営者が個人として連帯保証人になっています。
事業継続が困難になり債務整理を行う際、「経営者保証に関するガイドライン」を活用することで、経営者の個人資産を守りながら再起を図れる可能性があります。
このガイドラインは、経営者の保証債務の整理にあたり、華美でない自宅や一定期間の生計費(最大360万円)などを残せるよう配慮するものです。
すべての債権者の同意が必要となりますが、誠実に交渉することで、保証人としての責任を果たしつつ、生活への影響を最小限に抑えることを目指せます。
選択肢2:「法人破産」の手続きで会社と債務を清算する
会社の債務が資産を大幅に上回り、支払不能の状態に陥った場合、裁判所に申し立てて「法人破産」の手続きを行うことで、会社と債務を清算できます。
破産手続きが開始されると、裁判所から選任された破産管財人が会社の財産をすべて現金化し、法律の定める優先順位に従って債権者に公平に配当され、手続きが完了すれば、会社の法人格は消滅、残った債務の支払い義務もなくなります。
これにより、経営者は経済的な重圧から解放され、新たなスタートを切ることが可能になるのです。
選択肢3:「特別清算」の手続きで会社を清算する
「特別清算」は、株式会社のみが利用できる清算手続きの一つです。
破産手続きに比べて手続きが簡易であるという特徴があります。
この手続きを行うためには、債務超過の疑いがあることに加え、債権者集会で議決権総額の3分の2以上の同意を得る必要があります。
そのため、債権者の協力が得られやすい状況で比較的円満に会社を整理したい場合や、破産のような社会的なマイナスイメージを避けたい場合に適した方法と言えます。
コロナ融資の返済は免除される?債務減免の可能性について解説
コロナ融資の元本が自動的に免除されることは原則としてありません。
融資はあくまで借金であり、返済義務が伴います。
ただし、事業継続が極めて困難で、前述の「経営者保証に関するガイドライン」などを活用した私的整理や、法人破産などの法的整理を行う過程で、結果的に債務がカットされる、つまり債務減免が実現する可能性はあります。
特に、自然災害による二重ローン問題を対象とした「自然災害債務整理ガイドライン」のコロナ特則を利用できれば、一定の要件下で債務の減額や免除が受けられる場合があります。
利息のみの免除とは異なり、元本に踏み込んだ整理となるため、専門家への相談が不可欠です。
コロナ融資の返済に困ったときに相談できる4つの窓口

コロナ融資の返済に少しでも不安を感じたら、一人で抱え込まずに外部の機関へ相談することが解決への第一歩です。
返済が滞る前に相談することで、取れる選択肢の幅が広がるでしょう。
金融機関はもちろん、国が設置している公的な支援機関や、法律・財務の専門家など、様々な相談窓口が存在します。
ただし、それぞれの窓口には専門性や役割に違いがあるため、自社の状況に合わせて適切な相手に相談することを心掛けましょう。
窓口1:融資を受けている取引金融機関
コロナ融資の返済に関する最初の相談先は、融資を受けた銀行や信用金庫などの取引金融機関です。
返済が厳しくなる見通しが立った段階で、正直に現状を伝え、今後の返済計画について相談しましょう。
金融機関側も、貸し倒れになるよりは、返済条件を変更してでも完済してもらうことを望んでいます。
そのため、実現可能な経営改善計画を提示できれば、リスケジュールなどの相談に柔軟に応じてもらえる可能性が高まります。
あわせて読みたい👇
窓口2:日本政策金融公庫の相談窓口
日本政策金融公庫から融資を受けている場合は、公庫の担当窓口に直接相談するという方法も有効です。
公庫は中小企業や小規模事業者の支援を目的とした政府系金融機関であり、民間の金融機関に比べて返済条件の変更や据置期間の延長などに柔軟に対応してくれる傾向があります。
返済計画の見直しだけでなく、追加融資や経営改善に関するアドバイスを受けられる場合もあるため、積極的に活用を検討すべき方法と言えるでしょう。
窓口3:中小企業活性化協議会(旧:再生支援協議会)
中小企業活性化協議会は、各都道府県に設置されている公的な経営相談窓口です。
収益力はあるものの、財務上の問題を抱えている中小企業の再生を支援する機関であり、無料で相談が可能です。
協議会には専門家が在籍しており、企業の財務状況を分析した上で、実効性のある再生計画の策定を支援してくれます。
また、複数の金融機関からの借入がある場合でも中立的な立場で金融機関との間の調整役を担ってくれるため、経営者単独で交渉するよりも円滑に話を進められる可能性が高いです。
窓口4:弁護士や税理士などの法律・財務の専門家
返済問題が深刻化し自力での解決が難しいと感じた場合は、税理士や弁護士といった専門家へ相談しましょう。
税理士は、財務状況の正確な把握や資金繰り改善計画の策定を支援してくれます。
一方の弁護士は、金融機関との交渉代理や経営者保証ガイドラインの活用、さらには法人破産や特別清算といった法的整理手続きの専門家です。
特に、事業の整理を視野に入れる段階では法的な知見が不可欠となるため、早期に弁護士へ相談することでより有利な条件で手続きを進められる可能性が高まります。
コロナ融資の返済に関するよくある質問
ここでは、コロナ融資の返済に関して事業者の皆様からよく寄せられる質問について回答します。
返済を放置した場合のリスクや借り換えの審査、経営者が自己破産した場合の家族への影響など、具体的な疑問点を解消するための参考にしてください。
Q. ゼロゼロ融資の返済を放置するとどうなりますか?
A. 返済を放置すると、まず遅延損害金が発生し、電話や書面での督促が始まります。
それでも返済しない場合、信用保証協会が代位弁済を行い、その後は保証協会から債務の一括返済を求められます。
最終的には、会社の資産や代表者の個人資産が差し押さえられる可能性もあります。
Q. コロナ融資を借り換える際の審査は厳しいですか?
A. 審査は、事業の現状や将来性、提出する事業計画の合理性に基づいて行われるため、決して甘くはありません。
赤字決算だからといって即座に否決されるわけではありませんが、なぜ借り換えが必要で、今後どのように返済していくのかを明確に説明できるかが鍵となります。
Q. 経営者が自己破産すると家族にどのような影響がありますか?
A. 家族が連帯保証人になっていない限り、法律上の返済義務は生じません。
ただし、破産する経営者名義の自宅や車は処分対象となるため、同居する家族の生活に影響が及ぶ可能性はあります。
また、家族が経営する別会社の役員になることなどは制限されません。
まとめ
コロナ融資の返済が本格化する中で、資金繰りに不安を抱える飲食店経営者は少なくありません。
返済が厳しいと感じた場合は、まず借入金の残高や毎月の返済額、店舗ごとの収益状況を整理し、今後の資金繰りを正確に把握することが重要です。
事業継続を目指す場合は、コロナ借換保証制度やリスケジュール、日本政策金融公庫への相談、補助金の活用など、返済負担を軽減するための方法があります。
また、追加融資に頼りたくない場合には、店舗資産を活用して資金を確保するリースバックシステムのような選択肢も検討できます。
一方で、どうしても事業継続が難しい場合は、経営者保証ガイドラインや法人破産、特別清算などを活用し、経営者自身の再起を見据えた整理方法を考えることも必要です。
いずれの場合も、返済が滞ってから動くのではなく、早い段階で状況を把握し、適切な相談先につなげることが大切です。
「コロナ融資の返済が重く、今後の資金繰りが不安」
「追加借入以外の方法も含めて検討したい」
「店舗を続けるべきか、整理すべきか判断に迷っている」
という方は、ぜひ一度ご相談ください。

