賃料を節約するために、視覚効果で狭い店内を広く見せる空間活用術!

家賃などのランニングコストを抑えることは、飲食店を経営していく上で重要です。予算内では望む通りの広さの場所を借りれないこともあるでしょう。ですが、空間は工夫次第で広く見せることができます。進出色や後退色などの配色の工夫、光の活用、天井や床における対策に家具の設置に関する一手間。空間を広く見せるための工夫をご紹介します。

飲食店を経営していく上で、家賃などのランニングコストはできる限り抑えたいですよね。しかし、家賃を抑えてしまうとそれだけ借りられる物件の選択肢が狭まってしまうからと、ゆったりとしたくつろげる理想のお店を実現させるために無理して高い家賃の場所を借りようとしていませんか?ですが、空間は工夫次第で広くみせることができます。
今回は、費用をかけなくてもできる空間活用術をご紹介します!
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色と光を使った空間マジック

視覚に訴えかける色は、空間の認識にも心理的効果をあたえます。お店の内装をデザインする際、インテリアを配置する際は、お店のコンセプトを考慮した上で色のコーディネートをしていきましょう。
 

「進出色」と「後退色」とは?進出色と後退色の使い分け

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●進出色とは
赤、オレンジ、黄色など彩度が高くあたたかみのある、暖色系と言われる色のことです。膨張して見える効果があるので、この配色のものは実際の距離より近く感じやすくなります。そのため広い空間に配色するのではなく、存在感を強調したいものや、インテリアのワンポイントとして使用するのがおすすめです。
 
中でも赤色は体感温度を上げる効果もあるので、ぬくもりのある空間を演出するのに向いています。ただ、神経を昂ぶらせたり時間の経過を早く感じさせる効果もあるので、お店のコンセプトが「くつろぎ」や「癒やし」などの場合は、避けたほうが良いでしょう。
 
●後退色とは
青、紫、黄緑色などの色味が暗い、くすんだ、寒色系と言われる色のことです。これらの色は、実際の距離より遠く、奥行きを感じさせる効果があるので、狭い空間で効果的に使うと広がりを演出することができます。
 
後退色は、体感温度を下げる効果があるので、夏場涼を求めて足を運ぶカフェなどには向いていますが、冬場や日当たりの悪い部屋で使用すると、より寒々しい印象を与えてしまうので注意が必要です。
 

白色の活用。白色で統一することで生まれる効果

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白、ベージュなどは膨張色の一種でもありますが、床・壁・天井などに使用すると空間のつながりが強調され、広い空間に見せる効果があります。特に天井に白色を使用すると、天井が高く感じられるのでより広い印象を受けます。白色は、清潔感もあり飲食店に向いていると言える反面、汚れやくすみが目立ちやすいというデメリットもあります。使用する場合は、アイボリーや生成りなど汚れが目立ちにくいものを選ぶといいでしょう。
 

色の配置は下から上に暗い色から明るい色へのグラデーション

床・壁・天井の色の配置は、下から上へ順に暗い色から明るい色となるようにしましょう。そうすることで天井を広く高くみせることができ、明るく開放的な空間づくりができます。
暗い色は重たい印象があるため、天井に使用してしまうと圧迫感を感じさせてしまいます。隠れ家や重厚感溢れる空間を演出したい時は構いませんが、天井が低く、狭い感じを与えてしまうため、暗い色を天井に使用するのはできるだけ避けましょう。
 

光はできるだけ取り入れよう

光、つまり明るさには空間を強調し、広く見せる効果があります。大きい窓には天井を高く感じさせる効果がある上、窓が大きいとその分光を取り込みやすくなるので、お店を作る上で窓の存在は重要です。実は、光の当て方でも空間の印象を操作することができ、光を壁に当てると天井を高く、光を床に当てると天井を低く感じさせることができます。
カーテンを設置する際に注意していただきたいのが、同じ色でも小さな面積より大きな面積で使用したほうが明るく、鮮やかな印象を与えるということです。カーテンの色を選ぶ際は、色見本で気に入った色から少しだけ暗い色を選ぶと、実際配置した時にイメージ通りの色になりやすいでしょう。
 
天井や床を工夫することで、空間は広くなる!?

天井や床を一工夫するだけで広い空間に

天井での工夫

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天井に明るい色を使用すると天井が高く感じられることはすでに説明しましたが、天井に存在するものに一工夫加えるだけで、さらなる効果を生むことができます。それは、はり。居抜き物件の場合、梁の扱いをどうするべきかと度々問題になったりするのですが、この梁を使ってより広い空間を演出することができるのです。
 
◆天井は明るく梁は暗い配色に
天井に明るい色を使用している場合、梁は黒など暗い色にするのがおすすめです。暗く濃い色で梁の存在を強調することで、梁の奥にある天井をより高く感じさせることができます。特に、梁を黒色、天井を白色にしたモノトーンカラーは、スタイリッシュでクールな空間づくりができるとオシャレなカフェやバーなどでよく利用されます。
 
◆低く太い梁の場合は明るい色に
梁が太かったり、天井での面積が広かったりして、梁の存在感が強い場合は、梁の色を明るい色に変えてしまいましょう。空間に対し、天井の占める割合が多い場合、暗い色にしてしまうと空間全体の圧迫感に繋がってしまいます。その場合は、梁の色を白色などの圧迫感を抑える色にし、天井の色を奥行きが出せる後退色(寒色系)にすると良いでしょう。
 

床での工夫

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床を工夫することで、空間を広く見せる術もあるのでご紹介します。
 
◆床はできるだけ見えるようにする
床が見えるスペースをカーペッドやラグマッド、家具などで減らしてしまうと、その分空間の繋がりが悪くなってしまいます。ごちゃごちゃとした印象を与えると同時に、段差などが障害物となってしまうので狭い店内では危険です。
飲食店では動線の確保が重要です。ベビーカーや、足の悪いお客さまが来店することも考慮し、床はできるだけフラットな状態を維持しましょう。家具も脚付きのものにすると床が見えるようになるので、より圧迫感がなくなり空間を広く見せる効果が生まれます。
 
◆床板は斜め張り
床板を張る場合は、板を斜め張りにすると良いでしょう。斜め張りにすることで視線が斜めに流れ、対角線という視野が生まれ、部屋が広く見えるようになります。
 

家具を工夫して広い空間を演出

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天井や床などの内装に関することについて紹介してきましたが、配置する家具も広い空間を作るのに重要な役割を果たします。
 
◆家具の色を統一する
お店のコンセプトを伝える上でも色の統一は重要です。家具を選ぶ際は、お店のテーマに合った配色を心がけましょう。色を揃えることで、落ち着いたまとまりのある空間を作ることができます。壁の色に近い色で家具を選ぶと良いでしょう。その際、床よりも少し明るい色にすると、空間の広がり効果を損なわないで済みます。

◆家具は低いものにする
大きく、高さのある家具は、それだけで圧迫感を与えてしまいます。開放感のある空間を作りたいのであれば、机や椅子などは低いものを選びましょう。棚やラックを設置する場合も縦に長いものではなく、横に長いものを選びましょう。
 
◆配置を工夫する
空間を広く見せたいのであれば、大きな家具は入り口から一番奥の対角線上に配置しましょう。入り口の扉を開けた際、店内の一番奥まで視界を遮るものがないようにすると、空間が広く見えます。また、少し大きめのソファなどは壁にくっつけて配置しがちですが、ソファと壁の間に少し空間を作ることで、空間の広がりを演出することができます。
壁に絵や写真を飾る際も、たくさん飾ってしまうと視線が散ってしまうので、インテリアに関してもできるだけシンプルにまとまりを意識するようにしましょう。
 

まとめ

広いスペースを借りなくても、工夫次第で広い空間に見せる術があることが分かりました。広い空間を求めて高い賃料を払うよりも、少し狭いかなと思う空間を安い賃料で借りて広く見せたほうが、飲食店経営には効果的な場合もあります。
ぜひ、参考にしてみてください。
 
 

Ms.小わっぱ

 
 
◆参考文献◆
『暮らしがもっと楽しくなる!色の教科書』学研パブリッシング 
 
 

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