火災に備える!人命を左右する消防用設備等点検報告制度

【トラブル対応24時シリーズ・消防設備点検】。 飲食店が火災事故を起こさないために。 飲食店ができる対策とは何か、今回は定期点検の重要性について紹介します。 ■火災に備える消防設備点検■点検の対象・期間・実施方法について■消防用設備等点検を行わなかった際の罰則について

f:id:tentsu_media:20160818161818j:plain


今回のトラブル対応シリーズのテーマは、【消防設備点検】。


先週、品川区中延で起きた飲食店火災。今年4月に発生した、新宿歌舞伎町の飲食店街「ゴールデン街」での火災も記憶に新しいのではないでしょうか。どちらの事故に関しても、不幸中の幸いか大事に至るような怪我もありませんでした。


しかし、火災による経営へのダメージは計り知れないでしょう。では、飲食店が火災事故を起こさないためにできることはないでしょうか。飲食店ができる対策とは何か、今回は定期点検の重要性について紹介します。


火災に備える消防設備点検

【消防設備点検】、正確には消防用設備等点検報告制度と言います。この制度は、防火対象物の関係者(所有者・管理者・占有者等)が、消防法に基づいて設置されている消防設備を定期的に点検し、その結果を消防署長に報告することが義務のことです。義務、すなわち必ず行わなければいけないのです。

■点検・報告が義務付けられているのは
所有者:建物所有者など
管理者:建物管理会社等の建物の管理を委託されている者など
占有者:テナント・建物又は部屋を借りている者など
※管理者、占有者の義務は契約内容等によります。

点検が必要な建物については、特定防火対象物・非特定防火対象物により違いがあります。今回は飲食店舗が該当する特定防火対象物について、点検報告が義務付けられている建物・期間について記載します。

点検の対象・期間・実施方法について

f:id:tentsu_media:20160817155314j:plain
■点検が必要な建物
1.延べ面積1,000㎡以上の特定防火対象物
デパート、ホテル、病院、飲食店、地下街など


2.特定用途に供される部分が避難階以外の階にある防火対象物で、当該避難階以外の階から避難階又は地上に直通する階段が2つ(屋外に設けられた避難上有効な構造を有する場合にあっては、1つ)以上設けられていないもの


■点検が必要な期間
機器点検:6ヵ月に1回行う点検
総合点検:12ヵ月に1回行う点検


上記のような建物は、万が一火災が発生した時に消防設備が確実に機能を発揮するように維持管理が大切なため、消防設備の点検と結果報告が義務付けられています。


点検が必要な機器として代表的なのが、消火器・屋内消火栓・自動火災報知設備・避難器具・誘導灯・スプリンクラー等々・・・記載しきれないほどたくさんありますが、消火器は使用期限があるもので、指摘として挙がりやすい項目でもあります。細かい事例ですと、自動火災報知設備を内装(天井)の色と合わせて塗装してしまっても指摘として挙がってしまいます。



■点検から報告の流れ
f:id:tentsu_media:20160818094453p:plain


通常この4つのステップを踏み、“打ち合わせ~報告”までが、消防用設備等点検報告制度となります。不良箇所が見当たらない場合は、修繕等の必要はありません。


消防用設備等点検を行わなかった際の罰則について

冒頭でお話したとおり消防用設備等点検報告制度とは、国が人々や建物を守るために設けた、必要最低限の義務です。もちろんそれを怠れば、当然罰則もあります。違反対象者への罰則は以下のとおりです。


•消防用設備等の設置命令違反 【第177条の4第1項】
→1年以下の懲役又は100万以下の罰金 【法第41条】

•消防用設備等点検報告義務違反 【第17条の3の3】
→30万円以下の罰金又は拘留【法第44条】他


人命に関わる大事な点検です。罰則がある無いに関わらず、万が一の火災の際に消防設備が正常に作動し、火災の被害を少しでも抑えることができるように、責任をもって点検を実施しましょう。

東京のカネコ



f:id:tentsu_media:20160818161818j:plain