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食事の際に1人前で頼んだつもりが、明らかに2人分あると思われる量が出てきました。残してはいけないという謎の使命感で食べ進めていたのですが、私のテーブルの様子に気付いた店員さんが、「持って帰る?」と、プラスチックの容器を持ってきてくれたのです。
このお店だけの特別なサービスなのかな…と後々調べてみると、アメリカでは食べきれなかったフードはお持ち帰りがOKな文化なんだそうで。たくさん残して気まずいまま帰るより、申し訳なさもなくなります。
持ち帰りが難しい料理や、衛生的に問題のある料理など、全てのお店に導入することは難しいかもしれませんが、このような文化が日本でも広がればいいのになと思いながら帰国しました。
SNSでの“いいね”数を獲得するために、写真映えのする料理を注文して、ほとんど手をつけずに写真だけ撮って帰っていく「負のイメージ」も少なからず話題になりました。
他にも、恵方巻きの大量売れ残りや、飲食店での突然の予約キャンセルによる余剰食品の話題など、食品の廃棄に関する話題をしばしば目にします。
こんなちょっとした経験や目にした情報から、世界での、そして日本での食品ロス・食料廃棄の現状がどうなっているのかが気になり、調べてみることにしました。
全世界の食品3分の1が捨てられている…。食品ロスの現状

“食品ロス”とは、本来まだ食べられるものを、賞味期限や形崩れなどを理由に廃棄してしまうことを意味します。飲食店や一般家庭での食べ残しで廃棄されるものも含みます。
以前も店通では、「もったいない!飲食店で増えている「ライス残し」解決策はあるのか?」という記事で、食品ロスの問題について取り上げていました。
その現状は驚くもので、世界で廃棄されている食品は、なんと年間約13億トン。
13億トンと言われると想像が難しいかもしれませんが、全世界の食品の約3分の1が捨てられているということになります。
食品ロスの影には環境破壊、資源の枯渇、そして貧困改善の停滞など、様々な問題が潜んでいることから、世界的にも常々注目されている話題でもあります。
そして日本における食品ロスの現状を調べてみると…

出典:農林水産省 飲食店等における「食べ残し」対策について
日本の食品ロスは、年間推計約621万トン。
これを一人あたりに換算すると、毎日ごはんお茶碗1杯分を無駄にしているという計算です。
小売店や飲食店から出る廃棄はもちろんですが、驚くべきは一般家庭から出る282万トンという廃棄量。購入したにも関わらず、使い切れずに出てしまう廃棄量がこんなにあるとは思いませんでした。残念ながら、日本が「廃棄大国」と呼ばれてしまうのにもうなずけますね。。。
海外では進んでいる、世界の食品ロスの改善策