【飲食店の許可・資格】テイクアウト・デリバリーの注意点!違法な商品と販売場所

飲食店のテイクアウト販売やデリバリーサービスには新たな許可や資格は必要ないといわれていますが、場合によっては違法になってしまうことも。知らぬ間に行われている違法な販売事例から、営業許可が必要な業種、食品関係の営業許可の一覧とを紹介します。無許可営業になり、多大な被害を受けないようにきちんと確認をしましょう。

f:id:tentsu_media:20200520104634j:plain新型コロナウイルスの影響により、テイクアウト販売やデリバリーサービスを開始する飲食店が急増しました。飲食店として営業許可を取得している店舗がテイクアウト販売やデリバリーサービスをする場合、新たな許可や資格を取得する必要がないことをご存じの方は多いかと思います。
 
しかし、テイクアウト販売する際に新たな許可の取得、申請、届出が必要になったり、テイクアウト販売すると違法になってしまう場合もあります。
今一度、安心・安全な店舗運営を行っていただくために、飲食店がテイクアウト・デリバリー営業をする際に必要な許可と注意点をまとめます。

飲食店の営業許可でできるテイクアウト・デリバリー

通常、弁当や惣菜を製造・販売する場合、食品表示法に基づき、[原材料名、原料原産地名、添加物、アレルゲン、内容量、消費期限、保存方法、製造者名、製造者住所、栄養表示]などを記載しなくてはなりません。
 
しかし、「調理業」として営業している飲食店が、お客様にすぐに食べてもらうことを想定し、注文に応じてお弁当やお惣菜を店内で調理して、直接販売する場合は、食品表示を省略することができます。この省略は、お客様に直接商品の説明を行って販売することが前提となっているため、原材料やアレルゲンを質問された場合にきちんと答える必要があります。
なお、ランチタイムなどの忙しい時間帯に備え、販売見込み量を容器に入れておく場合についても、「お客様の注文に応じて容器に入れる範囲」と考え、認められています。
 

営業許可が必要な業種とは

では、「飲食店営業許可」だけでは販売できないもの、新たな許可や資格が必要なものは、何があるのでしょうか。まずは食品関係の営業許可の一覧をご覧ください。
 

食品関係の営業許可の一覧(東京都)

分類 業種
調理業 飲食店営業、喫茶店営業
製造業 菓子製造業、あん類製造業、アイスクリーム類製造業、乳製品製造業、食肉製品製造業、魚肉ねり製品製造業、清涼飲料水製造業、乳酸菌飲料製造業、氷雪製造業、食用油脂製造業、マーガリン又はショートニング製造業、みそ製造業、醤油製造業、ソース類製造業、酒類製造業、豆腐製造業、納豆製造業、めん類製造業、そうざい製造業、缶詰又は瓶詰食品製造業、添加物製造業、つけ物製造業、製菓材料等製造業、粉末食品製造業、そう菜半製品等製造業、調味料等製造業、魚介類加工業、液卵製造業
処理業 乳処理業、特別牛乳搾取処理業、集乳業、食肉処理業、食品の冷凍又は冷蔵業、食品の放射線照射業
販売業 乳類販売業、食肉販売業、魚介類販売業、魚介類せり売営業、氷雪販売業、食料品等販売業、弁当等人力販売業
東京都福祉保健局・保健所

※地域によって届出や報告が必要な業種もありますので、わからないことがある場合は所管する保健所に相談をしましょう。
 

飲食店の営業許可では販売できないものとは

飲食店営業で提供していた料理やドリンク、デザートなども、テイクアウトやデリバリーで販売すると知らない間に違法になってしまう場合があります。どのようなときに飲食店の営業許可以外の許可や申請が必要なのか、違法な販売事例紹介します。
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これは違法⁉ 注意が必要なテイクアウト販売事例

「お店で作ったプリンを販売する」
 NG  お菓子の販売には、菓子製造業の許可が必要です。なお、パンを作って販売する場合も菓子製造業に含まれます。
 
「お惣菜を温めれば食べられるように冷凍して販売する」
 NG  食品の冷凍又は冷蔵業許可が必要です。
 
「みそ、マヨネーズなど、自家製調味料を販売する」
 NG  自家製のみそを販売するにはみそ製造業、マヨネーズ・ドレッシング・ウスターソースなどを販売する場合はソース類製造業の許可が必要です。
※小分けにして弁当や総菜に添える場合は飲食店営業許可でOK(小分けにして弁当用に別売りすることも可)
 
「自家製の生そばを販売する」
 NG  自家製麺(ラーメン・そば・うどん・パスタ・マカロニなどの乾麺・生麺)を販売する場合、めん類製造業の許可が必要です。
 
「自家製チャーシューを販売する」
 NG  自家製ハムやソーセージ、ローストビーフ、チャーシューを販売する場合、食肉製品製造業の許可が必要です
※オードブルにしたり、弁当のおかずなど、そのまま食べられる形で提供する場合は飲食店営業許可でOK
 
「いろいろな部位を集めた焼肉セットを販売する」
 NG  生肉の販売は、食肉販売販売業の許可が必要です。
 
「魚介類の入った鍋セットを販売する」
 NG  魚介類やお刺身の販売には、魚介類販売業の許可が必要です。
※お寿司や海鮮丼など、そのまま食べられる形で提供する場合は飲食店営業許可でOK
 
「自家栽培の野菜を販売する」
 OK  自家栽培に関わらず、野菜を調理せずにそのまま販売することは可能です。

「オリジナルカクテルをカップに入れて販売する」
 OK  アルコールは、カップに注いであればテイクアウト販売できます。
 
「仕入れたワインや日本酒を開栓せずに販売する」
 NG  お酒を販売する場合、所轄税務署長の販売業免許が必要です。※新型コロナウイルスの影響により、期限付酒類小売業免許を受けることができます。
詳しくは国税庁の、在庫酒類の持ち帰り用販売等をしたい料飲店等の方へを、ご確認ください。
 
「近所のスーパーの特設コーナーで、弁当や総菜を販売する」
 NG  調理場所と販売場所が異なるため、販売場所での食品販売業の許可が必要です。
 
「自動車を使って食品を調理・販売する」
 NG  自動車に対して、販売場所の保健所の営業許可が必要になります。
詳しくは、キッチンカーの製作、開業から経営についての記事でも紹介しています。
 

保健所に相談しましょう!

管轄の保健所によって、営業許可の判断は異なります。何かの際に「無許可営業だった」となると、多大な被害を受ける可能性がありますので、新しい営業を開始するときや、迷ったときは管轄の保健所に相談することが重要です。
 
なお、飲食店の営業許可があれば、販売業の許可取得はさほど難しくありませんが、製造業の場合は製造する設備の基準が飲食店よりも厳しくなります。今後の事業展開を踏まえ、設備投資を行う場合は東京都のテイクアウト・デリバリーの助成金や、持続化給付金を活用し、厳しい状況を乗り越えていきましょう。
条件別の飲食店向け 融資・支援制度については、こちらの記事をご覧ください。

 ▼店通-TENTSU-の新型コロナウイルス対策は、こちらで紹介しています。 

店通編集部

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