実は健康食!?お好み焼きの具材は、野菜も肉もバランス抜群!作り方も豊富!!

お好み焼きの定義とは?お好み焼きの歴史と誕生の背景、もんじゃ焼きとの関係とルーツをひも解きます。関西vs広島のお好み焼きの違いとこだわり、さらにご当地お好み焼き、世界のお好み焼きをご紹介。そして、知られざる健康食とも言えるお好み焼きの栄養バランスと、味の決め手となるお好み焼きソースの秘密について学んでいきたいと思います。

ソースの香りってたまらなく食欲をそそりますよね。
みなさんが想像するソースを使った食べ物はなんでしょうか?
焼きそば?たこ焼き?お好み焼き?
私は、断然お好み焼き!なぜなら4年間お好み焼き屋でアルバイトをしていたから。
ですが、実際お好み焼きのことをどれ位知っているのかと聞かれたら・・・。
今回は、お好み焼きについて学んでいきたいと思います。

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お好み焼き

 

お好み焼きも、もんじゃ焼きもルーツは同じ!?お好み焼きの歴史をひも解く!

お好み焼きって、地域やお店、その家によってオリジナル要素がありますよね。
具材にも特段決まりはなさそうですし、自由度が高い食べ物の印象がありませんか?
ですが、“お好み焼き”という言葉が確立されている以上、その定義はあるはずです。まずは、お好み焼きがどのような定義の上に成り立っているのかをみていきましょう。

お好み焼きとは!?

おこのみやき(御好み焼き)

○コムギ粉に、肉・魚介・野菜・卵など、好みの具材を入れた生地を、鉄板に流して焼いたもの。
<『たべもの起源辞典』㈱東京堂出版>

 
○水で溶いた小麦粉に、桜えび・いか・肉・野菜など好みの材料を混ぜて、熱した鉄板の上で焼いて食べる食べ物。
<『大辞林』株式会社三省堂>

 
どうやら、上記に説明があるとおり定義をみても、好みの具材・材料とあるので、自由度が高い食べ物という認識は間違いではないようです。
そして、お好み焼きのことを“粉もの”(西日本では“粉もん”ともいいます)と呼ぶように、小麦粉を使用することが大前提であるようですね。
 

お好み焼きの歴史、誕生の背景

粉ものの歴史は古く、紀元前2000年頃の中国から始まると言われています。
日本には、奈良時代遣唐使であった吉備真備きびのまきびによって伝えられたとか・・・。
ですが、もちろん当時から私たちのイメージするお好み焼きであったわけではありません。
その時代に伝わったのは、小麦粉を水に溶いて平らに焼いただけの、煎餅せんびんというお好み焼きのもとといえるようなものだったと考えられています。
 

千利休がお好み焼き誕生に関わっていた!?

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碾き臼(ひきうす)
では、お好み焼きのルーツとなるものはいつ頃日本で誕生したのでしょうか?
それは、安土桃山時代、かの有名な千利休によって考案された麩の焼きふのやきだったといわれています。
千利休の茶会史「利休百会記」にも記述があり、うどん粉と水と酒で練った生地を薄く延ばして焼き、味噌みそを塗って丸めたものをさします。
この時代はまだ製粉技術が発達しておらず、混じりけのない小麦粉を作るのも一苦労だったとか・・・。
古い歴史がありそうな碾き臼ひきうすですが、実は一般化するのは江戸時代になってからでした。
 

もんじゃ焼きはなまりから!?

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もんじゃ焼き
そんな江戸時代後期、お好み焼きにもっと近づいた「文字焼き」が登場します。
こちらは、屋台や駄菓子屋で子供に売られ、人気の商品でした。
葛飾北斎の『北斎漫画』や明治初期に来日したE・Sモースのスケッチにも、文字焼きを描いたものが残っています。
 
余談ですが、東京下町名物となっている「もんじゃ焼き」の「もんじゃ」は「文字焼き」がなまったものだという説もあります。
 

西の「一銭洋食いっせんようしょく」、東の「どんどん焼き」

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どんどん焼き
昭和の初めになると、関西では「一銭洋食」と呼ばれる、クレープのようなものにウスターソースを塗った、小麦粉を使った子供のおやつが登場します。
 
同じ頃東京では「どんどん焼き」という、うどん粉に卵をいれて水で溶いたものを鉄板で焼き、天かすとソースをかけた、これまた子供に人気の食べ物が誕生します。
 
似たような食べ物ではありますが、一銭洋食はどちらかといえば、駄菓子屋のすみの火鉢で焼かれることが多く、どんどん焼は、屋台での商売がメインでした。
 

また、興味深いことに1931(昭和6)年に朝日新聞社から刊行された、柳田国男著『明治大正史・世相篇』の「肉食の新日本式」には、「御好み焼などという一品料理の真似事が、現に東京だけでも数十人の~。」と、いう一文があります。
この当時はまだ「どんどん焼き」という言葉を東京では使っていた、といわれていますが、人によってはすでに「お好み焼き」という言葉を使っていたことが分かります。

近所のおばちゃんは自宅でお好み焼き屋を・・・

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お好み焼きが一気に広がったのは、戦後だといわれています。
それには、もちろん理由があり、戦後アメリカから支援される物資の中でも多かったのが、小麦粉だったのです。また、鉄板からへらで直接食べられるお好み焼きは、少量の水で洗いものが片付くといった利点もありました。
 
その後、お好み焼きは女性が家事や育児をしながらできる仕事として、家の土間などを改装して作ったお店が増えていきました。
近所のおばさんが営む、気を使わないお好み焼き屋だからこそ、地域に愛されるソウルフードとして発展していったのかもしれません。

関西や広島だけじゃない!まだまだある、お好み焼きの種類

お好み焼きの誕生には、時代背景が多大な影響を及ぼしていることを分かってもらえたでしょうか。
時代とともに確立していったから、お好み焼きは、地域によって特性が異なっているのですね。
 
そうそう、重要なことを1つ言い忘れていました。
お好み焼きのことを「関西風お好み焼き」「広島風お好み焼き」と言っている人を見かけることがありますが、要注意です。お好み焼きは、地域によって作り方が異なる、いわば郷土食のようなもの。「~風」とつけてしまうと、基本のお好み焼きはどれなの!?といった論争が勃発してしまいます。無駄な争いを避けるためにも、「~風」という言葉は使用しないようにしましょう
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関西のお好み焼き vs 広島のお好み焼き

お好み焼き論争といったらこの2つのお好み焼き。テレビなどのメディアでもよく取り上げられていますよね。
では、この2つのお好み焼き、いったいなにが異なっているのでしょうか?
ここでは、“大阪のお好み焼き”と“広島のお好み焼き”の特徴を紹介していきます。
 

関西のお好み焼き

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■具材■
キャベツ、青ねぎ、豚バラ肉、イカ、むきえび etc...。
■生地■
ドロリとした重さがあり、かため。
■ソース■
辛口。ソースの種類は主に、イカリソースやオリバーソース。
■作り方■
焼く前に薄力粉をだし汁で溶いた生地と具材を混ぜ込んでから焼いていく、混ぜ込みスタイル。焼け具合を確認しながらひっくり返したり、鉄板の位置を変えたりして、均一になるようふっくらと焼き上げていく。

広島のお好み焼き

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■具材■
キャベツの千切り、もやし、豚バラ肉、麺、卵 etc...。
■生地■
水に溶いて作っているため、さらりとゆるい。
■ソース■
甘口。ソースの種類は主に、オタフクソースやカープソース。
■作り方■
クレープ状の生地の上に・キャベツ・具材をひとつずつ重ねて焼いていく、重ね焼きのスタイル。そのため、厚みがあるものが多い。ひっくり返した後は、生地がふたの役割を果たし、キャベツを蒸すように焼いていく。
 

実は、キャベツにも違いが・・・!?

お好み焼きを作るうえで、欠かせないキャベツですが、実はそのキャベツに関しても関西と広島では違いがあります。
なにが違うかといいますと、ズバリ切り方
関西のお好み焼きは、キャベツの幅を3~4センチ位に切るのが主流ですが、広島の場合は、細く長い千切り状にします。
これにはきちんと理由があり、広島のお好み焼きはさらりとゆるい生地のため、ひっくり返した際にバラバラにならないよう、千切りキャベツで具材を挟めるようにしているのです。また、ひっくり返したあと蒸気がキャベツの隙間を通り、全体が蒸されるようになっています。

 

ご当地のお好み焼き仲間をご紹介

最初に述べたように、お好み焼きは、地域の要素と特性を取り入れながら進化してきた食べ物です。
そのため、日本全国いたる所にお好み焼きの仲間が存在しています。
ここでは、そんな仲間をご紹介します。
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■東北地方(山形県山形市)
「どんどん焼き」・・・水に溶いた小麦粉を主体とする日本の鉄板焼き料理。持ちやすいように箸に巻いて食べる。
 
■関東地方(東京都中央区)
「もんじゃ焼き」・・・ゆるく溶いた生地に粗みじん切りのキャベツや桜エビ、切りイカなどを混ぜてソースやしょうゆで味付けをして焼いたもの。
 
■北陸・東海地方(愛知県名古屋市)
「玉せん」・・・薄焼きのえびせんの上に目玉焼きをのせて、お好み焼きソースとマヨネーズをトッピングしたもの。
 
■近畿地方(兵庫県高砂市)
「にくてん」・・・薄い生地に、味付けをしたじゃがいもやすじ肉、こんにゃく、キャベツを重ねて焼き、半分に折って完成。
 
■中国地方(岡山県備前市)
「カキオコ」・・・キャベツを混ぜた生地に、ねぎ、天かす、粉かつお、カキを重ねる。もっちりとした食感になる。
 
■四国地方(愛媛県松山市)
「三津浜焼き」・・・生地に魚粉、ソースで味付けをしたそば、キャベツ、ちくわ、牛肉などを重ねて焼き、たまごをのせ半分に折る。
 
■九州地方(熊本県熊本市)
「ちょぼ焼き」・・・四角くのばした生地に、細かく刻んだたくあん、炒めたそば、キャベツなどを重ね、三つ折にしたもの。
 
■沖縄地方(沖縄県)
「ヒラヤーチ」・・・薄くのばした生地にかつお節、ツナ、ニラ、紅しょうがなどを重ね、平たく焼いたもの。
今回ご紹介したのは、ごく一部に過ぎませんが、どの品もおいしそうですね。
旅行や出張の際に、ご当地のお好み焼きを堪能するのも楽しいかもしれません。
 

海外にも進出!?世界のお好み焼き

お好み焼きの仲間は、日本だけにとどまりません。
実は、世界にもお好み焼きの仲間が存在しているのです。
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ベトナムのお好み焼き バインセオ

■ベトナム
「バインセオ」・・・ターメリックを入れた生地にエビや豚肉をはさんだもの。 
 
■韓国
「パジョン」・・・ねぎやイカ、エビなどの海鮮を混ぜた、パリパリッとした食感。 
 
■タイ
「ホイコット」・・・米粉にカキと溶きたまごを混ぜたサクサクッとした食感。 
 
■アラブ首長国連邦
「ムルタバ」・・・香辛料で炒めたにんにく、たまねぎ、牛肉をはさんだもの。
 
定義上、お好みの具材を入れて良いお好み焼きは、海外でもその土地の好みに見合う材料で作ることが出来るので、広がりやすかったといえます。
ソースに関しても、海外で販売する場合は、その土地の人々の好みに合わせてソースを開発するなど、お好み焼きを世界に広めるための工夫があったりします。
日本の下町のソウルフードは、日本を代表する“食”として、世界に羽ばたいているのです。
 

栄養バランス◎!?実は、お好み焼きは健康食

炭水化物たっぷりで、お好み焼きソースはこってり。そんなお好み焼きが健康食だなんて信じられない、と思われる方もいるかもしれません。
ですが、意外や意外、お好み焼きは知らず知らずのうちに、たくさんの栄養素を摂取できる食べ物なのです。
その理由をまずは、お好み焼きの決め手ともいえる、お好み焼きソースから解明していきたいと思います。
 

味の決め手、お好み焼きソースの秘密

お好み焼きの味を左右するお好み焼きソース。お好み焼きの味を最大限に引き出すために、各店舗さまざまな工夫をし、オリジナルソースを作っています。
オリジナルソースを店舗で販売しているお店もありますが、ここではわたし達でも簡単に手に入れることが可能な、定番のお好み焼きソースをもとにみていきたいと思います。
 
お好み焼きソースの原材料は、50種類以上にものぼると言われています。
その中でも1/4の割合を占めるのが、野菜と果実さらに言えば、トマトの割合が断トツです。
 
その他、20種類以上の香辛料に、菌の増殖をおさえる効果もある醸造酢、そして「神の与えた食べ物」の呼び名もある“デーツ”などを混ぜ合わせて、お好み焼きソースは作られます。
 
トマトに含まれるリコピンという栄養素は、生活習慣病予防や老化抑制に効果があり、デーツと呼ばれるなつめやしの実は、クレオパトラが美容のために食べていたと言われ、黒砂糖のような深みのある甘さがお好み焼きソースの甘さのポイントになっています。
その他、たまねぎやりんごなど、からだに良い材料がふんだんに使われているのです。
 

知られざる、お好み焼きの栄養素

栄養がちりばめられているのは、ソースだけではありません。
驚くことに、お好み焼き1枚で、1食で必要な食物繊維やビタミンC、たんぱく質を取ることができるのです!
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【 小麦粉 】 
日々の活動を助けるエネルギー源になる炭水化物が含まれている。炭水化物と聞くと、血糖値の上昇を懸念されるかもしれないが、キャベツに含まれる食物繊維は、血糖値の上昇を抑制する効果があるため、小麦粉とキャベツを一緒に摂取できるお好み焼きは、うれしい効果が期待できる。 
 
【 豚バラ肉 】 
疲労回復に必要なビタミンB1が多く含まれている。ビタミンB1には、糖質の代謝を促してエネルギーに変える働きもあるため、効率的なエネルギー生産を行える。その他にも、体を作るために必要な、リジンや必須アミノ酸などが含まれている。 
 
【 たまご 】 
体内で作ることができない、9種類の必須アミノ酸がバランスよく含まれている。卵のタンパク質の一部は加熱によって吸収率が上がるため、お好み焼きの調理法はより効果を高めることができる。 
 
【 キャベツ 】 
ビタミンCを含んでいるため、抗酸化や免疫アップ効果があり、日々の体調管理・風邪予防に役立つ。血糖値の上昇をゆるやかにするほか、胃粘膜の保護や消化吸収を促す作用が期待できる栄養素である、ビタミンUを保有している。肝臓障害にも効果がある。 
 
【 ねぎ 】 
ビタミンB1の吸収を高めるといわれている香り成分、アリシンが含まれている。
 
このようにお好み焼きは、おいしいだけではなく、野菜も栄養素もバランスよく食べられる隠れヘルシー食!
美肌効果あり!整腸作用あり!抗酸化作用あり!骨力サポートあり!血糖値抑制効果あり!その上、免疫力アップまで。
どうです?お好み焼きのイメージ変わりましたか?
 

まとめ

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小さい頃から生活の中にあった、お好み焼き。
安い!わいわい食べられる!お手軽感!と三拍子そろっているところは、親しみやすく、学生の心強い味方でもありました。
当時は、意識することなく、ただおいしさを堪能していましたが、こんなにも栄養のバランスが良い食べ物だったなんて!
 
そして、こんなにも広い範囲で愛される食べ物へと成長していった、歴史的背景。知れば知るほど、よりお好み焼きを愛おしく感じてしまいます。

熱々の鉄板の上で焼かれる生地の上に、ドロリとソースをかけ、マヨネーズを高い位置から線状に注ぎ、たっぷりかつお節を躍らせ、青のりと紅ショウガで色をそえる。
想像しただけで、口の中によみがえる、香ばしさを含むお好み焼きの味。
 
さて、今日はお好み焼きとしましょうか。
 

店通-TENTSU- では、さまざまなお好み焼き情報を発信しています!

大ぶりなトッピングの迫力にテンションが上がる!下北沢の名店「広島鉄板焼きHIROKI」
www.tenpo.biz

ルーツを知って二度美味しい!大阪発祥でびっくりした食文化三選!
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【大阪食いだおれ!】コリアンタウン「鶴橋」で焼肉三昧&新世界でうそ焼き?
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店通編集部

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