消費者の心理を探ろう!利益を上げる価格戦略とは?

飲食店はどのような基準で価格設定を行っているのか。価格戦略で利益をUPする秘策があるのでは・・。飲食店ならびに小売業など、“モノ”や“サービス”を販売し利益を上げるには切っても切れない、価格設定の方法。どうやって価格を決めるの? 利益と市場シェア、価格設定にはどちらかに目的を絞ることが多いようです。

みなさん、こんにちは。店通編集部コボです。先月、大井町で開催された「美味シュラン★★★」に協賛させていただいたことは、記憶に新しいかと思います。

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実際に私達編集部も、取材という名のもと様々なグルメを見て、食べて、楽しんできました!しかし、外食っていうのは楽しい反面お金がかかりますね。そこで考えたのです。



飲食店はどのような基準で価格設定を行っているのか。



もしかしたら、価格戦略で利益をUPする秘策があるのではないかと・・・。飲食店ならびに小売業など、“モノ”や“サービス”を販売し利益を上げるには切っても切れない、具体的な価格設定の方法ついてご紹介します。

どうやって価格を決めるの?

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価格をいくらにするかを考えるときには、その目的が重要だといえます。では価格設定の目標とはいったい何でしょうか。価格を決定している風景を頭の中に思い浮かべながら考えて見ましょう。

利益or市場シェア

利益と市場シェア、どちらも確保できればそれに越したことはないです。しかし、それはなかなか難しい。そこで価格設定にはどちらかに目的を絞ることが多いようです。


利益追求型
価格設定を高くすることで、商品1つあたりの利益額は大きくなります。一方、消費者には敬遠され市場シェアを失う可能性もあります。景気の悪化に伴い、高級志向の消費者が減少しましたが、戦略によっては利益拡大も困難ではありません。

市場シェア重視型
商品を安くする事で、他の企業よりも多く売れ、市場シェアを獲得できることが多い反面、利益はとりにくくなります。飲食業界で言えば300円均一の大手チェーン店などが代表に挙げられます。安定的な客数の確保が可能になり、低価格志向の消費者が増えるため、価格の変更に伴いファンを失う可能性も有り、リスクが伴う戦略となります。


価格を決定するには、絶対コレ!というものは無いのです。企業のおかれた状況が変わり、場所・ターゲットが違えばその商品がヒットするかどうかも違ってきます。価格設定についてはいくつかの手法があるので、その中の1つを今回ご紹介致します。

コンジョイント分析

あるメニュー(商品)をお客様(消費者)の目の前に置いて、いくつかの価格を提示します。その上で、「これがいくらだと買いたくなるか」を尋ねます。これを直接質問法といいます。これにはひとつ大きな問題*1があるので、コンジョイント分析では違う方法が支持されているようです。

それが間接質問法。そうです、直接があれば間接もあります。例えばパスタ専門店のランチメニューを想像してみましょう。仮想のイメージで調査候補のメニュー(商品)を作り出し、考えうる商品スペックの組み合わせを実験的に作成し、各々について評価させます。
f:id:tentsu_media:20160525114559p:plain※3×3×2×2=36で、この場合は36通りの組み合わせが出来ます。



それを買いたい順に並べてもらったり、どちらが買いたいかを答えてもらう方法です。その際、スペックにトレードオフ*2が発生するようになっており、対象者別の「本当に重視すること」を明らかにした上で、商品スペックの各々の評価(効用値)を算出できます。
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並べ替えたデータや順位は人間の脳だけでやるには時間がかかるので、専門のソフトウェアにかけ、重要度を分解的に求めることができます。エクセルで行う方法もありますので、データの収集を行ったら、難しいことはパソコンに投げてしまいましょう。


価格決定は準備が必要

価格設定により失敗するお店は多いです。開店当初アルコールを300円で売っていたお店が、急に400円になった。値上げ以前の価格に価値を感じていた客層は、一気に離れていきます。実際には300円でも売れるかもしれないが、経営が悪化し値上げに踏み切る。よくある話です。

確かに価格を下げるのは簡単です。(あえてここでは簡単と言わせていただきます。)なぜなら、徹底的に効率を追求すればいいからです。しかし、一度下げた価格を上げるのは至難の業です。それには顧客の納得を得る必要があるからです。
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「なぜこのメニューが〇〇円上がったのか」それが理解できないうちは、顧客はお店には足を運ばないでしょう。そして、それを説明できる場面は極端に少ない。だからこそ初期の価格設定には、多くの時間をかけ設定していくことが重要と言えます。大げさな事をいうと「価格=信用」です。価格が不安定で、行くたびに値段が上がったり下がったりするお店は不安ですよね。


終わりに

価格決定が利益にこのような影響を与えることが分かりました。今回は「コンジョイント分析法」のみご紹介しましたが、場合によっては複数の方法を組み合わせて価格を決定するほうがメリットが大きい場合もあるでしょう。

安価な商品や、値引きそのものを否定するわけではなく、商品やタイミングによって必要なものもあります。例えば私達が協賛した食フェスのような場合は、閉店間際の値下げをすることにより、食材のロスを減らすこともできます。


しかし、通常は安易な価格設定・値引きはリスクが伴うということを忘れないようにしましょう。現状の価格設定に満足している方も、今回の方法を用いて価格設定・見直しの際に活用していただければと思います。



※価格戦略にはいくつかの方法があります。今回の方法は確実な利益向上を保証する内容ではございません。

コボ



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*1:価格についての質問を消費者にすると、価格に対する意識が高くなり、相場より安い価格を答える。本音を答えず建前で話をしてしまうなどの場合が想定されるため。

*2:一方を追求すれば他方を犠牲にせざるを得ないという状態・関係