飲食店が経費削減する7つのアイデアとは?注意点も解説

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飲食店の経費を削減したいけれど何から手を付けていいのかわからない、上手な方法が知りたい、そのような悩みを抱えている経営者もいると思います。経費が削減できれば、利益率が上がり、経営が安定するだけでなく、新たな出店や投資など店舗拡大のチャンスも広がります。

そこで今回は、飲食店が経費削減するアイデアや注意点を解説します。経費削減の疑問点や悩みを解消するのにお役立てください。

飲食店の経営に必要な経費

経費を正確に把握することは、飲食店の経営に欠かせません。利益率を上げるためには、常に経費を適正に抑える工夫が必要だからです。

飲食店の経営に必要な経費は大きく2つに分けられます。それは「固定費」と「変動費」です。

固定費

売上に関係なく毎月一定にかかる経費を「固定費」と呼びます。例えば、家賃や地代、減価償却費、リース料、正社員の人件費、通信費などです。水道光熱費の基本料金部分も固定費に含まれます。

売上の増減に左右されないことから、固定費が大きいと経営の安定化が難しいとされますが、簡単に削減できるものではありません。

変動費

月によって増減する経費を「変動費」と呼びます。例えば、食材費や水道光熱費(基本料金を除く)、パートやアルバイトの人件費、販促費などです。

変動費は、主に売上によって増減しますが、季節や社会情勢によっても大きく変わります。例えば、繁忙期には人手がいるため、人件費がかさみます。また、食材価格が不安定だと、予想以上に食材費がかかる可能性もあります。

経費に関する指標(FLコスト・FLRコスト)

飲食店の経費に関する指標に「FLコスト」「FLRコスト」があります。FLコストは材料費(Food)と人件費(Lobar)の合計、「FLRコスト」はこれに家賃(Rent)が加わったものです。

売上に対するこれらコストの割合をそれぞれ「FL率」「FLR率」といいます。FL率は50~60%が適正値とされ、FLR率は60%までに抑えるのが理想的といわれてます。業態によっても異なりますが、店舗の経費が適正な水準かを判断するひとつの目安になります。

また、売上があっても、FLコスト・FLRコストが大きいと、経営は安定せず赤字になる可能性もあります。飲食店経営においては、FL率・FLR率を常に把握し、経費削減に取り組むべきかを判断します。

売上管理に必要な指標については以下の記事でより詳しく紹介していますので、参考にしてみてください。

飲食店の経費を削減する7つのアイデア

ここでは経費を削減するアイデアを7つ紹介します。一つひとつは小さな取り組みですが、積み重ねていくことで大きな削減効果につながります。

経営が経済的に難しい状態に陥った場合でも、経費のこれらの削減方法を理解しておれば、状況を改善するために役立つでしょう。

固定費1、電力会社や料金プランの見直し
2、リース契約の見直し
3、家賃の値下げ交渉
変動費4、パ―トやアルバイトのシフト見直し 
5、販促費の見直し
6、食材費の値下げ交渉
7、オーダーシステムやレジシステムの導入

固定費を減らすアイデア

1. 電力会社や料金プランの見直し

固定費だけでなく、変動費にも関わる電気料金は、電力会社の切り替えで月々の電気代を削減できる場合があります。また、電力会社によってはガスと電気をまとめるとお得になる料金プランがあるため検討するとよいでしょう。現在の契約内容を調べ、他社のサービスと比較・検討してください。少し手間はかかりますが、さまざまな会社に見積もりを出してもらうと良いでしょう。

さらに、契約プランの見直しは、電力会社の切り替えよりも気軽に行える方法です。店舗の電力使用量に対して契約容量が大きい場合には、最適な契約プランへの切り替えで電気料金を削減することができます。

2. リース契約の見直し

調理場で使用する機器をリース契約している場合は、その機器が本当に必要なのかを改めて確認するといいでしょう。実際ほとんど使われていなければ、解約も検討しましょう。リースの契約期間があるので、すぐには解約できませんが、リース契約を見直すきっかけとなります。

3. 家賃の値下げ交渉

家賃は交渉次第で下げられるケースがあります。近隣の家賃相場やテナントの入居状況などを把握することは、交渉の有利な材料になる場合があるので、事前に情報収集をしておくといいでしょう。テナントの空きが多いエリアで、相場より高い家賃で契約していることがわかれば、適正な家賃への引き下げを交渉しやすくなります。交渉を行うことで、貸主との関係が悪くなることを心配する人も多いでしょう。そのため、一方的な依頼ではなく、貸主にも納得してもらえる客観的な情報を持って、丁寧に交渉することが大切です。

変動費を見直すアイデア

4.パ―トやアルバイトのシフト見直し

飲食店は来店数や売上によって、必要な人手が変わります。来店数や売上の少ない時間帯のシフトを見直し、過剰な人員配置になっていないか確認するといいでしょう。一方、来店数や売上の多い時間帯には、人数を増やすことで、サービスの質を向上させることができます。

時間帯ごとに必要な人数の判断は、過去のデータに基づき、来店数や売上をできるだけ正確に予測したうえで行います。

5.販促費の見直し

広告の効果を検証をしないまま、払い続けている販促費はありませんか? チラシやダイレクトメール、ポスティングなど販促方法にはいろいろありますが、どれだけ来店客や売上が増えたかを検証することが重要です。販促費が効果に見合うものなのかを確認し、場合によっては違う媒体に切り替えることが必要です。

最近は、ホームページやSNSなどを店舗の販促に活用する手段があります。積極的に活用することで、販促費を抑えられるでしょう。

6.食材費の値下げ交渉

仕入れている食材価格の値下げを、仕入れ業者に交渉することもひとつの方法です。一方的に値下げをお願いするのではなく、「継続して仕入れする」「大量に購入する」など、仕入れ業者にもメリットがあると交渉しやすくなります。

7. オーダーシステムやレジシステムの導入

業務効率化につながるシステムの導入は、従業員の負担を減らし、結果的に経費削減につながります。例えば、決済まで一気通貫で行えるテーブルオーダーシステムや多様な決済方法に対応するレジシステムの導入は、オーダーや決済にかかる時間と手間を減らします。

飲食店が経費削減を進める際の注意点

経費削減を進めるには注意すべきポイントがあります。やみくもに経費を下げると、思わぬ結果やトラブルを招く可能性があります。ここでは、経費削減の注意点を詳しく見ていきましょう。

現状の経費を正確に把握する

経費削減を行う際には、料理やサービスなど店舗の質を維持することが重要です。店舗の質が低下すると、顧客が離れてしまうおそれがあり、一度離れた顧客を取り戻すのは難しいでしょう。経費を削減しても、売上減少となってしまったら本末転倒です。店舗の質に悪影響を及ぼすような経費削減には、削減による影響とそれをカバーするための対策を考え、慎重に取り組む必要があります。たとえば、人員を減らすなら、業務負担が増えないように、非効率な業務を見直したり廃止したりすることは有効です。

従業員の理解を得る

経費削減は経営者だけでは実行できません。従業員の協力が不可欠です。経費削減ではこれまでのやり方を変えることが多いため、従業員が負担に感じ、従業員のモチベーションを下げる可能性があります。従業員には経費削減の目的を説明し、協力を仰ぎましょう。一丸となって取り組めば、効果的に進めることができるだけでなく、従業員から経費削減の新たなアイデアが出でることも期待できます。

飲食店経営では質を維持しながら経費削減するのがポイント

飲食店経営ではつい売上ばかりに目がいきますが、経費の削減も重要です。経費削減にはさまざまな方法がありますが、店舗の質を下げるような安易な経費削減は避けた方がいいでしょう。現状の経費をしっかり把握したうえで、削減すべき経費を見極め、経営者と従業員が一丸となって経費削減に取り組むことが大切です。しかし、店舗の質を維持しつつ経費削減を進めることは簡単ではありません。店舗流通ネットは、4,000店以上の飲食店の経営をさまざまな面からサポートしてきた豊富な実績があります。飲食店の経費削減にお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。