お久しぶりです、こめです。
ここ数年、飲食店で増えている「ライス残し」問題。若い女性を中心に広まった“糖質制限ダイエット”が原因か?と考えられていますが、先日こちらのテーマを記事として取り上げたところ、予想以上に反響を呼びました。
そこで、記事内で「あなたが選ぶ(飲食店で)あったらいいサービスは?」という店通独自のアンケートを行いました。今回は中間結果と、実際に飲食店でどのような対策を施しているのか を、発表いたします!
※お答えいただいた方、誠にありがとうございます。
目次
アンケート結果の発表!~お客様が求めるサービスとは?~
それでは、発表します!!
結果は…………………
【第1位】小盛りサイズや小分けメニューが選べ、その分安くなる…43.1%
やはり1番人気の小盛りサイズ&その分、安くなるサービス!
お客側としては、ライスは適量でその分少しでも安くなれば、この上なく嬉しいですよね。実際に取り入れている店舗も多く、普通サイズとの金額の差異も分かりやすいです。
【第2位】ライスを他の食材に変更できる…27.7%
意外にも?!【ライス⇒他の食材】への対応を期待している声が多く挙がりました。前回の記事で紹介した「ライス⇒湯豆腐」など、各店オリジナリティが出しやすいのも特徴です。
【第3位】ライスがオプションメニューで選べる…10.8%
基本はおかずのみ、ライスなしの状態。ライスが食べたい人は追加注文をする。この項目は、まさに“糖質制限”をしている方にとっては最適ではないでしょうか。その日によって、「いるorいらない」の選択が簡単に可能に。
【第4位】少なめで注文し、足りなければ減らした分が戻ってくる…9.2%
これは、ある読者のコメントから生まれた項目。
atama_ii さん⇒「半ライス、で、足りなければやっぱり減らした分下さい、ってのが出来れば…。足りないのがイヤで多いかもと思いつつ普通盛りにしてしまうのよね。」 -お客側の心理がとても良く分かるコメントです。お店側としては値引きをすることなく、少し手間はかかりますが、ロスも最小限に抑えられそうです。
【第4位】お店の人が事前にライスの量を聞いてくれる…9.2%
これも、SNS上でいただいたコメントから。自分からライスの量を伝えるのは気が引けるし、何だか恥ずかしい…。お店側が事前に聞くことで、コミュニケーションも生まれそう。
…と、圧倒的に ライス小盛りで値引きがあるサービスが人気でした!!!
「ライス小盛り+値引き」は、お店側にとっては損??
お客様側からの要望がわかったところで、「ライス小盛り+値引き」は、お店側にとってはむしろ損になるのではないか?と考え、そのコストを試算してみることにしました。
前提②ライス普通盛りを150gとする
前提③ライス小盛りは、普通盛りの半量75gとする
1合=約150g=52.5円
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1合を実際に炊くと水分が含まれる分、ごはんは約340gになる(※炊飯の仕方や水加減などにより異なります。)
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ライス茶碗1杯分 約150g=23.1円
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ライス小盛り=11.55円
一般的に値引き額は20円~50円が多く、値引き額(20円~50円) > ライスを小盛りにした分(11円)と、金額的にはお店側が損をする施策ではあります。しかし、女性客や糖質制限ダイエット中の方は適量を少しでもお得に食べられるという点で、親切な印象を与えることができそうです。
また、糖質制限ダイエット中の方で言うと、ライスを減らした分お肉のボリュームを増やしたり、プラスでサラダを注文することがあるため、小盛り=損というわけではありません。メニューに「低糖質」マークを付けて頼みやすくするなど、ぜひ工夫をしてみてください。
実際に、「ライス小盛り」「ライスを他の食材に変更」しているお店は?実例をご紹介
まずは、第1位の『小盛りサイズで値引きあり』を実際に取り入れている飲食店をご紹介します。
≪ライス小盛り+値引きメニューがあるお店≫
出典:ココイチの楽しみ方 | ココイチのメニュー | カレーハウスCoCo壱番屋
カレー屋「CoCo壱番屋」を例に挙げてみましょう。
こちらのお店は一目瞭然、金額が非常に分かりやすく設定されています。ライスの普通盛りは300g、小盛り200gは全メニューが51円引き。さらに少なめのハーフサイズ(ライス150g)カレーのメニューも充実しています。
この他にも餃子の王将、びっくりドンキー、ジョナサン、大戸屋など多くのファミリーレストラン、ファーストフード、定食屋などがこの「小盛り+値引き」制度を取り入れています。
≪低糖質を意識したメニューがあるお店≫
続いては、第2位の『ライスを他の食材に変更』できるお店。私が特に気になったのが、ラーメン店「AFURI」のこんにゃく麺。
画像引用:AFURI
ラーメンの麺を、お好みで「こんにゃく細麺(+200円)」に変更可能というもの。ダイエット中だけどラーメンが食べたい、我慢できない!という時におすすめです。麺をこんにゃくに変えるだけで、糖質が90%以上カットされるといいます。
●ロイヤルホスト・・・低糖質パン
セットのごはんを低糖質パンに変更可能。単品でも注文できます。
●吉野家・・・サラシア牛丼
味は通常の牛丼と変わらず、血糖値の上昇を穏やかにする働きをもつ“サラシア由来サラシノール”を配合した牛丼。
●すき家・・・牛丼ライト
ごはんの代わりに豆腐を使用した牛丼。
●リンガーハット・・・麺なし野菜スープ
いわゆる「麺抜き」の野菜スープ。たっぷりの野菜を手軽にとることができる画期的なメニュー。
●モスバーガー・・・菜摘(なつみ)バーガー
バンズの変わりに、具材をレタスで包んだバーガー。
前回からのおさらいとまとめ
《おさらい》●日本の食材ロスは、年間621トン。国民1人当たりが毎日茶碗1杯分捨てている量に匹敵(※)
●世の中は糖質に対する関心が高い
《まとめ》
●お客様が飲食店に求めるサービス第1位は「ライス小盛りで値引きあり」のサービス
●大手飲食店でも多く取り入れている
以上、まだ対策を打っていないお店は、導入を検討してみてはいかがでしょうか。すでに取り入れているお店も、メニューで目立つようにしたり、注文の際にサイズを聞いたりすることでライス残し=食品ロスが減る可能性が高まります。これまでの概念にとらわれず、実際に食べてくれる方を想像しながら、商品開発やメニュー作成に取り組んでみましょう。
※出典:農林水産省HP 飲食店等における「食べ残し」対策について
こめ
