【損益分岐点】食べ放題はなぜ人気?お店目線から考えてみた。

今ではどこでも見かけるようになった食べ放題。 「赤字覚悟!」といううたい文句を目にする事がありますが、赤字ばかり出していたらお店の運営は成り立ちません。 食べ放題のお店がどのように運営・管理しているのかご存じでしょうか。 今回は店舗の運営面や経営的な観点から、食べ放題を調査してみました。

こんにちは。ハム子です。 年々胃袋が弱くなる今日この頃。
振り返れば、若きあの頃は「俺の胃袋は宇宙だ!」とでも言えるくらい、良く食べ、良く飲み、ノンアルコールでも笑い転げていました。そんな時、よく利用していました「食べ放題」。
元を取ろうと躍起になって食べていたのも、遠い過去に感じます。

ビュッフェ
 
今ではどこでも見かけるようになった食べ放題ですが、どうしてこんなにも増えているのでしょうか。「かっぱ寿司」や「ケンタッキーフライドチキン」など、大手チェーンでも行われているほどです。
やはり、人気があるのにはなにかしらの理由があるのではないかと思い、今回は店舗の運営面や経営的な観点から、食べ放題を調査してみました。

食べ放題の特徴

皆さんは食べ放題と聞くと、どのようなお店を思い浮かべますか。
 
客層 ファミリー層・学生
価格設定 ¥1,980 ~ ¥3,980
時間設定 90分 ~ 120分
飲食業態 焼き肉・しゃぶしゃぶ・すし・ピザ・スイーツ・パンなど

 
イメージするのはだいたいこんな感じじゃないでしょうか。基本的には、お客さんはこの「業態」のメニューを、この「価格帯」で、この「時間内」思う存分食べる事ができます。
この好きなものを好きなだけ食べられるのが「食べ放題」の魅力ですが、お店的にはどういった利点があるのでしょうか。

お店が「食べ放題」を選ぶ理由

食べ放題ではお店側が制限時間を設定できるため、テーブルの回転率を把握する事ができます。
回転率を把握することで、待っているお客さんにおおよその待ち時間を伝えられて、待つか否かの選択肢を与えることができます。
また定額であることで、長時間滞在されて注文が入らないという問題も解消されます。
  
他には、ビュッフェ(ブッフェ)形式*1の立食スタイルにすることで、お客さん自身が食材を取りに行くため、各テーブルに商品を運ぶ人員コストの削減にも期待ができます。
 
こういった良さがあってか、さまざまな食べ放題のお店が増えている気がします。
次はどのような点に気をつけて運営していけば良いかを、簡単な例を挙げて説明します。

食べ放題の「お店」を運営するときは?

「赤字覚悟!」といううたい文句を目にする事がありますが、赤字ばかり出していたらお店の運営は成り立ちません。では、食べ放題のお店がどのように運営・管理しているかご存じでしょうか。まず必要になるのがお店の「損益分岐点」を知る事。損益分岐点を知ることで、おおよその売上げ目標が分かり、どのように運営したら良いかや予算・費用の見直しなどにも役立ちます。
 
今回は、数字が苦手でできるだけ関わらないようにしていたハム子が、「損益分岐点」の計算を実際にやってみました。

損益分岐点」:総費用額(固定費+変動費)と売上高が交わるライン。利益がちょうど0になる点
・固定費:賃料、人件費など
・変動費:原材料費、水道・光熱費、販売促進費など
 
飲食店では、変動費率を把握する事も大事なため、下記の式を用いる事が一般的。

<計算式>
・変動費率=変動費÷売上高×100
損益分岐点=固定費÷(1-変動費率)
 
公式が出てきた段階で頭から煙が上がりそうですが、もう少し頑張ります。
例えば、「キッチンTEN-TWO」という店があるとして、
 
・固定費:450,000円(=月額家賃 250,000円+人件費 200,000円)
・変動費:1,000,000円
・売上高:2,500,000円
 
上記のような設定をしていた場合には、以下のような計算式になります。
 
・変動費率 = 1,000 ÷ 2,500 × 100 = 40.00%
損益分岐点 = 450,000 ÷ (1-40.00%) = 750,000円
 
損益分岐点

月「750,000円」を売上げる事で利益が±0になり、店舗売上目標の最低ラインを設定する事ができる。
30日営業を行うとして、750,000円 ÷ 30日 = 25,000円が1日の売上目標です。
 
そして、このお店で500,000円の黒字を出したいとした場合、固定費+目標黒字額を足して
(450,000+500,000) ÷ (1-40,00%) = 1,583,333円
30日営業を行うとして、1,583,333円 ÷ 30日 = 52,778円が1日の売上目標です
 
このように、「損益分岐点」を知ると運営する際のだいだいの目安が分かります。

まとめ

今回の記事では食べ放題が人気の理由を調査してきましたが、その理由は以下の「しくみ」にあったようです。
 
料金が定額なため、損益分岐点が見極めやすい。
制限時間が設けられているため、お店を回しやすい。
 
また今回の調査では、食べ放題の場合はだいたい複数人数でワイワイと行くため、来客数が増えれば増えるほど店側が損益分岐点を見極めれば、お店としては成り立つという事もわかりました。
もし、出店・集客・業態などに悩んでいる方がいましたら、選択肢を広げ「食べ放題」を択に入れてみてはどうでしょうか。
 
価格競争・エリア競争が多い飲食業ですが、最低でも損益分岐点に達する売上を上げなければ、赤字運営となり、オーナー様たちの思いの詰まったお店を手放さなければならなくなります。
出店意欲もあり、こんな料理を提供するお店を出したいというイメージがあれば、一度弊社の営業マンへご相談下さい。
希望に沿ったエリア・店舗探しのご提案をさせていただきます。
 


*1:テーブルに並べられた料理を、自由に移動して自らが食べる分だけ取って食べる形式。食べ放題とは限らない。

ハム子