愛知県に根付く赤味噌文化。名古屋に移住した元関東人もハマる赤味噌ってどんな味噌?

“名古屋めし”と言えば、名古屋の赤味噌文化。味噌カツ、味噌煮込みうどん、味噌おでんなどが有名です。 赤味噌が持つコクの深さ、栄養価の高さゆえの健康や美容、アンチエイジング効果とダイエット効果、赤味噌の特徴と歴史、種類について、愛知県に引っ越して約一年、今ではすっかりとりこになった赤味噌文化を紹介します。

はじめまして、名古屋支店の“イイだし”と申します。
店通-TENTSU-の記事を書くのは初めてなので、温かい目で読んでいただけるとうれしいです。
 
記事を書くにあたり、「名古屋」「食」と連想すると、真っ先に味噌みそが思い浮かびました。関東出身の私が愛知県に引っ越してきたのは約一年前ですが、当時は愛知県ならではの食文化に驚いたのを覚えています。
しかし、そんな私も今ではすっかり味噌のとりこになっています。

何にでも味噌が使われている!?名古屋の赤味噌文化にハマるワケ

愛知県は味噌文化が深く根付いている地域です。
“名古屋めし”と言えば、味噌カツ、味噌煮込みうどん、味噌おでんなどが有名ですが、とにかく味噌が使われている料理が多いのが特徴ですよね。味噌といっても、関東の家庭で味噌汁を作るのによく用いられる、薄い色の味噌(以下、淡色味噌たんしょくみそ)ではなく、濃い褐色をした赤味噌が主流です。
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引っ越してきたばかりの頃は、せっかくなのでご当地グルメを堪能しようといろいろ食べてみたのですが…何を食べても口に入れた瞬間にやってくる味噌の味に飽きてしまう、というのが正直な感想でした…。食べている途中でしょうゆ味と塩味が恋しくなってしまうこともしばしば。名古屋の人はこんなに味噌だらけの食事でなぜ飽きないのかと(失礼ながら)不思議に思いました。
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※赤味噌を使った代表的な名古屋めし
 
しかしそんな私も、今ではどっぷりと赤味噌文化に侵食されています。
これまでずっと淡色味噌が当たり前だった我が家も、ここ最近は赤味噌の味噌汁が定番となっているのです。
その理由は、赤味噌が持つコクの深さと、種類の豊富さにありました。実は、何度も名古屋めしを食べていくうちに赤味噌の持つ独特のコクにハマっていく人はたくさんいるようで、それが名古屋めしの魅力の一つとなっています。さらに、愛知県のスーパーへ行くと、販売している赤味噌の種類がとても豊富なので、試しに買っていくうちに赤味噌にハマってしまったというわけです。
 
私も今ではすっかり赤味噌に食べ慣れてしまっているので、淡色味噌に戻したら赤味噌が恋しくなってしまうような気がします。“住めば都”と言いますが、“食べれば定番”なんてね。
そんなわけで今回は、赤味噌の特徴や歴史について調べていこうと思います。

赤味噌ってどんな味噌?

味噌自体の歴史は非常に古く、中国から遣唐使けんとうしによって伝来したという説や、日本にも弥生時代から味噌の原型とされるものがあったという説が残っています。
日本の文献の中に味噌が登場するのは、奈良時代になってから。栄養価が高い・長く貯蔵ができるという観点から、貴重な栄養源として昔から重宝されてきました。
 
また、味噌は、作り方や色によって種類が分けられています。

原料の違いによる分類

米味噌…米を原料にした米こうじを大豆に加えてつくられる。
豆味噌…大豆のみを主原料としてつくられる。
麦味噌…麦を原料とした麦麹を加えてつくられる。
調合味噌…米味噌、豆味噌、麦味噌を2種類、もしくは3種類混合したもの。

色による分類

味噌は、赤味噌、淡白味噌、白味噌の3種類の色で分けられます。原料の違いや醸造の期間など、さまざまな条件によって色が変わってくるのです。
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赤味噌と一口に言ってもさまざまな種類があり、愛知県で作られている赤味噌の代表といえるのが「八丁味噌」です。
八丁味噌は、大豆と塩のみを原料とし、他の味噌に比べて醸造じょうぞう時間が長い分、色が濃く、塩辛いのが特徴。塩分濃度が高いため、長期間の保存に適しています。長期醸造の特別製法によって大豆のうまみが凝縮され、他の地域では真似できない、独特のコクや風味のある味わいが生まれるのです。
 
八丁味噌は岡崎市で作られている老舗味噌蔵、まるや八丁味噌カクキューが有名です。1337年創業のまるや八丁味噌と、1645年創業のカクキュー。どちらも数百年前という長い歴史を持っていることに驚かされますよね。
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※Wikipediaより引用「まるや八丁味噌」「カクキュー八丁味噌
 
徳川家康生誕の地で知られる岡崎城より、西へ八丁(約870m)離れた八丁村(現在の八帖町)、この地で味噌を仕込み始めたのが八丁味噌の起こりとされています。八丁味噌の“八丁”とは距離のことだったのですね。
 この八丁味噌が、名古屋・三河地方の代表的名物料理、味噌煮込み、味噌カツ、味噌おでんなどの味噌料理の原点となっています。伝統的な八丁味噌によって名古屋人の味覚は形成され、他の地域にはない、独自の料理が進化していったのですね。
 

血圧を下げる効果あり!?赤味噌が健康にもいいって本当?

赤味噌は栄養価の高さゆえに、健康や美容にも良い味噌として話題になっています。
 
・アンチエイジング効果
赤味噌には「メラノイジン」という成分が含まれており、老化を促す活性酸素を排除してくれるという特徴があります。血管の老化も防いでくれるため、代謝アップや血糖値の上昇を抑え、糖尿病予防にも効果的です。
 
・ダイエット効果
腸内を刺激することで代謝をアップさせる働きがあります。腸内環境を整えることによるダイエット効果も期待できますよね!
 

名古屋に来たら食べてほしい!赤味噌を使った名古屋めし

せっかくなら、名古屋に来て赤味噌を味わってほしい!そんな気持ちもあり、名古屋に来た時に気軽に食べられる「赤味噌×名古屋めし」を紹介したいと思います。

赤味噌名古屋めし おすすめベスト3

第3位 味噌カツ
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言わずと知れた名古屋めしですね。最初は私も「いやいや、とんかつと言えばソースでしょ!」と思っていたのですが、何回か食べているうちに赤味噌の深い味わいがクセになっていることに気づきました。サクッとした食感と濃厚なコクのある味噌のハーモニーが楽しめます。
 
第2位 とんちゃん
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名古屋で呼ばれる「とんちゃん」とは豚ホルモンのこと。名古屋では赤味噌とホルモンの組み合わせを楽しめる味噌とんちゃんのお店がたくさんあります。私は愛知に来るまでとんちゃんのことは知りませんでした…。
豚ホルモンと赤味噌のタレ、にんにくと七味をたっぷりかけ、混ぜ合わせてから焼いていくのですが、七輪の網の上で焼かれるホルモンの香ばしい香り…これだけでもお酒が進んじゃいます(笑)。少しだけマニアックな名古屋めしかもしれませんが、ホルモンの甘みとぷりぷりとした食感にマッチする赤味噌の味は、クセになること間違いなし!ちょっと味を変えたい時には、とき卵につけて食べるのもおすすめです。卵黄のまろやかさが赤味噌ダレのコクにぴったりマッチしますよ!
ちなみに私の好みで言うならば、とんちゃんと一緒に飲むならハイボールが相性抜群です。
 
第1位 どて煮
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どて煮とは、赤味噌をベースにして、牛すじや豚モツを長時間じっくり煮込んだ料理のことです。
大阪にも名物のどて焼きがありますが、そちらは淡白味噌ベースで牛すじのみを串に刺したものなので、まったく違うものになります。とんちゃんと同じく、関東出身の私にはなじみがなく、最初に見たときは「何だこの色の濃い茶色の物体は?」と思いました(笑)
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しかし、赤味噌の風味にマッチする、とろけるようにやわらかい牛スジや豚モツに、箸とお酒が進む自分に驚きました。
 
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どて煮はお店でも食べられますが、家庭でもよく作られている料理です。私も先日自宅で作ってみました!残念ながらスーパーに牛すじが売っておらず、豚モツだけとなると寂しいので、こんにゃくと煮物の帝王・大根を一緒に煮込んでみることに。気になるお味は・・・最高!
もう、酒のアテはこれだけでいいんじゃないかというくらいです!赤味噌で味が濃い目なので、焼酎や日本酒がとっても合います。
ちなみに、ご飯にかけて食べる「どて飯」も名古屋ではポピュラー。名古屋めしとしてお店で食べるもよし、家で作るもよしの1品です。
 
ご紹介した料理以外にも、「赤味噌×名古屋めし」はまだまだあります!ぜひ名古屋にお越しの際は、やみつきになる赤味噌料理を味わってみてくださいね。

イイだし

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