貸借対照表とは?見方・読み方・役割をわかりやすく基礎から徹底解説!

貸借対照表とは?見方・読み方・役割・意味の基礎知識。貸借対照表とは、別名バランスシートとも呼ばれますが、損益計算書との違いはなんでしょう?経営の健全さを見ることができる貸借対照表を資産・負債・純資産の項目ごとに分け、貸借対照表の読み取り方をわかりやすく解説しています。貸借対照表の見方を学び、会社の資産がどのように保有・運用されているのか読み取れるようになりましょう!

貸借対照表の役割は、経営の健全さを見ることです。貸借対照表の各項目にはそれぞれ意味があり、読み方を知ることで経営改善につながります。貸借対照表は決算書の1つで、会社の1年間の資産と負債、純資産から、経営のバランスを表す書類です。
 
本記事では、貸借対照表の用語や役割について解説していきます。一緒に貸借対照表の見方・読み方・役割を学んでいきましょう!

貸借対照表の役割とは?損益計算書との違い

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損益計算書が1年間の業績を表す決算書である一方 、貸借対照表は資金の調達方法や運用方法などから、その会社の財政状態や経営の姿勢、倒産リスクまでも読み取ることができる決算書と言えます。決算書において、業績のわかる損益計算書だけを重視してしまう会社もありますが、利益が出ている会社であっても、貸借対照表の負債が多ければ、返済義務のあるお金で会社の経営をしている状態ということになります。
貸借対照表を読み取ることは、会社の状態を正しく把握するためにとても重要になるのです。
 
貸借対照表は、左側に資産の保存・運用方法、右側に資産の調達方法が記載されています。左右それぞれの合計値が最終的に釣り合うため、別名「バランスシート」とも呼ばれます。 
 
会社の1年間の業績がどうであったかがわかりやすい損益計算書が重視されがちですが、実は貸借対照表の方が重要であると言っても過言ではありません。
1年間の利益とそのための費用を示す損益計算書に対して、貸借対照表は
◆会社の資産をどのように保有・運用しているのか
◆その資産は返す必要のない純資産なのか
◆返さなければいけない負債なのか
の3要素を明らかにしてくれます。
 
純資産の割合が大きいほど健全な運営がされていると読み取ることができ、反対に業績が良くてもその割合が小さければ借金の多い会社と考えられます。貸借対照表の見方を知ることで、会社が健全な経営をできているかを見極められるようになるのです。
 

貸借対照表の項目【資産の部】

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貸借対照表の左側に記載されているのが「資産の部」です。
この項目では、集めた資産が現金や預金、商品などとして保有されているのか、建物や備品を購入するために使われたのかなどを明らかにしています。
 
資産の部は、現金化されやすい順に「流動資産」「固定資産」と分けて記載されます。
流動資産は1年以内に換金できるもので、現金や商品、売掛金など、会社で保有している資産のことです。流動資産の現金や預貯金は、多いほど経営が健全だと判断されやすい資産でもあります。固定資産は1年以上使用する換金の難しいもので、土地や建物、備品など、いわゆる使うための資産です。他にも、著作権や水道施設利用権などの「無形固定資産」や、長期保有の投資有価証券などの「投資その他の資産」も固定資産に含まれます。
 
また、同じ土地という資産であっても、不動産が保持している土地は商品と判断されるため流動資産に該当します。同じ資産も業種によって、流動資産と固定資産が変化するのです。
資産の使い方には会社の経営方針なども表れます。貸借対照表の資産の部を理解することで、会社の資金の保有・運用方法の見直しも、スムーズに行うことができます。
 
この章をまとめると・・・
◆流動資産・・・現金や売掛金などの1年以内に換金可能なもの
◆固定資産・・・土地や建物などの1年以上使用する換金の難しいもの
Point! 流動資産が多いほうが経営が安全だと判断されやすい
 
貸借対照表の右側に記載される「負債の部」「純資産の部」とは?

貸借対照表の項目【負債の部】

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貸借対照表の右上に記載されているのが「負債の部」で、株主や会社以外から借りている資金を明らかにしています。
 
負債の部は「他人資本」とも呼ばれ、返済期限が早い順に「流動負債」「固定負債」に分けて記載されます。
流動負債は、決算日から1年以内に返済する必要があるものを言い、買掛金や支払手形、未払い金などが代表的です。一方固定負債は、決算日から1年を超えて返済する必要があるものを言い、社債や銀行の長期借入金などが代表的です。
 
負債の中でも利子をつけて返す「有利子負債」、利子をつける必要のない「無利子負債」の2種類があります。負債が大きくなれば、経営が圧迫され倒産の可能性も出てきてしまいます。マイナスの資産と見られやすい負債ですが、会社の大切な資産であることに変わりはありません。
貸借対照表の負債を読み取ることで、どのような問題を抱えているのか把握することが可能です。
 
この章をまとめると・・・
◆流動負債…買掛金や未払金などの決算日から1年以内に返済する必要のあるもの
◆固定負債…長期借入金などの決算日から1年を超えて返済する必要のあるもの
Point! マイナスの資産は人件費の削減や不採算事業の撤退など、問題解決に動くための重要な指標になる
 

貸借対照表の項目【純資産の部】

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貸借対照表の右下に記載されているのが「純資産の部」で、株主の出資金や過去の利益の蓄積額が分かります。
 
負債とは違い、返す必要のない純資産は「自己資本」とも呼ばれ、「株主資本」が中心の項目です。株主資本は株主が出資したうち事業運営の元手となる「資本金」、その資本金に入れなかった残りの「資本余剰金」、毎期の利益から配当を除いて残った利益の蓄積である「利益余剰金」に分けて記載されます。
純資産は会社の利益によって増減します。つまり、会社に利益が出ると純資産は増え、赤字になると減ることになります。純資産を資産で割った比率は「自己資本比率」と呼ばれ、こちらが大きいほど借金のない良い会社であるという評価につながります。
会社の利益が出て純資産が増えるほど、健全な経営をしている会社だと示すことができるのです。
 
また、倒産のリスクも自己資本比率から読み取ることができます。
自己資本比率は50%以上あれば良いとされていますが、10%を切ってしまうと資金力が低下、最悪の場合は債務超過となり融資が受けられなくなる可能性があるほか、倒産のリスクも当然でてきます。
純資産の部を正しく理解することは、会社の健全性を表し、社会の信頼を獲得し、倒産リスクを減らすことにつながります。
 
この章をまとめると・・・
◆純資産は会社に利益が出ると増える、返す必要のない資産
◆自己資本比率が10%を切ると融資を受けられない可能性の他、倒産のリスクが上がる
Point! 自己資本比率の計算式は、自己資本比率(%)= 自己資本 ÷ 総資本 × 100
まずは自己資本比率50%を目指しましょう。
 

まとめ

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業績が出ていても他人資本に頼った運営であれば、いつの間にか経営が圧迫されてしまう可能性があります。
貸借対照表を読み取ることができれば、会社の財政状況や倒産リスク、経営状況を把握することができます。そうすることで、課題に応じた経営も考えることができるでしょう。
自己資本での安心な経営をした上で業績が出れば、さらに資金を増やせる好循環が生まれます。それだけでなく、自己資金の多さは経営の健全性を表すので、社会の信頼にもつながります。
 
複雑に見える貸借対照表ですが、ポイントさえつかめれば、読み解くことは難しくありません。一時の利益を増やすよりも、貸借対照表と業績を照らし合わせ、長期的に安心・安定した経営を心掛けることが、結果として会社の大きな利益を生み出すことにつながるのではないでしょうか。

店通編集部

 

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