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【物件情報サイト攻略!】物件情報の違和感からトレンドを知る

NaNaNa 物件 経営ノウハウ

前回は居抜き物件サイトのカテゴリー化を試みた後その特徴を述べ、さらには店舗の取得を取り巻く環境について触れました。今回はサイトをご覧いただくに当たって、物件の選定に資するポイントを幾つかご紹介しましょう。
 
www.tenpo.biz
 
日々物件情報に触れていると、その情報を通じてあらゆるものが見えてきます。

トレンドを読み解く居抜き物件サイト活用術

まず、食やファッションと同様、駅や立地にもトレンドがあるというお話から。平たく言うと立地の流行です。
 
全盛期であれば、ジャンルを問わず需要が供給を上回るゆえに入手困難となるのは不動産・店舗とて同じ。新宿・渋谷などのターミナル駅はもちろん、高架下が注目される中目黒といったいまホットな駅で情報が限られる理由。それは早い話、情報が表に出る前に借り手が付くからです。読者の皆さんが日頃サイト内で目にする”新着情報”。これ、表に出たのが最近というだけで実は裏で既に結構な期間出回っている場合があります。
 
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画像引用:テンポバックスキャプチャー
 
外食チェーンは勿論、高齢化社会を反映したフィットネスといった分野に至るまで、その道のプロが虎視眈々と物件情報を収集し、新規出店にこぎ着けています。では、既存店を持たず、業界に人脈がない人はただ手をこまねいているだけか?そんなことありません。日頃からよく目を凝らして居抜き物件サイトを眺めていると、トレンドが見えてくるから面白い。
 
 
出店を検討する際には収益化が実現できる立地、駅を選定してもらう必要があります。この選定に資する情報、ヒントがサイト内の情報には多く隠されています。いくつか例を挙げてみましょう。
 

ライフスタイルの変化にさらされた街【三宿】


東急田園都市線の池尻大橋駅から玉川通りを西に15分ほど歩いた距離に位置する街、三宿。世田谷公園を擁し、渋谷からのアクセスも悪くないこの住宅街は、老舗イタリアンの「ラボエム」や、行列店としても知られるアップルパイ専門店の「グラニースミス」が産声を上げた地としても有名です。
 
公園を訪れるお客さんをターゲットとしたカフェの新店もオープンするなど、現在も人気の街として知られます。
 
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そんなお洒落な街ですから物件情報などは皆無に等しい時期が続きました。住宅街ということもあり、そもそも店舗が多くありません。出店を考えながらも物件に巡り合えず、なくなく諦めたという読者の方もいるかもしれません。
 
しかし、にわかにこの街に異変が起こっていることにお気づきの方がどれほどいらっしゃるでしょう。2017年が明けたあたりから、店舗の情報が増加基調にあります。ここ数年の間に皆無だった1F路面店情報が、わずか2カ月余りの間に2件も表面化しました。さらにはオーナーチェンジがなされた店も1件把握しています。
 
 
これが何を意味するかお分かりいただけるでしょうか。可能性のひとつは、お店(飲食店)を運営する環境が厳しくなってきているということです。
 
三宿で物件情報が現れてきてることは分かりました。次に問題となるのが、いま三宿で出店すべきか否かということ。これは出店の好機か、はたまた街の衰退を意味する警鐘と捉えるかという視点です。
 

若者の車離れが原因!?立地の異変を捉えよう

 
一概に結論付けることは難しいのですが、この街の変化を語るうえでキーとなりそうなのは”若者の車離れ”です。駅から離れている三宿は、今も昔も休日を中心に車で訪れるニーズが存在します。
 
街を歩くとパーキングがあちらこちらにあることに気付くでしょう。この街の全盛期には、車で三宿を訪れ食事を楽しんだ後に渋谷まで遊びに行く。そうした需要も一定数あったと聞いたことがあります。
 
現在ではカーシェアリングに代表されるように、車は”所有から利用する時代”へ突入しました。「余暇にわざわざ車に乗って都内に食事に出かける」というニーズそのものが薄れてきている可能性は大いに考えられます。
 
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また実際に近隣で営業しているお店を見てみると、こと平日は席に余裕がある店も多く見受けられます。稼ぎ時である土日祝日ですら集客できないとなると、閉めざるを得ない店が現れてくることも十分に考えられるワケです。
 
これをたまたま起きてる現象と捉えるのか、異変と捉えるかで大きく違ってきます。
 
ここ最近物件をお探しになった方であればこの些細な変化を見過ごしてしまう可能性は大です。しかし、長いこと情報に触れている人間からすると、異常事態と言っても過言ではありません。それは情報を点ではなく面として、かつ連続的に見ているからにほかなりません。このような情報が経営判断に資するいち資料となりうることもあります。
 

ネタバレ注意!居抜き物件サイト特有の事情


これまで”街”の変化という視点から居抜き物件サイトが果たしうる効果を記載しました。次にお話しするのはよりミクロな、物件そのものに関わってくる内容です。
 
サイトに掲載されている情報をご覧になって、違和感を抱かれる方は少なくありません。なぜなら、大概のサイトが以下のような共通する構成でできているからです。
 

・物件所在地の住所記載が途中で切れている、ないし明確な住所が示されていない
・写真にモザイクが掛かっていたり、ぼやけていたりする。なかには厨房写真だけしか掲載されていない
 
こうした違和感を抱かせてしまう理由は、仮に営業中の店舗だった場合におけるテナントへの配慮、お客様からの反響を効果的に得るためというのが大きな理由です。
 
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住所を詳細に記載してしまうと、その情報を頼りに現地に赴くお客様というのが一定数出てきます。既に閉まっている店舗ですと、シャッターにテナント募集の張り紙が貼られている場合があります。中を観たい衝動に駆られたお客様は貼紙に記載された番号に電話を掛けることでしょう。注意すべきはそこに記載された電話番号が、必ずしも情報を得るきっかけとなったサイト運営会社の番号と一致するわけではないということ。
  
すると、お客さんに勝手に現地に行かる事態は、サイトを運営する側としてはなんとしても避けなければならないのです。所在地等を明確に示すことができない理由にはこうした事情も手伝っているようです。

 
所在地や店舗の特定を防ぐ、これももっともな理由なのですがあからさまに出せない事情というのも存在します。それは、近年増えている大手チェーンの大量閉店です。
 
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規模感がある会社であればあるほど、閉める時のスケールも規格外ということが少なくありません。直近でも全国で居酒屋を展開する大手が都内近郊の店舗を大規模に整理しているようです。居抜き物件サイトを運営する企業の中には退店の情報が先んじて、あらゆるルートから入って来ることがあります。
 
もし大量閉店の当事者たる企業から直々に情報を貰っていた場合、そのお店の情報が自社サイトで公開されていれば信用問題にもなり兼ねません。ただでさえデリケートな退店情報は、扱い方次第で将来のビジネスに影響しかねないともなると慎重にならざるを得ないのです。
 

夢の一等地出店 チャンスの女神はサイトの中に隠れてる!?


やや話が脱線したので本題に戻ることにしましょう。主要駅一等地での営業を欲しいままにする大手チェーン店。多店舗展開している大手企業は資金力も豊富なため、比較的立地のいい場所に店舗を構えることが可能です。もしこうしたチェーン店の閉店情報を先取りし、競合に先んじて手を打つことができたら。
 
脱サラして開業を思考するお客様が1店舗目として一等地にお店を出すことも場合によっては道が開けてきます。そして、そうした夢を叶える手掛かりこそ居抜き物件サイトに隠れているんです。
 
実は大量に店を閉めるケースというのは概して兆候があるようです。大手の例を挙げると冴えない業績、不祥事、労使間トラブルの顕在化などなど。これらも店舗を閉める理由の一つにはなり得ますが、ここでいう兆候というのはそうじゃありません。もっとシンプルに物件情報としてサイトに店舗が出ます
 

大手チェーンの閉店は要チェック!

 
注意が必要なのはサイトに(表に)出る情報が氷山の一角である可能性が大ということ。前述した通りニーズが高い立地、駅の物件は内々で決まることが殆どです。サイトに突如現れたそれは、そこから漏れた物件であるかも知れないです。また、規模にもよりますが大手が店を閉めるとなると第一波、第二波と期間を置いて一定数の店舗をまとめて閉めるというケースも多いようです。
 

まとめ

 
近年の自動運転車の開発やアマゾンのアレクサに代表される人工知能の普及等、テクノロジー技術の発達に比べると物件の取得という活動は時代にマッチしない実にアナログな作業です。
 
一部の住宅系サイトではAIを導入しお客様と物件とのマッチングを図るといった試みもあるようですが、タイミングと好みがものをいうこの手の買い物は最終的には物件を訪れ、大家さんや管理会社といった利害関係者との対話も避けることはできません。
 
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情報収集の手段も多様化し、SNSのコミュニティ内で物件が決まるということも既に起こっています。しかしながら、店舗を探している方の大くはネット情報等を頼りにされている現実があります。人気の物件となると競合も増え、内見や申し込みをしても他で決まってしまうということもざらにでてくるでしょう。
 
ご紹介した物件サイトをご覧いただく際の視点というのは一朝一夕に身に付くものではありませんし、それは数ある情報を観ていくなかで自然に養われていくものです。
 
少しだけ視点を変えるとまた違った見方、情報源ともなりうる当該サイトを是非有効にご活用いただきたいと運営する側は願って止みません。情報戦を制するには手にした情報を正しく把握する感度と、迅速に取得へと行動に移るフットワークの軽さがキーとなってきます。
 


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