社会保険料の変更時期ってご存じですか?料率変更と等級変更に備えよう!

社会保険料が変わるタイミングとは。健康保険や介護保険、厚生年金保険をまとめて社会保険と言います。保険料率変更と等級変更、厚生年金保険料の改定、「定時決定(算定基礎届)」と「随時改定(月額変更)」、パートタイマー(短時間就労者)の算定方法、随時改定(月額変更)の変更、社会保険の加入対象について解説します。


6月にボウリングで197を出し今年の目標は200超えに変更だ!!と浮かれまくったものの、それ以降120のアベレージをウロウロしているヘタレな菫青石です。
 
もう9月も半ばを超えましたね。このままでは目標未達かしら・・・。あ、今回はボウリングネタではありません。今回は社会保険の保険料変更*1についてお話しします。
 
みなさん、社会保険料が変わるタイミングってご存じですか?社会保険料は保険料率が変わる場合と、等級変更で変わる場合とがあります。
 
料率変更の場合は、健保・介護と厚生年金の料率変更の時期が違います。健保・介護料率は3月保険料(4月納付)からで、厚生年金保険料は9月保険料(10月納付)からです。

厚生年金保険料の改定

厚生年金保険料は平成16年の法律改正により、平成29年の9月まで毎年保険料率が改定されます。今年の9月保険料からの料率は下記の通りです。
 
現行:18.182%(被保険者9.091%と事業主9.091%の折半)
変更後:18.3% (被保険者9.15%と事業主9.15%の折半)
出典:日本年金機構新保健料率表※平成30年1月10日更新
 
ただし、厚生年金基金に加入している場合は基金ごとに定められている免除保険料率を控除した率になりますので、加入している厚生年金基金に確認しましょう。
 
当社では9月保険料を10月給与で徴収しますが、9月保険料を9月支払の給与で徴収する会社もありますので分からない方は勤務先に問い合わせてみると良いでしょう。

では、等級変更の等級はいつ変わるかご存じですか?等級変更は主に「定時決定(算定基礎届)」「随時改定(月額変更)」の2通りあります。次の章からはそれぞれの改定について説明していきます。


定時決定の変更について

「定時決定」は毎年4月から6月の3ヶ月間、実際に支払われた給与額を見て等級の見直しを行い、保険料を決定します。この定時決定は大体7月10日までに担当者が提出して、9月保険料から変更されます。

◯定時改定の対象者
  ・5月31日迄に資格取得して被保険者となっている7月1日現在在職中の人
  ・7月1日以降に退職する人
  ・休職中・欠勤中の人
  ・健保法第118条第1項の人
 
◯定時改定対象外
  ・6月1日以降に資格取得をした被保険者
  ・6月30日以前に退職した人
  ・7月随時改定・産前産後終了時変更届・育児休業終了時変更届を提出する人
  ・8・9月随時改定予定者、産前産後終了時変更届・育児休業終了時変更届の提出予定者

ただし、実際随時改定に該当しなかった場合は、その時点で算定基礎届(定時改定)の提出が必要です。都道府県によっては8・9月随時改定予定者も算定基礎届の提出が必要なところもあります。


月給者の場合は、出勤日数(有給休暇日数含む)が17日以上あれば、3ヶ月の合計額を3で割って標準報酬月額を算出します。17日未満の月がある場合は、その月を除いた2ヶ月間で算出します。ただし、中途入社の場合は入社翌月以降が対象となります(4月の途中で入社なら5月と6月の報酬で算出、5月の途中の入社なら6月の報酬のみで算出)。


3月以前の遡った昇給の差額分を、4~6月のいずれかの月に受けた場合や、4~6月のいずれかの月の給与が7月以降に支払われる場合、賃金カット(ストライキ等の特別な場合のみ)が行われた場合などは別途特別な計算が必要になります。


休職中(産前産後休業・育児休業等や介護休業含む)の人で4~6月に全く給与支払が無い方や、支払基礎日数が3ヶ月とも17日未満の場合は保険者算定といい、今までの標準報酬月額が引き続き適用となります。


パートタイマーについて


パートタイマー(短時間就労者)の場合は支払基礎日数の状況により算定方法が変わります。

・3ヶ月とも17日以上ある → 3ヶ月の報酬月額の平均額
・17日以上の月が1ヵ月以上ある → 17日以上の月の報酬の平均額
・3ヵ月とも15日以上17日未満 → 3ヶ月の報酬月額の平均額
・15日以上17日未満が2ヵ月、15日未満が1ヶ月 → 15日未満の月を除いた平均額
・3ヶ月とも15日未満 → 今までの標準報酬月額

参考:『日本年金機構 定時決定』

随時改定(月額変更)の変更について

社会保険等級の変更には、固定給与の変更月から3ヶ月間の給与額を見て行う「随時改定」もあります。「随時改定」は2等級以上の差がないと該当しません。

この固定給与ですが、月給の方は基本給や手当など毎月固定で支払われる額が変更される時のことで、時給で計算される給与や残業手当、日割計算される通勤手当のように、時間や日数によって影響するものは随時改定に該当しません。ただ、時給金額や通勤単価など単価そのものが変更になるときは随時改定に該当します。


 ◯随時改定が必要な場合
 ・昇給・降給などの固定的賃金の変動または賃金体系の変更
 ・変動月後3ヶ月とも支払基礎日数が17日以上
 ・変動月から3ヶ月間の報酬の平均額と現在の標準報酬月額に2等級以上の差がある

上記3つのすべてに該当した場合のみ必要で、一つでもかければ届出の必要はありません。但し、上記3つをすべて満たしていても随時改定に該当しない場合もあります。


◯随時改定の対象外となる場合
 ・固定的賃金が増加したが非固定的賃金が減少した為3ヶ月平均額が2等級以上下がった
 ・固定的賃金が減少しても非固定的賃金が増加した為3ヶ月平均額が2等級以上上がった
 

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『日本年金機構 随時改定』※例外的に1等級差でも随時改定が行われるときがあります。 

最後に補足:加入対象について


最後にちょっと保険料の変更からは話がずれていきますが、社会保険の加入対象が広がるのはご存じですか?


今までは勤務日数・勤務時間が常時雇用者の4分の3以上(完全週休2日で8時間勤務の会社なら、大体月16~17日以上1日6時間勤務)が加入条件ですが、平成28年10月1日*2以降、下記の条件に当てはまる方は新しく社保加入対象になりますので契約条件と合わせて確認してみて下さい。


1.週の所定労働時間が20時間以上(残業時間は含まず。雇用保険加入者は該当します。)
2.雇用期間が1年以上見込まれること
3.賃金の月額が88,000円以上であること
4.学生でないこと
5.常時501人以上の企業(特定適用事業所)に勤めていること

引用:『日本年金機構・短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用額代の概要』


でも月88,000円で12ヶ月というと年収106万円ですよね。社会保険の被扶養者(国民年金第3号被保険者)は年収130万円未満が該当するはず・・・。最近ちょくちょく耳にする106万の壁。このことなのです。


社会保険の被扶養者かの判断材料である年収130万円。しかし、上記の加入要件を満たしていている場合、年収130万円未満でもご自身で加入しなければいけません。パート等で働かれている配偶者を社会保険の扶養に入れられている方、または扶養者ご本人で気になる方は勤務先に問い合わせてみて下さい。


以上つらつらと書き連ねてしまいましたが、いかがでしたでしょうか。逆に混乱させてしまったらすみません。毎月給与明細なんて振り込まれる金額しか見ない(中には金額があまり変わらないから封すら開けない)という方もいるかも知れませんが、たまには社会保険料などの金額をチェックしてみてはいかがでしょうか。

菫青石

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*1:一般的に社会保険とは会社で働くときに加入する「健康保険」や「介護保険」、「厚生年金保険」をまとめて言います(加入するのには労働日数や時間等の条件があります)。

*2:平成28年10月の保険料から標準報酬月額の下限が88,000円となります。こちらの保険料率表は後日日本年金機構のHPで公開されます。