【実態調査アリ】これからはBGMもアプリの時代? 無料ダウンロード可能なフリーBGMアプリを試してみた

カフェやレストラン、エステ等の店舗や、オフィスなどでも使用されているBGM。 その選び方や利用サービスについて700名の飲食店経営者らへ調査を行った結果、注目されるBGMアプリにたどり着いた。 無料ダウンロードできるフリーアプリとはどのようなものなのか? JASRACなどの著作権問題はどうなのか? 「癒し」や「洋楽」といったジャンルやカテゴリは選べるのか? 店通編集部が調査しました。

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2018.06.06


私どもは、職業柄ほぼ毎日何かしらの飲食店で食事をするのですが、食事を味わうほかに何かそのお店ならではの魅力や楽しみを発見できないものかと日々模索しています。

そんな中、最近とても気になっているのが、お店ごとの店内BGM。普段何も考えていなければ聞き流してしまうのかもしれませんが、「このお店のBGMはどんな曲なのだろう?」と考えながらお店に入り続けてみると、BGMの大切さと楽曲による気持ちの変化に気づき始めました。

SimpleBGM

そこで、実態調査を交えながら、店内BGMについて、あらためて考えてみたいと思います。どうぞ、最後までお付き合いください。


そもそも、BGMって?

あらためて「BGM」で検索をかけてみます。するとどうでしょう?

YouTubeやニコニコ動画など、映像系ウェブサイトの検索結果が多く表示されます。その中で、あたり前ですが「バックグラウンドミュージック」というWikipediaも上位に表示されます。そこで、あたり前のこととはわかっていながらWikipediaで「バックグラウンドミュージック」を調べてみると以下のように掲載されています。

バックグラウンドミュージックとは

BGM(ビージーエム)と略される。また、略称で呼ばれるケースの方が多い。バックグラウンドミュージックはその場の主役にはならないが、その場を演出するために使用される音楽である。

店舗などでの背景音楽
喫茶店やレストランで流される音楽もバックグラウンドミュージックと呼ばれる。クラシック、イージーリスニング、ロック、ジャズ、ラテン、民謡、琴、J-POPなど、店鋪経営者が演出したい雰囲気づくりのために曲の分野が選ばれる。既存曲をそのまま流すだけでなく、業務用BGMとしてアレンジ・製作されたものを使用することもある。

同じ店鋪内装であっても選ぶ音楽分野によってイメージが変わってしまうため、この選択は重要な要素であるともいえる。同じような用途のものとしてバックグラウンドビデオ(BGV、環境ビデオなどとも呼ばれる)がある。

出典: Wikipedia(2018年5月時点内容)

BGM(バックグラウンドミュージック)はその場の主役にはならないが、その場を演出するために使用される音楽である。その場の主役にはならないが・・・うん、それはそうですよね。そういう扱いですよね、なのであれば店通-TENTSU-としてやらきゃいけないことが決まりました。 BGM(バックグラウンドミュージック)を記事の主役にします。

とは言うものの、どうやって主役にしたものか?

考えると1つの疑問が・・・そもそも、お店の方々にとって、BGMってどういう扱いになっているのだろう?

そこで、数カ月に渡り調査させていただきました。

BGM、皆さんはどう考えているの?
実態調査からBGMを考える

■調査概要
調査対象:店通-TENTSU-読者(飲食店経営者・運営者・調理者・サービススタッフ 他)
回答数:700名
調査期間: 2018年1月5日~2018年4月30日
調査方法:インターネット調査
  1. あなたのお店では、BGM(音楽)を流していますか?
  2. あなたのお店のBGM(音楽)は、どのような楽曲を流していますか?
  3. あなたがお店に行く側として、個人的に好むのはどんなBGM(音楽)ですか?
  4. お店のBGMは、どのようなサービスもしくは機材を利用していますか?
  5. 今後どのようなBGMサービスを使って行きたいですか?

左右のボタンを押すと、1~5の調査結果のグラフを見ることができます

アンケート結果から見えてきたこと

◆気付き1

BGMを流している(流すときと流さないときがある含む)お店が約73%というのは妥当な結果ですが、流していないお店が約22%あるのは意外な結果。

◆気付き2

  1. 『お店の雰囲気にあった楽曲』が圧倒的に多い(30%~40%以上)
  2. 著作権使用料のかからない楽曲やお金のかからない楽曲など、費用に関する意識(約8%)は思いの外低い

◆気付き3

そもそも知っている楽曲が約30~40%、知らなくても可能な楽曲が約60~70%

◆気付き4

スマートフォンのアプリケーションの需要が高まってきており(現状約20%の使用率)、今後はアプリケーションの需要はさらに増える(今後使って行きたいが約27%)と予想される

アンケート結果からの予想

アンケート結果から、これから求められるBGMの仮説(予想)を立ててみます

『お店の雰囲気にあった楽曲』をスマートフォンのアプリケーションサービスを使って流すことのできるBGM

がはやるでしょう!!

仮説をもとに調べてみる

検索イメージ

前述した仮説をもとに、「店舗BGM アプリ」で検索を行ってみると、どのようなアプリがヒットするのでしょう。

店舗BGM 検索

検索結果1位に表示(リスティング広告の表示は除外)されたのは、 Simple BGMという著作権の心配がいらない店舗BGMアプリでした

有線放送のUSENが運営するOTORAKU-音・楽-よりも上位に表示されるこのアプリ、気になります。

ということで、今回の記事ではこの Simple BGMというアプリについて、調査してみたいと思います。

著作権の心配がいらない店舗BGMアプリ
Simple BGMとは

そもそも、この『著作権の心配がいらない店舗BGMアプリ Simple BGM』とは、どのようなアプリなのでしょうか?

検索結果ページのディスクリプション(紹介文)とApp Storeの情報から読み取ってみます。

検索結果ページのディスクリプション(紹介文)

Simple BGM(シンプルBGM)は、カフェ・レストラン・居酒屋などの飲食店、美容室、ネイルサロン、雑貨屋、その他あらゆる店舗でご利用いただけるBGMアプリです。JASRACなどに著作権使用料を支払う必要はありません。無料でお試しください。

出典: Simple BGM - 著作権の心配がいらない店舗BGMアプリ

App Storeの正式なサービス情報

<説明>

Simple BGMは、あらゆる店舗やイベントでご利用いただけるBGMアプリ。

  • 経済産業省による飛躍Next Enterpriseに採択されました
  • かんたん操作
  • 選べるチャンネル
  • 無料お試し
  • 500円/月で使い放題
  • JASRACとの契約は必要なし
  • 新たな機材は必要なし

<情報>

サイズ
32.2MB
カテゴリ
ミュージック
互換性
iOS 10.0 以降。iPhone、iPad、および iPod touch に対応。
言語
日本語、英語
対象年齢
4+
Copyright
Copyright © 2017 Worldscape Co.Ltd. All rights Reserved
価格
無料
App内課金有り
ずっと流し放題プラン ¥500

出典: App Storeプレビュー お店で流せるBGM - Simple BGM

実際にダウンロードして使ってみました

実際にダウンロードして使ってみた上で、アプリを説明していきます。

チャンネル

曲のチャンネルについては、2018年6月5日現在、チャンネルのカテゴリ別が9つ、ジャンル別が8つ備わっており、ジャンルの中にはALL(すべての曲)もありますので、ご自分の業態やお店の雰囲気から選ぶこともできますし、すべての曲をランダムで流すこともできます。

詳細は以下をご確認ください。

チャンネル紹介

■カテゴリ
レストラン、カフェ/cafe(昼)
バー、カフェ/cafe(夜)
ヘアサロン、ネイルサロン
エステ、マッサージ、癒し
ホテル
オフィス、医療機関
ドラッグストア、アパレル
書店、ペットショップ
居酒屋
■ジャンル
ジャズ(Jazz)
ヒーリング(Healing)
フュージョン(Fusion)
ピアノ(Piano)
ピアノ(ソロ)
バンド(Band)
マンドリン(Mandolin)
ALLすべての曲

出典: App Storeプレビュー お店で流せるBGM - Simple BGM

価格と著作権について

基本的にダウンロード無料なフリーBGMアプリで、一部アプリ内課金が500円というリーズナブルな価格と著作権の申請や使用料がかからないのはなぜなのか?を調べてみました。

結果、このアプリの楽曲は、 Frekul(フリクル)という音楽活動支援サービスに登録されているインディーズアーティストから曲の提供を受けているため、このようなリーズナブルな価格で提供ができ、かつこれらの曲はJASRACなどの著作権管理団体に信託していないことから、使用の手続きや使用料を支払う必要がないため、コストが抑えられるのだと言う。なるほど、これならリーズナブルな価格とJASRACフリーを謳う理由が納得できます。

1カ月500円のアプリ内課金について

上記価格についてで出てきた1カ月500円のアプリ内課金とは、何なのでしょうか?このアプリ内課金をすることで、どのようなメリットがあるのでしょうか?調査しました。

このアプリ内課金は『ずっと流し放題プラン』といって、フリーダウンロードしたままの状態では、BGMを流していると4時間で止まる仕様になっており、この4時間の制限を解除したい場合は、この『ずっと流し放題プラン』に加入する必要がある、とのこと。月々500円でずっと利用できるのあれば加入しておいた方が安心ですね。

飲食店経験者の意見について

店通-TENTSU-には、飲食業界や飲食店でも経験を持つスタッフが多数在籍しています。せっかくなので、そのような経験を持つスタッフに、このアプリを使ってもらい、感想を聞いてみました。

元飲食店オーナー
良い意味で目立たない音楽なので、BGMにこだわらない私にとっては、金額含めとても良いサービスだと思います。ですが、既存のBGMサービスのスピーカーを利用しているので、このサービスだけに出来るかと言われたら、難しいと思います。なので、利用しているBGMサービスに追加してこの Simple BGMアプリも使うのがベストだと思います。
元某飲食チェーン業態開発者
さまざまな業態があり、時間帯や立地によってもBGMを選ぶので、今のままだとチャンネルが少ないように感じます。プレイリストのように、使いたい物を選べると良いのでは?今後に期待。
元飲食店店長
何よりも価格設定が魅力ですね。BGMもこだわりたいのは山々ですが、雰囲気にさえ合っていれば良いですから。チャンネルも豊富で、「リラックスできる(癒やされる)曲」、「アップテンポでテンションの上がる(かっこいい)曲」「クラシック」「和風」といろいろあり、使い勝手は非常に良いです。ただ、誕生日やウエディングなど、イベント的なチャンネルがあるといいですね。

まとめ

今回、『店内BGMを記事の主役にする』というテーマのもと執筆してまいりましたが、調査なども含めた店通-TENTSU-編集部としての見解をまとめたいと思います。

  1. これからは、『お店の雰囲気にあった楽曲』を流すことのできるスマートフォン用アプリケーションが求められてくると予想。
  2. 無料ダウンロード可能なフリーアプリが検索需要が高く、利用されていることが多い。
  3. 検索順位の高い(すでにリリースされている)アプリケーションを調査・検証して見た結果、リーズナブルな課金形態で著作権フリーが最大の魅力。
  4. お店を運営されている方は、すでに利用している機材やサービスに合わせて、アプリケーションを使うのがベストと考えられる。
  5. スマートフォン用アプリケーションであれば、今後もどんどんバージョンアップされると予想され、利用者が増えれば増えるほど、機能が充実して行くと期待できる。

まとめとしては以上ですが結論として、今回調査してみた『 Simple BGM』に限らず、ゲームや便利ツールなどのコンシューマ用アプリケーション同様、無料なので一度お試しで使ってみることをおすすめします。

最後に・・・著作権の落とし穴

店内BGMについて、ここまで語って参りましたが、1つ気になることが出てきました。それは、「BGM」の検索から表示される『 YouTubeなどのインターネット動画サイトの上位結果やアンケート調査によるインターネットサービスの需要の高まり』、と『 著作権の使用料など費用に関する意識が低いこと』のギャップによる危険性です。

お手持ちの音楽CDを店内でBGMとして流していると著作権の手続きと使用料の支払が必要となることはご承知のことかと思いますが、YouTubeなどのインターネット動画サイトを店内BGMとして流す場合においても同様になる可能性があることをご存じでしょうか?近年、飲食店においても店内でパソコンをつなげてYouTubeの音楽動画を再生し、BGMとして使用されているケースを良く見かけます。じつは、ここに大きな落とし穴が隠されているのです。

YouTubeやニコニコ動画、その他も含むインターネット動画サイトを店内BGMのツールとして使う場合、その楽曲が著作権を持っているのか?また、その楽曲が違法にアップロードされた動画なのか?などを確認した上で、必要に応じて著作権や著作隣接権を持つ団体または持つ方への著作権手続きと場合によっては使用料の支払が必要です。この手続きや支払いを怠ると、著作権侵害とみなされて法的措置がとられることになってしまいます。

JASRACを例に上げると、昨年(2017年)の6月に 『BGMを利用する美容室などの店舗に対して全国一斉に法的措置』※1というプレスリリースが配信されました。これは著作権手続きをしていない178事業者、352店舗に対し、簡易裁判所に民事調停を申し立てた、というものでした。

そればかりか、今年(2018年)の3月には 『BGMの無許諾利用していた理容店経営者に対して、初めてJASRACの請求内容を全面的に認める判決』※2が言い渡されました。

このプレスリリースの中には、『許諾手続を取られていないBGM店舗のご経営者に対して、音楽を適法に利用していただくための取組を推進して行く』旨が記載されており、今後はより一層取締りが厳しくなり法律的に罰せられる可能性が高くなってくると予想されます。

ここから見えてくることとして、BGMの楽曲やサービスの選定は、著作権を侵害しないこともしっかりと踏まえて行うことが必要です。

なお、著作権管理の代名詞『JASRAC』より、お店などでBGMを利用に関する情報ページが公開されていますので、参考になさっていただければと思います。


SimpleBGM