甘酒の効果効能・栄養素!「飲む点滴」甘酒は健康・美容・ダイエットに効果的

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夏の季語でもある甘酒は、「飲む点滴」と言われるほど栄養満点。
最近ではスーパーなどでも簡単に手に入れられるようになり、身近な飲み物となりました。

健康効果・美容効果・ダイエット効果のある飲み物として注目されている甘酒の詳しい栄養価や働き、注意しておきたいデメリット、ベストな飲み方、米麹甘酒と酒粕甘酒の違いなど、この記事で解説します。自宅で簡単に甘酒づくりができるレシピについても紹介していますので、ぜひご自宅で甘酒を作る際の参考にしてください。

甘酒の効果効能!健康・美容・ダイエット効果に期待。

「飲む点滴」「飲む美容液」とも称される甘酒ですが、具体的に何がそんなに体に良いのでしょうか。詳しくみていきましょう。

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消化吸収を助けるので、胃腸に優しい

甘酒は効率よく体内にエネルギー源を吸収できる飲料です。なぜなら、甘酒に含まれる麹菌が、でんぷんをブドウ糖やオリゴ糖に細かく分解してくれるため、胃腸に負担をかけずにすみます。その他にもアミノ酸、ビタミンB群、ミネラルなどが豊富に含まれているので「飲む点滴」と呼ばれることもあります。甘酒は、糖質をエネルギーに変換するビタミンB群が豊富なので、疲労回復、栄養補給にも向いています。

昔の人はそのことを十分理解していたので、江戸時代では夏バテ予防の飲み物として町で売り歩く甘酒屋さんが名物になるほどでした。だからこそ「甘酒」は、夏の季語になったのですね。

腸内環境を整え、便秘の予防・解消に

甘酒には食物繊維やオリゴ糖も豊富に含まれています。これらの成分は、腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整えてくれる働きがあるので、便秘の予防・解消に期待ができます。おなかの調子を整えたいと思った時は、甘酒を少し温めて飲むと良いかもしれません。

血行と代謝を促進。美肌効果も期待!

そして女性は特に注目したい、美容効果!ビタミンB群も豊富に含まれている甘酒は、血行と代謝をアップさせ、毛細血管の隅々にまで身体が求める栄養素を届け、老廃物を流してくれます。ビタミンB群はシミの原因にもなるメラニン色素の生成を抑制してくれる働きがあるので、美白効果も期待できます。

砂糖の代わりに甘酒でカロリーオフ&便秘解消に期待

甘酒のカロリーは、上白糖のカロリーと比較して1/3と言われています。同じ甘さでも使用するものを変えるだけでカロリーオフになるので、スイーツ、煮込み料理、照り焼きのソースなど、普段の料理に甘酒を活用するのもおすすめです。食物繊維やオリゴ糖が含まれているので、腸内環境を改善してくれるでしょう。ダイエット中の方はぜひ試してみてはいかがでしょうか?

他にもこんなにある!甘酒の効能

その他にも麹菌に含まれる酵素は抗酸化作用があるので、老化の元凶となる活性酸素の発生を抑制してくれる働きがあります。
動脈硬化や高血圧などの生活習慣病の予防にも役立ち、女性ならではの悩みである生理痛や生理前のイライラ、肌荒れといった月経前症候群の解消、母乳の出を良くする効果もあるといわれています。

栄養満点甘酒の栄養素とは?

甘酒


甘酒の栄養素

■甘酒(可食部100gあたり)
エネルギー たんぱく質 脂質 炭水化物 ビタミンB1 ビタミンB2 ビタミンB6 アミノ酸合計 ブドウ糖
76kcal 1.7g 0.1g 18.3g 0.01g 0.03g 0.02g 1600mg 3.4mg
※文部科学省 食品成分データベース / 出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

アミノ酸とブドウ糖が豊富に含まれているのは一目瞭然!さすが、飲む点滴といわれるだけありますね。 上記以外にも、葉酸や酵素、ミネラルなどが豊富に含まれており、甘酒を摂取することでさまざまな健康効果や美容効果が期待できます。

甘酒の種類について学ぼう。これを知らなきゃ損するかも!

実は甘酒には2つのタイプがあります。ここでは甘酒の種類について学んでおきましょう!大きく分けると甘酒には、米と麹でつくる米こうじ甘酒と、酒粕と砂糖から作る酒粕甘酒の2種類があります。


①米麹甘酒

こちらは日本酒と同様に、麹の発酵作用を利用して米から作るものです。しかし日本酒と違い、甘酒は米のデンプンを麹菌によって糖分に変えているだけ。甘酒が苦手という方も“米”と“麹”だけで作ったものを飲んでみたら、もしかしたら甘酒の印象が変わるかもしれませんね。
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②酒粕(酒かす)甘酒

酒粕を水で溶き、砂糖で甘みを加えたもの。こちらは酒粕にアルコール分が含まれているので、アルコールが苦手な方は要注意。また、砂糖が入っているためカロリーも高くなりがちです。
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ここで1点、注意事項!最近話題の健康や美容に良いと言われている甘酒は「米麹甘酒」です。
お正月に神社で振る舞われる甘酒も、アルコール成分が含まれない(ノンアルコールの)「米麹甘酒」の方が多いようです。こちらならお子様や妊婦の方でも安心して飲めますね。
皆さまもご購入の際にはご注意ください。

参考までに米麹甘酒の魅力を簡単に以下にまとめておきます。
◇ブドウ糖が豊富でエネルギーチャージに最適。
◇必須アミノ酸9種類が全部入っている。
◇胎児の発育に重要な葉酸が豊富なので妊娠中にもおすすめ。
◇ノンアルコールなので妊婦も子供もアルコールが苦手な方でも安心。
◇ビタミンB群が豊富で高い美容効果が期待できる。

甘酒のレシピと保存方法

甘酒の恩恵を十分に味わいたいのなら、市販されている甘酒よりも自分で作ることをおすすめします。市販されているほとんどの甘酒は、味の変化を防ぐために加熱殺菌されています。高い熱が加わってしまうと、その熱でビタミンが変成して微生物は死滅し、貴重な酵素の活動が停止してしまうためです。

そんなことを言っても、甘酒の作り方なんて知らない!という方に、鍋一つで作れる簡単な甘酒の作り方をご紹介いたします。


甘酒の力を最大限に引き出すなら、手作りが一番お勧め!【甘酒の作り方】

★簡単!お鍋で作る甘酒レシピ
【準備するもの】
・米…1カップ  ・乾燥米麹…200g  ・水…4カップ
①洗ったお米1カップと、水3カップを鍋に入れ、30分~1時間ほど浸水。
②鍋底に米がはりつかないよう、混ぜながら鍋を強火にかける。
③沸騰後弱火にして、お鍋にふたをして15分ほどおかゆを炊く。
④麹をほぐす。
⑤おかゆが炊き上がったら水を1カップ追加し、混ぜながら温度を60度前後まで下げる。
⑥麹を追加して、よく混ぜる。
⑦火から外し、タオルなどで鍋を包んで60度前後を保てるように4~10時間置けばできあがり。麹が少し黄色みを帯び、食べてみて甘みがあればOKです!
 
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甘酒の保存方法と保存時の注意事項

【冷蔵保存の場合】
粗熱をとり、ホーローやガラス、プラスチックの保存容器に入れて冷蔵庫に保管。アルミ製のものは酵素の働きで穴が開いてしまう可能性があるので避けましょう。また、発酵する際に生じるガスでまれに容器が爆発してしまうことがあるので、1日1回は蓋をあけましょう。保存期間は7日~10日ほどです。

【冷凍保存の場合】
空気をしっかり抜いて、冷凍用保存袋に平らにして保管。においがつきやすいので、口をしっかり閉じましょう。時間がたつにつれて乳酸菌が増え、徐々に酸っぱくなってしまうのでご注意ください。

飲み過ぎはNG!?甘酒のデメリット。効果的な飲み方とは?

ここまでたくさん甘酒の魅力について語ってきましたが、だからと言って飲めば飲むほど良いというわけではありません。飲むことで生じるデメリットもあるのです。
特にダイエットのために飲んでいる人にとっては、適正量を越える量を摂取してしまっては、逆効果になってしまうので要注意。
一度に飲む目安は、おちょこ一杯(約18ml)程度で、飲むタイミングとしては、朝がベスト!脳が欲するブドウ糖を吸収しやすい甘酒で摂取して、シャキッとした朝をお過ごしください。

まとめ

いかがでしたか?甘酒の魅力わかっていただけたでしょうか?
それでも甘酒という飲み物にまだ抵抗がある方は、牛乳や豆乳で割ってみたり、果物と一緒にミキサーにかけてフルーティーな飲み物に変身させてみるのもいいかもしれません。最近では甘酒ブームのおかげで、甘酒を使った凝った料理から砂糖やバターの代わりに甘酒の甘みを使ったおやつまでレシピのバリエーションが豊富です。
甘酒アイスや、甘酒パンケーキ、甘酒マフィンに、甘酒マンゴープリン…甘酒を使ったスイーツなら自然の甘みで太る心配がない上に、体にも優しく、きれいにもなれるおまけ付きです!ぜひ、“米麹甘酒”試してみてください。

やはり、昔から飲まれ続けているものは、それなりの根拠があるのだと、先人の知恵に感心と感動をしてしまいますね。

Ms.小わっぱ



◆この記事の監修者◆

前田 佳織

管理栄養士 健康食育シニアマスター
東京糖尿病療養指導士(CDE)

ヘルスケアIT系ベンチャーで特定保健指導、クリニックでの糖尿病栄養指導をなどを経験。
現在は、健康食育シニアマスターとして「ごはんとお味噌汁中心のお米生活で健康的にキレイに人生が豊かになる食べ方」イベント企画やセミナーで伝え、メニュー提案なども行う。

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