「うちの店は大丈夫」それ本当ですか? 閉店を経験したオーナーの【退店レジュメ vol.06】-青天の霹靂、夫婦経営-

店通-TENTSU-をご覧の皆さん、こんにちは。浅野です。久しぶりの更新となりました。【退店レジュメ】は、私の飲食店経営の実体験に基づき、店舗のオープンから退店までを記したコラムです。たまたま目に留められた方、ご興味お持ち下さっている方、しばしお付き合いいただけましたら幸いです。
 
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退店レジュメ再開後1発目となる第6話は、私が経営していたハワイアンカフェ「ロコズキッチン」の、Re:スタート。はじめての貸切パーティで得た気付きについて、お話したいと思います。
 
 

f:id:tentsu_media:20160520164924j:plain「おかえりなさい!」

f:id:tentsu_media:20151214132054j:plain「ゴールデンウィークのお休みも、退店レジュメの執筆に追われそうです笑」

f:id:tentsu_media:20160520164924j:plain「再開できてうれしいです!退店レジュメのおかげで、当サイトの回遊率がうなぎのぼりです!」

f:id:tentsu_media:20151214132054j:plain「あ、そうですか…。う~ん、何のことだかよくわかりませんが、良かったです。」

f:id:tentsu_media:20160520164924j:plain「楽しみにしてるよ~と、コメント下さる読者さんもいらっしゃいましたよ!」

f:id:tentsu_media:20151214132054j:plain「コメントは拝見させていただいてます。うれしいです。」

f:id:tentsu_media:20160520164924j:plain「泣かないように、最後まで振り返りがんばりましょう」

f:id:tentsu_media:20151214132054j:plain「はい、がんばります…」

 
 
 
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1人になった、ロコズキッチン

「社員を採用をしない」と言っても、客席は26席あり、ドリンクより食事メインのカフェレストランです。1人で店を回せるほど飲食店の運営は甘くはありません。そもそも2.3名のキャストで運営する予定でしたから、最初からつまずく大誤算…。
 
手伝ってくれそうな知り合いには手当り次第駆け回ってみたものの、急なことで誰も都合がつきません。SNS等で告知しようにも、当時は自身もまだ知識不足というか、…SNSの存在も知りませんでした。
 
「どうしよう。。。」
 
八方ふさがりでした。お店の営業すらままならない状態で、お店をより良くするための改善にも取り組む必要が・・・。私なりにあがきましたが、結論、最終的には身内に頼る他ありませんでした。私の嫁さんです。
 
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嫁さんには「Nを雇っていると人件費がかさみ、店が潰れてしまう。なので、Nとは話し合って辞めて貰った。でも店は1人じゃ回せない。手伝って欲しい。」と、今までの経緯を正直に説明し、お願いをしました。嫁さんは当時、本屋で在庫管理の仕事をしていましたが、事情を納得してくれて、本屋を退職しロコズに来てくれました。
 
しかし、自分も当時は目の前の課題を日々解決するのに精一杯で、心身共に余裕のない状態。その時は「1人じゃ回せないんだから、店を手伝ってもらうのは仕方ない。」位にしか考えられませんでした。
 
自身の決断で借金を抱えて開業し、人を採用し、そして解雇した。結果、人手が足りないから手伝ってくれ…と。嫁さんの人生を振り回し、相当なわがまま極まりない行為だと思います。嫁さんにとっても晴天の霹靂へきれきだっただろうし、苦労も掛けました。

 
振り返る今になって、ようやく当時の自分がいかに周りへの配慮が欠けていたのか客観視できました。それでも私の話に耳を傾け、手伝ってくれた嫁さんには、感謝以外の何ものでもありません。本当に助かりました。…なので今ではすっかり頭が上がりません。
 
 

夫婦経営のはじまり、はじまり

飲食店をご夫婦と思われるお二人で切り盛りしているのを、チョイチョイ見かけることがあります。
 
内情が気になって、たまに飲食店のオーナーに突っ込んだ話を聞いてしまうのですが、なかなかうまく行かない事例が多いようです。 浅野もロコズをやっていた時にオハナ(お客様)の多くの方に「夫婦で仲良くやって良いわね~!」と、言われていました。
 
…が、ちなみにロコズは『夫婦で仲良くでやっていたか』…その問いはNO!です!
 
というのは、ロコズキッチンはそもそも夫婦一緒にやるつもりはなく、嫁さんも飲食店にあまり興味はありませんでした。ですからNを採用して一緒にやりました。しかし状況が変わり、止む無く嫁さんを店に呼び寄せたわけです。創業当時は浅野とNの2人で運営してたので、嫁さんはお手伝い程度でした。
 
そんな状態からの夫婦経営本格スタート。お察しの通り、これからだんだんと夫婦仲が……。ですが、こちらのエピソードはまだ先のお話。
 
 

はじめての貸切パーティ

ロコズキッチンRe:スタートを切って間もなく、うれしいニュースがありました。貸切パーティーの依頼が舞い込んできたのです。本来ならばうれしいニュースですが、当時はパーティーや宴会需要を全く考えていませんでした。今は通常営業で十分てんやわんやなのに、パーティーのパの字も考えられる状況じゃない!!
 
いえ、正直に話しましょう。「厄介な話が来たな」と思いました。
 
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当時はまだひよっこの経営者。飲食店経営に対する自分勝手な思いが強く、『酔っ払い相手に店をやるのは好かん!』と考えていました。しかしお客様は来ないのが現状。売上は伸び悩み、焦っていました。
 
『背に腹はかえられぬ』というのが本音ですが、気がついたら予約を受けていました。こんな状態のロコズキッチンに断るという選択肢はなく、電話を切ってから「さあ、どうしようか?」と考えた記憶があります。
 
このパーティーは以前の職場の上司、先輩、同僚のご祝儀パーティーでした。あわただしい準備の中でしたが、なんとか無事に当日のパーティは大盛況に終わることができました。ハワイアンキルトやらお菓子の差入れまで頂き、本当に感謝です。
 
パーティを無事に終えることの充実感。お客さんの笑顔。日々の忙しさの中ですっかり忘れていた『なぜ飲食店をやろうと思ったのか』を思い出せた出来事でした。(第一話参照:うちの店は大丈夫? 閉店したオーナーの【退店レジュメ vol.01】 - 店通 -店舗流通ネットメディア-)
 
人との絆とは本当に大切だとあらためて感じました。
 
今でこそ、飲み放題でパーティー用大皿料理提供すれば、客単価も売上も上がるから良いじゃん!と考えられます。当時の自分は、こんなことも考えられないくらい余裕がありませんでした。
 
しかしこの結果、ロコズはパーティー需要を多く獲得する、イベントカフェレストランの方向に舵を切ることになりました。
 
 

小さいお店で受けるパーティのメリット・デメリット

それでは、今回の振り返りとして、小さな個人経営カフェで「貸切パーティ」の依頼を受けるメリット・デメリットについてまとめます。
 
《メリット》
1.お客様の要望を多彩に取り入れられ小回りが利く、臨機応変な対応が可能
⇒チェーン店や大きな店舗ほど、対応がマニュアル化されていることが多いです。もちろんそれ自体は悪くありませんが、お客様によっては「融通が利かない」と感じることもあるでしょう。要望を聞き、お客様1人1人に合わせた柔軟な対応ができるのは、小さな店舗ならではの強みです。
2.通常営業よりも売上が大きい
⇒お受けするパーティの時間・料金・人数にもよりますが、通常営業よりも売上が取りやすいです。
3.原価や人件費等効率が良い
⇒パーティプランはメニューが予め決まっているので、調理の手間も減り、原価の調整もし易いです。
 
《デメリット》
1.客席が少ないので大きな売上は期待出来ない
⇒メリットに「売上が大きい」ことを挙げましたが、店舗そのものが小さな規模のため、貸切パーティで受け入れる客数も多くありません。貸切の時間・原価管理をしっかりと行わないと、マイナスになる可能性もあります。
2.他の予約・来店をお断りしなくてはならない
⇒通常のお客様を受け入れられなくなるので、せっかくお問い合わせいただたのに、予約を断らなくてはいけません。大人数の来店は利益も大きいため、大きな機会損失です。
3.通常営業からパーティー営業へのレイアウト変更が一苦労
⇒常設のレイアウトのままでは、貸切パーティにそぐわないことが多いです。立食スタイルで…等、パーティーのスタイルに合わせてお店のレイアウトを全入れ替え!準備&片付けに大きな手間がかかります。個人経営で、全て自分たちでやっているので、これが以外と負担が大きい…。
 
 

お店のキャパを超えたパーティでの失敗も…

余談ですが、パーティの予約を受けるようになったある時、ロコズのキャパを大きく超える団体さんからの貸切パーティ依頼がまいこんできました。数あるお店からロコズを選んで来てくださったせっかくの依頼ですし、人数的にも大きな売上が見込めそう。そう思い、お受けする事に。ロコズの定員数26名のところ、55名とほぼ2倍!その結果…
 
1.隣接する飲食店舗から「うるさい!」とお叱りの言葉を頂く。
2.入口扉の蝶番が破壊され、後日自分で修理する羽目になる。
3.近隣住民より騒音クレームが池袋警察署へ通報が入り、警官より指導をされる。

 
と散々な目に合いました。無理してキャパオーバーすると、このように痛い思いをしますので、お店の限界をよーく考えて「程良い」運営を心掛けましょう。

浅野

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