【都心のビアガーデン事情】六本木で手ぶらバーベキューを実現した、ルーフトップラウンジの経営術

飲食業界では企画合戦の真っ只中。夏の業界を語るに欠かせないのは「ビアガーデン」。今年も盛り上がりを見せています。 そんな中、六本木で「手ぶらでバーベキュー」ができるビアガーデン、株式会社ゼットンの「ROOFTOP LOUNGE(ルーフトップラウンジ)」に、お話をお伺いしました。  

夏。イベントが盛り上がるこの時期、飲食業界では企画合戦の真っ只中ではないでしょうか。
期間限定メニュー、割引サービス、店内装飾の変更、はたまた店員の制服変更なんてのも…各企業様々な「夏らしさ」を感じる取り組みが見られています。
 
夏の飲食業界を語るに欠かせないのは「ビアガーデン」。毎年様々な変化と工夫が凝らされている夏の風物詩です。キリンビール大学の調査結果によると「今年の夏、ビアガーデンに行くと答えた人は92.5%と4年連続で9割を超えた。」との事で、今年もビアガーデンは盛り上がりを見せています。

※参考:時代とともに変化するビアガーデン | キリンビール大学
 
そんな中、2016年ちょっと変わったコンセプトとして、六本木の街でバーベキューが楽しめるビアガーデンが注目されているのをご存知でしょうか。
 
運営するのは、業界の中でも数々の新業態を産み出し消費者を楽しませ続けている株式会社ゼットン。今回は都会の真ん中でバーベキューができるビアガーデンルーフトップラウンジに、お話をお伺いしました。
 
 

ARK HILLS SOUTH TOWER ルーフトップ・ラウンジとは?

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六本木アークヒルズサウスタワーの屋上庭園スカイパークに、手ぶらBBQ(持ち込みコースも)ができるビアガーデンが誕生。
都心にありながら開放的で緑豊かな屋上庭園。BBQグリラーとテーブル席や、ソファーをセッティング。料理は厳選した肉や野菜のバーベキューや、地下でお好みの肉を買って持ち込めるプランもございます。アラカルトとお酒だけでも利用可能。ひと味ちがった都会のバーベキューをお楽しみ下さい!

※引用元:ROOFTOP LOUNGE 六本木 オフィシャルウェブサイト]

 
六本木の街を見下ろしながら手ぶらでバーベキューが楽しめる空間。
バーベキューと聞くと休日にまる1日予定を空けて執り行うもの…というイメージがまだまだあるように思います。近年注目されている「手ぶらでバーベキュー」。その手軽さ加減はお店によっても様々。
 
六本木はビジネス街でもあり平日はサラリーマンが多い印象ですが、一体この場所で「手ぶらでバーベキュー」をしているのはどんな方々なのでしょうか。六本木のビジネスパーソン。彼等も仕事帰りにバーベキューを楽しむのでしょうか。サラリーマンがスーツ姿でふらりとバーベキュー…。現実で起こっているとしたら、これはかなりシュールで、とても趣があります。
 

都会のど真ん中で森林浴もできちゃう。お客様の層は六本木のビジネスパーソン

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こちらのお写真はルーフトップラウンジの一角。贅沢にスペースを使って芝生が植えられており、その姿は「屋上の緑」というイメージをゆうに超える迫力です。自然を感じる事や緑色を見る事はリラックス効果やストレス軽減効果があるので、日々ストレスと戦うビジネスパーソンのまさにオアシス。
 
六本木のビジネスパーソンをターゲットとしてオープンしたとの事で、実際に多くのサラリーマンがスーツを着たまま仕事帰りに「手ぶらでバーベキュー」を楽しんでいるようです。
 
「準備も片付けも面倒くさい」から休日に朝早くから…が通常のバーベキュー。もし準備も片付けもしなくて良いなら、平日の仕事帰りにふらっと~なんて、とても魅力的ではないでしょうか。
 
もちろん休日も営業中。平日とは変わってファミリー層の利用が主との事でした。お子様が遊ぶには充分なスペースの芝生が開放されていますので、小さなお子様連れの方も気軽に楽しめそうです。
 
f:id:tentsu_media:20160804204439j:plain緑溢れる客席の様子

 

バーベキューコース 一部ご紹介

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手ぶらバーベキューは「カジュアル」と「プレミアム」の2つのコースがあります。カジュアルコースは1人3,800円で2名様よりお楽しみいただけます。
 
お肉だけでもかなりのボリューム。六本木という場所とこのロケーション込みでこのお値段。私はかなりお得に感じました。
 

《カジュアルBBQコース》

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◆カジュアルBBQセット
  • USビーフのハンキングテンダー
  • 岩中豚の肩ロース
  • ジャークチキン
  • 粗挽きソーセージ
  • グリル野菜
  • チーズバターコーン
  • 野菜スティック(ガーリック&ハーブのクリームチーズディップ)
  • エダマメ
  • フレンチフライ
  • シャーベット

お客様が感じた事をしっかり受け止め改善する。それがお店をよりよくする一番のルール

バーベキュービアガーデンというコンセプトを持つルーフトップラウンジ。
実は2016年の今年より全席にグリラーを設置したとの事で、運営体制や打ち出し方が大きく変更されたようです。今回の変更はどのような経緯で行われたのか、その裏側についてお聞きしました。
 

f:id:tentsu_media:20160804162737j:plain株式会社ゼットン ダイニング事業部 東日本 ゼネラルマネージャー 松山 竜造様
◆全席グリラーを設置したのは今年からとの事ですが、以前はバーベキューという打ち出し方ではなかったのでしょうか。
松山様:2014年当初はラウンジとしてオープンし、お店の1部のみ(2テーブル分)で持ち込みのバーベキューをサービスとして提供していました。席数も少ないので、大きく「バーベキュー」を打ち出した宣伝は行っていなかったのですが、六本木アークヒルズサウスタワーの屋上というロケーションでバーベキューができる事が想像以上に好評をいただき、あっという間にバーベキュー席に集中して1ヶ月先まで予約が埋まってしまいました。そのため、2年目(昨年)はバーベキューエリアを半分まで拡大し、より気軽に楽しんでいけるように「バーベキューコース」をご用意致しました。
  
f:id:tentsu_media:20160804181458j:plain今年から全席に設置されているグリラー
◆予約状況から需要を汲み取ってスピーディに改善したのですね。その際、苦労などはありましたか?
松山様:元々バーベキューメインで考えていたお店ではありませんから、クリアしなければいけない課題もありましたし、予約システム上「席は空いている」状態なのに、いざ予約をしようとすると(バーベキュー可能な席は埋まっているため)「できません」となってしまう。半分だけバーベキューOKというフロアの状態をお客様にご理解いただくのにとても苦労しましたし、ご指摘をいただくことも多かったです。
 
f:id:tentsu_media:20160804181954j:plain2016年のルーフトップラウンジ 座席の様子
 
しかしやはり「バーベキュー可能な席から埋まる」状態になりましたので、これはうちのお店でバーベキューをやりたいと思って下さるお客様が多いんだ、という事で。需要にお答えするために、冬から準備を重ね、何とか2016年は全席バーベキューOKな状態ではじめる事ができました。お蔭様で、今年はバーベキューで利用したいというお客様の予約を沢山受け付ける事ができています。
 
 
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◆なるほど。株式会社ゼットン様は組織としても大きいですし、お店の方針を1つ変更するのにも社内リレーションが大変なのではないでしょうか。
松山様:もちろんそれはありますが、私たちとしても「お客様が求めているものを素直に打ち出していこう」という方針でやっていきたいという気持ちでおります。ですので、営業をしていて「需要はここにあるな」とわかった部分をそのまま放置する…というような事はしません。
 
少し難しい言葉になってしまいましたが「うちのお店を選んで下さったお客様に心から楽しんで帰って欲しい」。そういう思いで営業しておりますので、可能な限り改善していく。それがより多くのお客様に喜んでいただき、ファンになっていただくために必要な取り組みだと考えています。
 
 
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◆その他にも、お客様のご意見から改善を行った事はありますか?
松山様:はい。小さな部分も合わせると、日々改善を行っています。例えばお店で使用しているフォークやナイフ等の備品も、ご意見を受けて何度か変更しました。その他バーベキューでのご利用席が増え、暗い中で火を扱うのは危険ですので、グリラー周りにライトを設置致しました。これもちょっと暗いかな…という事で、現在も改良中です。六本木のお客様は、思った事を伝えて下さる方が多いです。これは本当にありがたい事で、「不満を持ったら何も言わずに二度と来ない」そういう方が多くいらっしゃるのが普通ですから…。お店がより良くなるためにご意見を下さる方が沢山いる環境というのは恵まれていると感じます。
 

 
その土地や空間に合わせた業態を提供し、実際の利用者の声を聞き常に改善を繰り返す。それが今回ルーフトップラウンジ様にお話をお伺い見えてきた「経営術」でした。
 
数多くのチェーン店がマニュアル通りのサービスを提供する中で、状況に応じて改善する姿勢は、とても新鮮に感じましたし、機械的ではなく人間味のあるお店という印象を受けました。
 
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業態をパッケージ化する程にこういった改善を柔軟に行うのは難しくなっていきますが、お客様の行動を見て、顔色を伺い、会話をし、サービスに反映させる。これこそが店舗運営の本質であり、お客様が満足するお店づくりの答えなのかもしれません。

店通編集部

 


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