【手遅れになる前に!】実例から学ぶ資金繰り以外の店舗撤退の事情

売上は好調なのにお店を閉めなくてはならない!店舗の撤退の原因は、スタッフが辞めてしまったことによる人材不足、お店の大家さんとのトラブルなど「売上や資金繰り」以外の事情で飲食店を撤退することになった実例をもとに、経営者が注意しなくてはならないポイントを検証

f:id:trn_y_ogihara:20160708184755j:plain



これまでも店舗の撤退をキーワードとする記事を公開してきましたが、店舗を撤退する主な原因は、売上が悪く採算が合わなくなるケースがほとんどです。しかし、当然理由はそれに限りません。


www.tenpo.biz www.tenpo.biz

※過去の“撤退”に関する記事



上記の記事はこれまで非常に人気のある記事で、“撤退”というキーワードに対する注目の高さが伺えます。そこで、今回は採算が合わなくなった理由ではなく、それ以外の事情で撤退を余儀なくされた飲食店の例をご紹介します。


人材不足が招いた撤退のケース

初めて出店した飲食店。その飲食店は従業員が優秀で、指導の甲斐もあり売上は順調に推移していました。


経営者は売上拡大を目指し、同時に数店舗の出店に踏み切りました。お店のコンセプトも大幅に変更すること無く、優秀な従業員の配置もしっかりと考慮されていたため、賢明な出店であったと言えます。


経営者のモチベーションは高く、従業員への指導もこれまで以上に行っていたため、売上も好調を維持し、まさに順風満帆な状態が続いていました。


しかし、約半年後、経営者の熱意とは裏腹に、出店したお店は全て閉店し、最初の1店舗だけが残る結果となりました。


経営者の過信が原因だったのでしょうか?いいえ、決して過信があった訳ではありません。出店した店舗の従業員が業務量に耐え切れず、ほとんどのスタッフが辞めてしまったことによる人材不足にあったのです。


f:id:tentsu_media:20160715113747j:plain



では、なぜスタッフが辞めるという事態を招いてしまったのでしょう?考えられる要因としては2つ。


1.やる気にさせるために掛けた過度なプレッシャーによる経営者と従業員との間に生じた意識のズレ。

2.お店を多店舗に増やしたことによる従業員一人一人に対する責任の重圧。


このような経営者の意識と従業員の意識との差が日に日に増え続けたことにより、このような事態を招いてしまったのです。



大家との関係値が招いた撤退のケース

続いては、売上を向上させとても意欲的な経営者のケースです。その経営者はお客様からのご意見やご要望に敏感に対応される方でした。


お店の場所が分かりづらいと言われれば、建て付け看板を大きくしたり、路上に目立つような看板を置くなどの対応を行ったり、また、お客様が待機列を作る時間帯には店舗の外に簡易的な席を設けたり、待っているお客様向けに自動販売機を設置するなど、お客様の立場に立ってより良い環境づくりを行っていました。


お客様のためを思い行動した事が裏目に出て、店舗の大家さんから「勝手なことをしないでくれ」と注意を受けるようになってしまったのです。


大家の立場からすると、看板や自動販売機の設置、簡易的な店先での営業など、これらの行為はトラブルの原因になり兼ねない非常に不安なものだったのです。その後、大家からの注意を軽視していた経営者に対して、ついに「出て行ってくれ」と告げられてしまったのです。


大家から退去勧告を受けた経営者は争うことも考えました。ですが、大家と良好な関係を構築できなければ店舗を継続していくことは困難だと判断し、やむ無く退去することに決めたのでした。


f:id:trn_y_ogihara:20160708181342j:plain


では、なぜ大家から退去勧告を受けてしまう事態を招いてしまったのでしょう?考えられる要因としては2つ。


1.お客様のためとは言え、大家への相談せずに行なっていた勝手な判断。

2.大家からの注意喚起に対する軽視と、普段からのコミュニケーション不足。


結果、このような経営者と大家さんとの信頼関係値が日に日に薄れ続けたことにより、このような事態を招いてしまったのです。

まとめ

今回は2つの実例をご紹介させていただきましたが、店舗の撤退には売上が悪く採算が合わなくなってしまうケース以外にも様々な事情がありましたね。


今回のポイント

・経営者(責任者)と従業員の認識のズレ
・スタッフに対する過度な重圧
・相談を怠った、身勝手な判断・行動
・注意喚起の軽視及び、大家とのコミュニケーション不足


売上が好調だからと言って「店舗の撤退は無いだろう」と安心せずに、大家やスタッフといったステークホルダーとのコミュニケーションにも目を向けて、意識や考え方の不一致には普段から気をつけておくことをオススメします。


経営者は店舗にまつわる全てのことを総合的に考えて経営することが大切だと言えるでしょう。

ヨコノ



f:id:trn_y_ogihara:20160708184755j:plain