お通しの支払いは必要?不必要?事前確認がトラブル回避のコツ!

席料、深夜料、週末料、サービス料で2,000円を客単価3,000円程度の居酒屋で1.5倍以上を付加したり、お通しで700円~1,000円請求するような「プチぼったくり」。 そういったトラブルに遭遇した際にはたしてどのように対処したら良いのでしょう? 店舗流通ネットの法律問題や裁判案件を担う、頼れる「法務室」にお話を聞いてみました。

年末にテレビを見ていると、居酒屋などで「プチぼったくり」をされる例が近年増加していると報道されていました。飲食業に関わるものとして、その番組を興味深く見ていました。
 
要点をまとめていうと、主にこのようなお話でした。
 

・客引きの居酒屋が多い
・飲み放題などを進められるが注文から席に届くまで15分以上待たされる
・席料、深夜料、週末料などで各項目500円~600円程取られる
・サービス料で10%取られる
・お通しが高額
 

この項目って何?知らずに請求される「プチぼったくり」の実態


席料、深夜料、週末料、サービス料という名目で請求される金額を合計すると、一人当たりおおよそ2,000円程がお客さんの認識よりも多く請求され、2人組みなら4,000円、3人組なら6,000円多く請求されます。
 
数千円をぼったくるので「プチ」と付いていますが、客単価3,000円~4,000円程度の居酒屋で1.5倍以上を付加して請求することが「プチ」なのかとても疑問です。普通の居酒屋で出てくるお通しでも抵抗があると答える人が一定数いるのに、乾き物や塩キャベツで700円~1,000円取られるのは納得がいきません。
 
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私が遭遇した「ぼったくり居酒屋」では「お新香」が290円なのに対し、お通しで出てきた「揚げパスタ」は700円でした。会計の際に店員さんに指摘しましたが苦笑いされて終わりでした。念のため説明すると、納得がいかないのは、お客の意思と関係なくおいしいと思えないお通しを提供して当然というそぶりに対してです。
 
年末に見た番組を切っ掛けに、今まで感じていた不満を書き連ねましたが、そういったトラブルに遭遇した際にはたしてどのように対処したら良いのでしょう?あの店員さんの苦笑いにどうすればよかったのでしょう?
 
私たちの頼れる味方「法務室」の人たちに聞いてみました。


事前確認でトラブル回避!何もしらなくても食べたら契約成立?

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Q.「プチぼったくり」って違法ですか?

A.何をもって「ぼったくり」というのかは難しいところではありますが、ただ値段が高いということだけですべてが違法とは決められません。一方で、「一人3,000円ぽっきり」などと説明を聞いていたのに、実際には違ったとすれば詐欺に当てはまるケースもあります。しかし、「誤って間違った説明をしてしまった」「●●は別だった」などと説明をされると、現実的には立証するのが難しい案件です。


Q.告知の仕方に制限はないのですか?

A.事実と違うことを告げたり表示したりすれば違法です。ただし、飲食店ということでは、具体的な規制がある訳ではありません。(ぼったくりを防止するという趣旨での規制)
 
それから告知とは少し違うかもしれませんが、客引きも制限されていますね。東京都では「公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例」で、服を引っ張ったり、進路に立ちふさがったりする行為は禁止されていますし、そもそも客引き自体が禁止されている業種もあります。
 
Q.サービス料や席料は席に座った際に発生するのでしょうか?

A.サービス料などは非常に難しいところですね。もちろんホテルなどのように、あらかじめ告知されていれば当然サービスを受けた段階で発生しますが、説明が一切ない場合は形式的には払う義務はありません。テーブルチャージなど、料金が発生するということがどこまで一般的なのかという問題もあるので難しいところです。ただ、何も注文せずにすぐに帰ったのであれば、払う義務はありません。


Q.お通しは出された後に断ったら料金を払わなくても無銭飲食になりませんか?

A.食べる前に断れば払う義務はありません。しかし、一度手を付けた場合は代金を払う必要があります。一般的に、お通しに代金が発生することを考えれば、代金が掛かる旨の説明を受けていなくても、手を付けた時点で支払い義務が生じると考えるべきでしょう。もちろん、お通し一品に何万円も請求されれば話は別です。
 
法務室のお話を聞くと対処できることは少ないようですが、全く打つ手なしではないようです。ただ、事後に対処すると時間も費用も掛かることを予測して、お客側が泣き寝入りすることが前提の仕組みだと感じます。
 

お通しの告知がないのが問題!ワケがわかれば解決?

良心的なお店はお通しの要、不要をお客1人1人に聞き取ってくれますし、サービス料や席料を取られても納得するだけのサービスや空間を提供されていれば、誰も騙されたとは感じないわけです。
 

・事前にお店の従業員に確認をする
・お通しに納得感がなければ、違うものを出してもらうか断る
 
これらが、最良の方策だと思います。しかし、少額のお通しがいる、いらないでお店とやりとりするのも、気分良く食事ができる環境とは言えません。大事な会や食事には確りとリサーチをかけ、ネットの情報だけを鵜呑みにしないようにしましょう。また、お店側はそう言った不誠実な店舗と混同されないためにも、サービス料や席料に関する情報をメニューや店内POPに掲示し、入店時に確りと説明することで認識の違いは発生しにくくなります。
 
昨今は海外からのお客が増えていることで、お通しの概念が全く伝わらずトラブルになるケースも聞きます。いっそのことお通しをやめてしまうか、お通しを無料にして数%のサービス料をいただく方がお客は納得するのかもしれません。
 
これまでのやり方に捉われず、時代やお客の変化に合わせて、お店の在り方も変化させていく必要があるのではないでしょうか。
  

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(Supervision:ハクリュウ)

 
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