【チーズの種類一覧】おすすめのチーズの銘柄と合うワイン・料理・食べ方

チーズの種類一覧表とともに、おすすめチーズの銘柄、合うワインや料理、ワイン以外の相性の良いお酒を紹介します。チーズは大きく8種に分類されます。フレッシュチーズ、パスタフィラータチーズ、白カビチーズ、ウォッシュチーズ、シェーブルチーズ、ブルーチーズ、セミハード、ハードチーズ、8種類の特徴と製法、それぞれの代表的なチーズとおすすめ、専門店でのチーズの購入・保存方法についても紹介します。

すっかりチーズのとりこになり、さまざまなチーズを食べ比べている昨今です、ぴのこです。前回は、チーズについての基礎知識をご紹介しました。

チーズといったらワイン!というイメージも多いかと思いますが、それ以外のお酒でも相性のよいものがあります。今回は、チーズの種類とおすすめの銘柄、それぞれのチーズに合うお酒や料理、食べ方について迫っていきます!

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チーズの種類とおすすめの銘柄・合うワインや料理

チーズの種類は、製造方法・特徴によって分類されます。基準によって異なる分け方もありますが、ここでは大きく8つに種類分けをしています。ではさっそく、チーズを一覧で見ていきましょう!
 

チーズの種類一覧表

チーズの種類一覧表
 

今回は、ナチュラルチーズについて詳しくご紹介していきます。食べやすさは、星が多いほど食べやすく、少ないものはクセが強いものが多いチーズ。チーズ初心者の方は、星が多いものからチャレンジしていくのもいいかもしれませんね。プロセスチーズについてはこちらをご覧ください。
 

「フレッシュチーズ」鮮度が命!

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そのままデザートとしても食せる「リコッタチーズ」
ナチュラルチーズの中で、唯一熟成させないチーズ。柔らかくてクセがなく、食べやすい仕上がりです。フレッシュチーズは水分量が多いため、生クリームを添加しないものはカロリーが低いものが多いです。口当たりはソフトで、あっさりとした心地よい酸味とミルクの甘味を楽しめます。
 

☆おすすめのフレッシュチーズ

「マスカルポーネ」・・・加熱した生クリームにクエン酸などを加えて固め、水分を取り除いて作られる。ホイップした生クリームのようななめらかな舌ざわりで、バターと生クリームの中間のようなこってりとした味わい。
 
「クリームチーズ」・・・クリームや、牛乳を加えたクリームから作られる。世界中で作られているチーズで、乳脂肪の豊かな味を楽しめる。
 
「リコッタチーズ」・・・原料にホエイ(※)を使用して作られ、低脂肪のチーズとして人気がある。さっぱりとした味で、ほのかな甘みがある。日本では牛乳製のものがほとんどだが、世界では羊乳製のものが一般的。
 
(※)...牛乳や脱脂粉乳からガゼイン(タンパク質の1種)を取り除いたもので、乳清とも言う。
 

☆相性の良いお酒・料理・食べ方

上に挙げた3種のフレッシュチーズには、やや酸味のある白やロゼがぴったり。また、ワインだけでなく、コーヒーや紅茶、スイーツにも合うチーズが多いです。「マスカルポーネ」はティラミス作りにも使用されます。
  

「パスタフィラータチーズ」弾力があり加熱すると伸びる

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「スカモルツァ」(左)と「ブッラータ」(中央上)
伸縮性があり、熱を加えると糸状に伸びる、近年人気が高まっているチーズ。イタリア語でパスタは「生地」、フィラータは「糸状に裂ける」という意味を持ち、弾力がある繊維状の組織になります。
 

☆おすすめのパスタフィラータチーズ

「モッツァレラ」・・・軽い弾力のある噛みごたえで、さっぱりとした味わい。牛乳製のものが一般的だが、もともとは水牛乳で作られていた。水牛乳のほうが脂肪分が高く、歯ごたえがある。
 
「ブッラータ」・・・最近日本で人気が高まっているチーズ。袋状のモッツァレラの中に、細かくしたモッツァレラと生クリームが入っており、ナイフで切ると中身がとろけ出るのが魅力。日本では「ブラータ」と呼ばれる場合も。
 
「スカモルツァ」・・・ひもでつるして乾燥させるため、洋ナシのような形をしている。モッツァレラから水分が抜けたようなチーズで、あっさりとした酸味と優しい味わいが特徴。
 

☆相性の良いお酒・料理・食べ方

「モッツァレラ」「ブッラータ」には、軽めの白ワインやスパークリングワインがおすすめ。「ブッラータ」はサラダやフルーツ、生ハムとの相性が抜群。「モッツァレラ」「スカモルツァ」は、熱を加えると伸びる性質から、ピザに乗せたり、グリルをするものにも合います。
  

「白カビチーズ」クリーミーでマイルド

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白カビチーズの王道「カマンベール」
表皮が真っ白いカビで覆われているのが特徴的なチーズ。表面に白カビを吹き付け熟成させるため、外側から内側に向かって熟成していきます。クリーミーな口当たりが特徴で、初心者でも食べやすいものが多いです。熟成が進むに連れ、中身がとろける柔らかさになります。
 

☆おすすめの白カビチーズ

「ブリー・ド・モー」・・・深いコクと上品な味わいで食べやすく、「チーズの王様」とよばれる。チーズでできたお菓子とも賞されており、日本人からの人気も高いチーズ。
  
「カマンベール・ド・ノルマンディ」・・・カマンベールの元祖であるノルマンディ産のもので、この名を名乗っていいのは限られた地域で無殺菌乳を使うなどの伝統的な製法を守って作られているものだけ。コクとうま味がしっかりとある上品な味わいが特徴。
 
「カマンベール」・・・伝統的な製法で作られている「カマンベール・ド・ノルマンディ」と対象的に、殺菌乳を使い大量生産されているチーズ。スーパーでよく見るこのチーズは、乳酸菌や微生物が殺菌されているため風味が穏やか。
 
「パヴェ・ダフィノア」・・・初心者にもおすすめの白カビチーズ。成熟すると中身が流れ出しそうなほどトロトロになる。熟成してもくさみが出ない上に、クセも少ないため食べやすい。
 

☆相性の良いお酒・料理・食べ方

そのまま食べても、ライ麦パンやバケットに乗せて食べても美味。ワインは、コクのある辛口の白や、軽めの赤が合います。
「カマンベール・ド・ノルマンディ」「カマンベール」には、りんごやりんごのお酒「シードル」と合わせるのがおすすめです。「パヴェ・ダフィノア」にはフルーティーな赤ワインとの相性が◎。
 

「ウォッシュチーズ」強烈な匂いを放つ個性派

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料理に使われることも多い「マンステール」
「ウォッシュ」という名前の通り、表面を塩水やワイン、ブランデーなどで洗いながら熟成させるチーズ。洗うことで、空気中の「リネンス菌」という有用菌がチーズの表面に繁殖し、チーズを熟成させる作用があります。この菌は、納豆菌と同種の菌で、表皮は個性的な強い匂いを放ちます。しかし、中身はおだやかで食べやすいので、ぜひ一度挑戦していただきたいチーズです。
 

☆おすすめのウォッシュチーズ

「エポワス」・・・ブルゴーニュ地方の地酒である「マール・ド・ブルゴーニュ」に塩水を加えた液体で洗って作られる。ウォッシュチーズの中でも特に匂いのクセが強く、ツウ向きの風味だが、ナポレオンも好んで食べていたというほどのおいしさを持つ。熟成が進むと中身がトロトロになるため、スプーンですくって食べる。
 
「タレッジョ」・・・ウォッシュタイプ独特のクセが比較的おだやかなため、初心者におすすめ。もっちりとした口当たりと、ミルキーな味わいが特徴。
 
「ピエ・ダングロワ」・・・こちらも初心者におすすめのタイプ。塩水で洗ったあとに真水で洗うため、おだやかな味に仕上がる。脂肪分が高くクセも少なく、濃厚でマイルドな味。
 
「マンステール」・・・個性的で強烈な匂いを放つが、口当たりはなめらかでマイルド。深いコクと甘みが楽しめる。
  

☆相性の良いお酒・料理・食べ方

個性の強いチーズが多い種類なので、それに負けないボディのしっかりしたコクのある赤ワインがおすすめ。
「エポワス」は、同郷のブルゴーニュ産赤ワインで楽しむのが贅沢。個性が強いため、日本酒や焼酎との相性も◎。
「タレッジョ」「ピエ・ダングロワ」には辛口の白ワインがおすすめ。「タレッジョ」には辛口の日本酒も合います。
「マンステール」は、辛口の白ワインやビールとともに。ゆでたじゃがいもに乗せてもおいしく食べられます。
 

「シェーブルチーズ」ヤギの乳から作られる

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ピラミッドの頂きを切った形で有名な「ヴァランセ」
シェーブルはフランス語で「ヤギ」を意味する通り、ヤギの生乳から作られるチーズで、ヤギ独特の風味が感じられます。表面に炭をまぶしているものが多いのも特徴。旬は春から秋の間。特に春のシェーブルチーズはフレッシュでクセがあまりないため、初心者にもおすすめ。熟成が浅くフレッシュなものから熟成が進んで水分が枯れたカチカチのものまで、ひとつのチーズで熟度(熟成の度合い)の違いにより、幅広い食べ方が楽しめる点も魅力のひとつです。
 

☆おすすめのシェーブルチーズ

「ヴァランセ」・・・ピラミッドの頂を切り落とした形が特徴的。真っ黒な木炭に覆われており、熟成が進むとこれが灰色になってくる。さっぱりとした酸味と上品な味わい。
 
「セル・シュール・シェール」・・・シェーブルの傑作といわれるチーズで、繊細でほのかな甘さが特徴的なチーズ。表面には、塩を混ぜたポプラの木炭粉がまぶされており、この表皮も食べられる。
 
「サント・モール・ド・トゥーレーヌ」・・・円柱状のチーズの真ん中にわらが1本通っているのが特徴のチーズ。熟成が進むとうま味が深くなっていき、ヘーゼルナッツのような香りを感じられる。
 

☆相性の良いお酒・料理・食べ方

フレッシュなシェーブルには酸味のあるさっぱりとしたワインやいちじく、ドライフルーツ、完熟のシェーブルには赤ワインやナッツなどと、熟度に応じて食べ合わせや飲み物を分けるとさらに楽しめます。
他にも、辛口の白ワインや、軽い赤ワインなどがおすすめです。
「セル・シュール・シェール」には、同郷であるサンセールの白ワインとの相性が非常に良いです。
 

「ブルーチーズ」大理石のような青カビが特徴

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ブルーチーズの王様「ロックフォール」
チーズの内側に青カビを繁殖させ、熟成させていくチーズ。塩味が強く、ピリリとシャープな味わいが特徴的。青カビの広がっていないチーズの部分はミルキーでマイルドな味なので、初心者は青カビの少ないブルーチーズから試していくのが良いでしょう。日本では、「ゴルゴンゾーラ」「ロックフォール」「スティルトン」の3種のことを、世界三大ブルーチーズと呼んでいます。
 

☆おすすめのブルーチーズ

「ゴルゴンゾーラ」・・・2種類あり、青カビ部分が多くピリリと刺激的なのが「ゴルゴンゾーラ ピカンテ」、青カビが少なくマイルドで初心者におすすめなのは、「ゴルゴンゾーラ ドルチェ」
 
「ロックフォール」・・・マーブル模様に美しく入った青カビが特徴。青カビ部分は刺激的でシャープな強い味わいであるためあまり初心者向きではないが、羊乳のまろやかな甘味をあわせ持っており、世界中にファンの多いチーズ。
 
「ブレス・ブルー」「カンボゾーラ」・・・外側は白カビに覆われ、中には青カビが入っているハイブリッドなチーズ。この2種は白カビにより中身がトロトロ、青カビは控えめで非常に食べやすい。生クリームを添加して作られているため、クリーミーで、初心者におすすめのブルーチーズ。「カンボゾーラ」という名前は、「カマンベール」と「ゴルゴンゾーラ」から作られた。
 

☆相性の良いお酒・料理・食べ方

青カビによるピリッとした辛みと塩味が特徴のブルーチーズには、コクのある赤ワイン、甘口の白ワインの他、はちみつもぴったり。また、パスタソースに使用するのもおすすめです。その際、「ゴルゴンゾーラ」であれば「ピカンテ」を使うのが良いでしょう。「ゴルゴンゾーラ」には、甘口の赤ワイン・白ワインが合います。
 

「セミハード&ハードチーズ」世界で最もポピュラー

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アニメ『トムとジェリー』に出てくることで有名な「エメンタール」
セミハードチーズは加熱をせずにプレス、ハードチーズは加熱をしてプレスという工程を踏んで作られるチーズです。プレスして作られるため、硬く重量感のあるチーズに仕上がります。そのままでも食べやすく、加熱して料理にも合わせやすいのがこのタイプ。
 

☆おすすめのセミハード&ハードチーズ

「チェダー」「ゴーダ」・・・「チェダー」はハードチーズ、「ゴーダ」はセミハードチーズ。「チェダー」はイギリスの、「ゴーダ」はオランダのチーズだが、「チェダー」は現在世界中で作られている。マイルドな味わいで、初心者にもおすすめ。熱を加えるとまろやかで食べやすい。プロセスチーズの材料にもなる。
 
「パルミジャーノ・レッジャーノ」・・・1~2年熟成させて作られるハードチーズ。熟成が長くなるほど、濃厚でぎゅっと凝縮された味わいになり、うま味成分であるアミノ酸の結晶がじゃりじゃりと感じられるようになる。最低1年間熟成させている・北イタリアの決められた地域で作っているなど、さまざまなチェック項目があり、検査に合格しないとこのチーズの名を名乗れない。イタリアチーズの王様とも呼ばれる。
 
「エメンタール」・・・アニメ『トムとジェリー』にでてくる大きな孔があいたチーズ。淡白でマイルドな味わいで、溶かして食べると風味が増す。
 
「ラクレット」・・・セミハードチーズ。「ラクレット」というスイスの伝統料理にに使われる。溶かしたラクレットを、ゆでたじゃがいもにつけて食べるのが有名で、この料理名もチーズと同じ「ラクレット」という名前。熱を加えると匂いが和らぎ、うま味が増す。
 

☆相性の良いお酒・料理・食べ方

ワインは辛口の白が合います。「チェダー」「ゴーダ」は、ビールとの相性もよくおすすめです。「パルミジャーノ・レッジャーノ」は、チーズグレーター(チーズおろし器)を使ってすりおろしてパスタにかけるのもいいですが、そのまま食べるのもおすすめです。

チーズの購入~保存方法について

ここでご紹介したチーズの一部はスーパーでも売られています。しかし、加熱殺菌されていないナチュラルチーズは店頭でも熟成が進んでいるため、知識を持っている方がしっかり管理している専門店での購入がおすすめです。専門店に足を運べない場合は、専門店の通販サイトなども良いでしょう。
保存方法については、こちらをご覧ください。

  
今回は、合うお酒や食事をご紹介しましたが、食の好みは人それぞれ。これに限らず縛られず、自分の好きなように楽しむ食事がいちばんだと思います。私は、国産のブルーチーズに生ビールを合わせて飲むのが至福の時間です。。。
 
ご紹介した以外にも、世界で食べられているチーズはなんと1,000種類以上あります。自分の好みに合うチーズをぜひ見つけてみてください!
 

ぴのこ

 
■参考文献
本間るみ子 監修『チーズの選び方 楽しみ方』
   『知っておいしいチーズ辞典』
武友久志『チーズが食べたくなる日』
NPO法人チーズプロフェッショナル協会『チーズの教本 2019』
齋藤忠夫『チーズの科学』        
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