【経営戦略】「おいしい」だけが理由じゃない!行列のできるメカニズム

日本人は行列が好き。街を歩けば「新しいお店」「新商品が出た」「テレビで話題」など、さまざまな行列に遭遇しますね。 しかし、行列店は必ずしもおいしいお店ではないのです。 どうしておいしくないお店に行列ができるのか。 行列を作る経営戦略、行列ノウハウをお伝えします。

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日本人は行列が好き。
こんな話題を一度は耳にしたことがありませんか?街を歩けば「新しいお店ができた」「新商品が出た」「テレビで話題になっていた」など、さまざまな理由で行列に遭遇しますね。
 
しかし、行列ができている飲食店に並んだ経験のある方。こんな風に感じたことはありませんか?「大したことがない。あぁ裏切られた。」これはあなたの感覚が間違っているのではありません。そう、行列店は必ずしもおいしいお店ではないのです。
 
では、どうしておいしくないお店にも行列ができるのでしょうか。その理由は簡単で、数ある行列の中には、経営者の戦略によって作られたものが潜んでいるからです。今回の記事では、飲食店経営経験を経て現場で学んだ行列ノウハウをお伝えします。
 
 

並ぶのは皆「嫌い」…。行列には本当に宣伝効果がある?

インターネットリサーチ会社のトレンダーズ株式会社のアンケート調査(20代以上の女性を対象とする)によると、「行列に並ぶのは嫌い」と答えた方は84%にものぼりました。
 

「行列に並ぶのは好きですか?」と聞いたところ、「好き」と答えたのは16%でした。その理由としては、「わくわくする」「達成感がある」といったものが多いようです。一方、「行列に並ぶのは嫌い」と答えた人の理由としては、「時間がもったいない」が最も多く、「疲れる」「面倒」「並んでまで買おうと思えない」といった順になりました。中には、「飲食店への行列は、お腹が空いてイライラする」「飽きる」といったものもありました。
引用:「行列」について - 【レポセン】

 
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多くの方が並ぶ行為を快く感じていません。並んでいるのを見て、帰ってしまう人もいらっしゃるでしょう。ここまで聞くと、集客として逆効果なのでは?という気もします。
 
ところが、帰ってしまう人たちを差し引いても、店前に行列をつくることは、お店にとって大きな宣伝効果となり、後々の集客へと繋がっていくのです。
 
それはなぜでしょうか?答えは街の行列の多さを見れば一目瞭然ですね。私たちは嫌い!と感じながらも、「価値がある」と判断したものに対しては、積極的に並んでしまう傾向にあります。
 
心理学の「同調行動」によると、人は「自分の意思に関係なく、多数派の行動をマネする傾向がある」とされています。「同調圧力」の高い日本では、他人が評価しているものに対して「価値がある」と判断しやすいのです。店前に行列を作ることで「このお店は人気があるんだ」と認知され、自然と集客の流れを生み出すことができます。
(参考:“同調行動”とは?|東洋学園大学 人間科学チャンネル)
 
 

行列を"つくる"メカニズム

ここからは実践編です。行列の作り方を4つの項目に整理してみました。1つずつご説明していきます。尚、これらを実行するには、市場マーケットにアタックできる立地で出店していることを前提とします。
 
◆目次
 
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1.席数を適正な席数に減らす

席数を適正な席数に減らすこと!これは非常に効果的な方法です。ではどこまで席数を減らせばいいのでしょうか?ポイントは厨房の生産性を損なわないこと。そして来店客の取りこぼしが無い程度であること。これらを考慮して店舗の席数を調整してみましょう。
 
そうすれば、入りきらずにあふれたお客様が並んでくれます。
 

2.オーダーを先に取ってしまう

行列ができたら並んでいるお客様のオーダーを先にとりましょう!これはお客様を待たせる(途中で帰らせない)ための効果的な方法です。着席する前にオーダーに取り掛かることにより、提供が早くなるという効果もありますが、これによって、お客様が待たざるを得ない状況が作れます。
 

3.店前にオペレーションの上手な店員を立たせておく

店前に行列を作る意図を持った人を立たせておくこと!これも実に効果的!!を実行しても入れなかったお客様が、来客せずに帰ってしまったら意味がありません。をやろうと思っても、指示がうまく取れないと、お客様を逃がさないためのパフォーマンスに見えてしまいます。逆にお客様に悪い印象を与えるきっかけになります。
 
一見コストが余計にかかってしまうように思えますが、行列は「多くの人が不快に思っている」けれど「その先を期待して並んでいる」状況ですので、非常にデリケート。細やかな対応とケアが上手にできる方が必要不可欠です。
 
《ポイント》
店前に立つ人は、店が繁盛することを一番に考え、それと同時にお客様の気持ちを読み取れる人じゃないといけません。そんな人を店の前に立たせることができれば、必ず行列ができます。
 

4.メディア露出など、はやりの波を逃さない

お店をやっていると、メディアに出たりすることがあります。そんな時、いつも以上のお客様が来店されることがあります。この時が、最大のチャンスです。お客様の勢いに負けないように、時間をかけて1人1人のお客様を大切にしてください
そして、日々怠ることなく、①②③を実行してみてください。
 
 

さいごに

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以上の事を実践すれば、あなたのお店にも行列は作れます。そして小さなチャンスを逃さずに1つ1つ大切に育てていけば、繁盛店への道が開けます。「なんだそんな簡単なことか」と感じるかもしれません。
 
しかし、現状を正確に把握し、目標を明確に持ち続けることの難しさ。お店の運営をされている方であれば、日々感じていらっしゃると思います。
 
営業を続けていくと、日々の業務や営業に追われ、いつの間にか思い描いていた「目標」を忘れていきます。すると1つ1つの小さな「やるべきこと」に目がいかず、怠惰な状態に陥りがちです。
 
行列を作る仕組みについて、簡単に書かせていただきました。ですが、一番大切なのは「やるべきことを、毎日やりつづけること」…おいしい料理と良いサービスを提供し続けることです。行列は作れますが、繁盛店は小手先の技術では作れません。本当の勝負は、行列ができてからです。「あのお店は人気があるんだ」というお客様の期待を、味とサービスで本物にしましょう。

松本文彦

 




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