最大限のパフォーマンスを発揮するために!経営指標を基に正しく人件費を管理する

f:id:tentsu_media:20180112130355j:plain 
平成29年11月における有効求人倍率(季節調整値)は1.56倍。内、飲食店は3.38倍と、多くの外食企業が採用活動に苦戦を強いられています。
 
しかし、従業員の確保だけが課題でしょうか?
 
AIやロボットが接客や調理をするなど、これまでと違ったアプローチで課題解決を図る企業が増えてきました。チェーン展開している企業であれば、均一化したサービスを提供するという強みになりますが、個人店などではそうはいきません。では、限られた従業員で生産性を高めるにはどのような取り組みが必要でしょう。
 
飲食店において大きな費用を占める人件費。ホールや調理場に適正な人数が確保されているかどうか。売上に見合った従業員数であるか。企業としての目的を達成するためには、あらゆる数値を基に経営管理を行う必要があります。そこで今回は、基本的な人件費の管理についておさらいしましょう。

飲食店における人件費の大前提“FLコスト”とは?

f:id:tentsu_media:20180112130416j:plain
 
飲食店において2大費用と呼ばれるのが、FLコストと呼ばれるもの。これは、F=Food(食材)、L=Labor(人・労働)を略したものです。飲食店経営においては、この2つの比率をいかにコントロールするかが重要とされています。
 
ここで言う人件費とは、店舗で働く従業員に支払う給与などのこと。“など”と表現したのは、給与のほかにも、社会保険料、福利厚生、通勤費など、従業員を雇用するのに際し必要な手当ても含まれているからです。
 
“人件費は売上の30%”。この業界では良く聞くキーワードです。飲食店における一般的な経営指標としては、FLコスト売上全体の60%前後に収めると良いとされています。なので、人件費は30%以内という通説が広まっています。

シフト表×売上予測で労働時間を調整する

人件費管理にはポイントがあります。鍵を握るのは、パート・アルバイトのシフト管理です。まずは、シフト表を作成することから始めましょう。
 
www.tenpo.biz
   
以前、公開した記事でシフト表の作成について触れました。このシフト表の項目に加え、売上高を予測した数字を計算しましょう。これは、客単価と来店客数より導けます。
 

例)客単価(2,000円)×来店客数(100人)=売上高予測(200,000円)
 
この売上高予測から人件費を30%とすると、人件費は60,000円です。業態やコンセプトによって費用は異なりますので、FLの比率は変わって当然です。食材費がおさえられているのであれば、その分人件費に予算を投入することもできます。60%を割らないように、両者のバランスをとりながら調整しましょう。
 

人件費をむやみに削るのではなく“予測”と“実績”の誤差を解消する

f:id:tentsu_media:20180112130754j:plain
 
人件費はなくてはならないものです。むやみやたらと人件費を削減し、サービスの低下に陥っては元も子もありません。人件費をおさえるポイントのもう一つはタイトルの通り、“予測”と“実績”の誤差を解消することです。
 
・ムダのない適切な計画を立てること
・計画通りの労働におさめる

 
上記のような考え方が求められます。それらの課題を解消する考え方のひとつに「人時売上高(にんじうりあげだか)」というものがあります。これは、売上高÷総労働時間数で求められます。
 
例)売上高(200,000円)÷総労働時間(20時間)=人時売上高(10,000円)
 
つまり、ひとりの労働者において、どの程度の売上を確保すべきか考えることが重要だといえます。人時売上高は高いほど経営効率が良いとされていますので、この数値の増減を見て生産性をチェックしましょう。
 

まとめ

 
団体パーティー、複数人での予約など、通常の運営以上に従業員を確保しなければいけないケースがあります。その際、必要なときに最大限のパフォーマンスをし、適切なサービスをお客様に提供することが顧客の満足度に繋がります。10人のお客様に対し、2人の従業員が適正でしょうか。3人が適正でしょうか。
 
店舗が運営している時間帯において、暇なときもあれば、忙しいときもあります。それを同じ人数で管理はしないですよね。なので、売上の増減に対して人件費を調整しなければいけません。
 
《人件費管理のポイント》

・シフト表を作成し、実際の労働時間を把握する
・売上予測から、人件費はいくらかを把握する
・予測に対して、実績はどうだったか。誤差を把握し、調整する
・30%はあくまで目安。人件費は固定費にならないよう売上高に応じて調整する
・計画に沿った人件費管理は「人時売上高」を基に算出を行う
・人件費は給与のほかに各種手当てなどが発生すること

 
この記事をきっかけに、いま一度店舗の管理状況を見直すきっかけとなれば幸いです。
 

店通編集部

 
f:id:tentsu_media:20180112130355j:plain