飲食店のクラウドファンディングとは?おすすめの方法とリターン設定の注意点

クラウドファンディングとはどうやって利用するのか、種類や仕組み、デメリットと注意点、特徴、手数料、リターンのポイントを紹介し、飲食店やサービス業の融資や資金調達におすすめのクラウドファンディングについて解説します。キャンプファイヤー、レディーフォー、マクアケ、ファーボと多くのサービスがあり、購入型・寄付型・金融型・融資型・貸付型・ファンド型・株式型、それぞれの手数料や特徴を解説します。

新型コロナウイルスにより、飲食店をはじめとするサービス業においては、思うように営業ができない日々にあるかと思います。
国や自治体からは、協力金・融資の案内も始まっていますが、窓口の混雑、受付時間の縮小、さらにさまざまな書類提出を求められるため、融資などの実行までには相当な時間が必要だと耳にします。
 
今回はコロナ禍において、さまざまな飲食店やライブハウス、映画館などが自らのプロジェクトに対して資金調達を募る仕組み、クラウドファンディングサービスについてとそのやり方をご紹介します。
 

クラウドファンディングとは?

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クラウドファンディングとは、crowd(群衆)とfunding(資金調達)を組み合わせた造語で、インターネット上で不特定多数の人に資金調達を呼びかけ、資金を集める方法のこと。基本的に、クラウドファンディングサービスを提供する企業のプラットフォームを使って行われます。2000年代にアメリカで盛んになり、日本では2011年の東日本大震災時に、復興支援のための寄付の手段として多く利用され浸透しました。
現在では、新しい商品の開発や映画・本の制作、町おこしなど、さまざまなフィールドで活用されています。
 

クラウドファンディングの種類と仕組み

ひとくちにクラウドファンディングといっても、さまざまな種類があります。まずは非投資型のクラウドファンディングを紹介します。
 

○購入型クラウドファンディング

日本で主流のクラウドファンディングで、飲食店など店舗におすすめなのがこちら。支援を募り、物やサービスで出資者にリターン(返礼品)を贈る仕組みです。「共感」を得ることで「支援」につながることが多いという特性を持ちます。
 

○寄付型クラウドファンディング

プロジェクトに対して、支援者が寄付をする仕組みのものです。被災地支援やボランティアなどにおいて利用されることが多く、寄付なので基本的にはリターンがありません。純粋な寄付としてプロジェクトを支援することがほとんどです。
 

○金融型クラウドファンディング

金銭的なリターンが発生するのが、投資型のクラウドファンディングである「金融型クラウドファンディング」。金融型クラウドファンディングはさらに、特徴によって「融資型」「ファンド型」「株式型」に分けられます。
 
-融資型(貸付型)
金融機関からの融資と同じように、出資者に対して元本と利息を返済する仕組み。ソーシャルレンディングとも呼ばれます。
 
-ファンド型
特定の事業に対して出資者を募り、相応の分配金や特典などを受け取るもの。融資型と購入型の中間のような位置ともいわれます。
 
-株式型
非上場企業の株式に対して出資者を募ります。出資者は企業の業績に応じて配当を受け取れる可能性があります。
 

購入型クラウドファンディングの方式

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ここからは、飲食店やサービス業におすすめの「購入型」のクラウドファンディングについて説明します。購入型クラウドファンディングの資金調達には以下の2通りがあります。どちらかしか扱っていないプラットフォームもあるので、クラウドファンディングを立ち上げる際には注意して選びましょう。
 

All or Nothing方式

募集目標に設定した金額を達成したときのみ金銭が振り込まれ、達成しなかった場合、資金は支援者に全額返金されます。
目標金額に達しないとプロジェクトを進められない場合はこちらを利用します。目標金額に達成しなかった場合はリターンを発送する必要がなく、出資者にとっても出資しやすいというメリットがあります。
 

All in方式

目標とした金額の達成率を問わず、集まった金銭を受け取れます。目標金額に達しなかったとしてもプロジェクトを実行し、リターンを提供できる場合に利用します。プロジェクトを立ち上げる側にとっては、達成率を問わないので、資金調達までのハードルが低いともいえます。
  

どのように利用するの?

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①クラウドファンディングを立ち上げる前に、身近な人に協力を依頼する

クラウドファンディングは、公開後のスタートダッシュが非常に重要。このタイミングでいかに資金を調達できるかが、プロジェクトの達成を左右します。まずは、プロジェクトの公開前に、直接の友人・知人に協力を依頼しましょう。公開してから、すでに誰かから1,000円でも3,000円でも支援されているプロジェクトの方が、支援者にとっても心理的に出資しやすいのです。
 

②クラウドファンディングを立ち上げる

出資を募るクラウドファンディングのプラットフォームを決め、プロジェクトページを作成します。プラットフォームによって、手数料や特徴が異なるので、プロジェクトの特性も加味して選定しましょう。
また、プロジェクトの概要文章、写真などもとても重要です。
購入型のクラウドファンディングの核となるキーワードは「共感」ストーリー性があり、共感を生みやすい文面であるほど、資金が集まりやすいといわれています。他にも、いくつかポイントがあるので下記にまとめました。
 
POINT
・ストーリーや、クラウドファンディングに至るまでの背景や現状などがあると、支援者は共感、感情移入しやすい。
・自身の顔写真があると想像がしやすく、共感を得やすい。
・雰囲気や人柄の伝わる写真を本文に効果的に入れるとよい。
・スタートダッシュと最後の追い込みが成功の鍵。プロジェクト公開前にSNSで友人・知人などに協力をお願いしたり、プレスリリースなどでメディアに対して発信をすることで、成功率も上がる。
  
リターンにおいては選択肢をある程度絞り、価格帯をいくつか設定することで大口の資金援助の可能性を作り、成功率を上げることができます。
クラウドファンディングの大手であるCAMPFIREとREADYFORの2社では、一人当たりが出資する平均支援額は10,000円~15,000円くらいだといわれています。赤字にならないリターンを設定し、特別感を感じられる内容にできると良いでしょう。
飲食店であれば、お礼のメッセージカードやメール、将来使える食事券などをリターンとして取り入れている店舗が多いです。
  
ここまでクラウドファンディング立ち上げのポイントをまとめましたが、実際に行う場合は、クラウドファンディングのサイトで100%以上の達成率のプロジェクトページの概要文、返礼品などを参考にして立ち上げることをおすすめします。
 

③募集終了までの期間

公開して待っていれば資金が集まるわけではありません。自分たちでSNSやメディアを利用してPRを継続的に行うことが必要です。
 

④期間終了後は活動報告、返礼品の送付

期間終了後、All or Nothing方式では目標金額を達成した場合に、All in方式であれば達成率にかかわらず、集まった金額から手数料を引いた金額分を調達できます。資金が届いたら、リターン(返礼品)の発送に加えて、プロジェクトの進捗報告を支援者に向けて行うことが必須とされています。店舗であれば、ここでこまめに進捗を報告することで、店舗のファンを保持することにも役立つでしょう。
 

クラウドファンディングのデメリット・注意点

購入型のクラウドファンディングの場合、調達した資金は手数料を引いたものを全額利用できる点が魅力的ですが、やはりその分手間がかかったりと大変な部分もあります。注意点を把握した上で臨みましょう。
 

・即時性のある資金源としては活用できない

クラウドファンディングでは、プロジェクトページを立ち上げ、募集が終了してからの入金になります。そのため、すぐに資金が手元に必要な場合は有効ではないといえます。
  

・公開されたwebページは削除できない

目標金額に達成しても未達成でも、一度公開したプロジェクトページは原則web上で削除することはできません。
 

・リターンの発送などに、時間や人的コストがかかる

意外と忘れがちなのが、リターンにかかる時間とコスト。特別感を演出するリターンを用意することで支援を受ける点では有利にはなりますが、せっかく調達した資金の多くがリターンでなくなってしまっては元も子もありません。リターンや発送などにどのくらいの金額がかかり、どのくらいの作業量、人員が必要なのかもしっかり試算しておきましょう。
 
リターンのポイントまとめ
・選択肢は多すぎず、価格帯にばらつきをもたせる
・特別感があるとさらによい
・赤字にならないように価格設定を行う
 

・プロジェクト進捗の報告に手間がかかる

クラウドファンディング終了後、資金調達ができたら、支援をしてくれた方々に向けてプロジェクトの進捗報告を行う必要があります。こまめに行うほど出資者とのつながりが強くなるのですが、やはり時間や手間がかかります。クラウドファンディング立ち上げ時には、資金調達後の対応も踏まえて取り組む必要があります。
  

おすすめのクラウドファンディングサービス

CAMPFIRE(キャンプファイヤー)

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方式 手数料
All in
All or Nothing
5% ※期間限定
(サービス手数料0%+決済手数料5%)

 
国内最大規模のクラウドファンディングサービス。プロジェクトに対し、担当者がつき、相談や達成に向けたサポートを行ってもらえます。また、新型コロナウイルスのサポートプログラムとして、現在サービス手数料が12%→0%となっており、決済手数料の5%のみで利用できます。2020年7月31日のAM11:59:59までにフォームからエントリーした方が対象となります。
 
これに伴い、新型コロナウイルスサポートプログラムの特設ページもオープンしています。こちらでは、営業自粛や時間短縮の影響などにより経営に打撃を受けているさまざまな業種の方が立ち上げたプロジェクトが特集されています。プロジェクトを立ち上げる際には参考にしてみてはいかがでしょうか。
 
新型コロナウイルスサポートプログラム-CAMPFIRE(キャンプファイヤー)
クラウドファンディング-CAMPFIRE(キャンプファイヤー)
  

READYFOR(レディーフォー)

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方式 手数料
All or Nothing 12%(手数料7%+決済手数料5%)
 or
17%(手数料12%+決済手数料5%)

 
日本最大級のクラウドファンディングサービス。こちらはAll or Nothingのみとなっています。プランが2つあり、自分のペースで進められる「シンプルプラン」であれば12%(手数料7%+決済手数料5%)、キュレーターと呼ばれる担当者がつき、戦略立ても共に行ってもらえる「フルサポートプラン」であれば17%(手数料12%+決済手数料5%)です。詳しくはこちらのREADYFORご利用プランページよりご覧ください。
 
READYFORでも新型コロナウイルスの特設ページが用意されており、「新型コロナウイルスに立ち向かう取り組み」として、プロジェクトが紹介されています。

コロナ対策支援情報 | READYFOR
クラウドファンディング-READYFOR(レディーフォー)
 

Makeuake(マクアケ)

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方式 手数料
All in
All or Nothing
20%
(手数料15%+決済手数料5%)

 
サイバーエージェントの子会社である株式会社マクアケが運営する日本最大級のクラウドファンディングサービス。実行者に対して専任のキュレーターがつき、ターゲット設定や、しっかり発信できるようなPR方法についても考えてくれます。
 
Makuake(マクアケ)|クラウドファンディング
 

FAAVO(ファーボ)

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方式 手数料
All in
All or Nothing
20%
(決済手数料含む)

 
上記でご紹介したCAMPFIREが運営するFAAVOは、地域活性化など、地域に特化したクラウドファンディング。各地域ごとにエリアオーナーと呼ばれる方が配置されており、サポートについてくれます。地域のことを知っている人がサポートしてくれるのは心強いですね。
コロナ禍においては、さまざまなクラウドファンディングサイト上で地域ごとのプロジェクトが立ち上がったりと、地域の結びつきが一層強まっています。このような地域活性に特化したサイトも飲食店などのサービス業におすすめです。

地域×クラウドファンディング|FAAVO(ファーボ)
 

まとめ

資金調達のひとつの手段となる「クラウドファンディング」。注意することや手間もさまざまありますが、コロナ禍を乗り切る対策の一案として考えてみてはいかがでしょうか。
 
店通-TENTSU-では、他にも店舗へ向けて新型コロナウイルス対策についての情報をお届けしています。こちらもぜひご覧ください。 
 

  
 

ぴのこ

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