これからの飲食店販促について考える。食品サンプルの製作工場に突撃取材!-インタビュー編-

イワサキ・ビーアイの技の歴史、食品サンプルの価格設定とリースの料金体系、インバウンド対策、さらにはディスプレイの配置設計、メニューブック作製、POSレジ、ポイントカードの手配、専属カメラマンといった、飲食店の販促や運営をトータルでサポートできるサービスについて詳しくうかがいました。

こんにちは、菫青石きんせいせきです。
前回は食品サンプルの工場「ビーアイ ファクトリー横浜」の見学の様子をお伝えしました。
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見学後にイワサキ・ビーアイ 次長の寺島様、 広報担当の黒川様に話をうかがいました。飲食店にとっての食品サンプルの有効的な使い方や、創業から歴史の長いイワサキ・ビーアイ様にとっての食品サンプルのあり方について詳しく聞いていきます。

f:id:tentsu_media:20180706125630j:plain左:次長 寺島貞喜様
右:広報担当 黒川友太様

 

食品サンプル工場の技の歴史

-型取り・色づけ・そして盛り付けもそうですが、決まった作り方がないことに驚きました。食品サンプル製作の技術は、みなさんどのようにして身につけたのですか?
もともと誰かがやっていた手法や技術が会社全体に広がっていきました。これまでのさまざまな歴史が積み重なっている技術ですので、今でも誰かだけがやっている技というのも結構あったりします。「たいしたことじゃないだろう」と思ってやっていることが実はすごかったりするんですよね。
 
-製作で担当する種類は専門のものではなく、さまざまな物を経験されているのでしょうか。
料理の世界と同じで、和食・洋食・中華と担当する分野がわかれています。大きく違うのはお菓子・デザート部門ですね。やはりデザートとフードは作り方がまったく違うので、全種類を作れる人は少ないです。本当は全員がオールマイティーにすべての種類を作れたらい良いのかもしれませんが、料理と同じで、1つの種類を極めている人の技術には、やはり敵いませんよね。
 
-食品サンプルでどうしてもこれだけは作れないというものはありますか?
作ることは可能ですが、形はできてもそれっぽく見えない、質感が出ないというものはどうしてもあります。例えば空中を飛んでいる水滴や、煙などの形がないもの。水滴も“びゃっ”と飛んでいる形はできるのですが、材質的にも自然に見えず、動きがある感じを出すのが難しいですね。
 
-最近ではどんな注文が増えていますか?
お客様のご要望も十人十色なのでなんとも言えないのですが、最近はインスタ映えなども意識した、「とにかく目立つ物が欲しい」という注文が多くなりました。
 
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きちんと考えられた企画や配置があってこそ生きてくる食品サンプル

-販促で困っているお客様から、例えば「インパクトのある食品サンプルを作りたい」という要望があった場合、企画から一緒に考えてもらえるのでしょうか。
社内には製作部門以外に、ディスプレイや効果的な演出を考える企画部門があります。そちらでパースを作成し、こんな感じにしてみては?という提案もおこなっています。
 
-サンプルの置き方ひとつをとっても、印象が大きく変わってくると思うのですが。置き方や配置の仕方までアドバイスしてもらえるのでしょうか。
これはイワサキ・ビーアイの特徴で、他のサンプル屋さんは食品サンプルだけを売っていますが、当社ですとケースのディスプレイの配置設計まで可能です。サンプルの展示には何をどこに置くかという法則や、目線がいきやすい“ホットポイント”もありますので、これを専門に担当している部署があります。
 
-サンプルやディスプレイ関連以外でも、販促のお手伝いはしていただけるのでしょうか。
イワサキ・ビーアイは、飲食店の販促や運営に関わるあらゆるお手伝いをしています。メニューブックも作っていますし、必要な小物類、POSレジやポイントカードの手配なども可能です。もちろん専属のカメラマンもおりますので。トータルで飲食店をサポートできるサービスが整っています。

ただ食品サンプルを作るだけではなく、リースなどの飲食店に寄り添ったサービスを提供していきたい

-食品サンプルを購入するとなると、結構な値段がかかってきてしまう印象があるのですが。 
そういった方のために、リースでのプランもご用意しています。これは、岩崎グループの創業者である岩﨑瀧三が食品サンプルを事業化した創業時から“お貸し出し”をしているサービスです。
 
-サンプルは買い切りと思っている方も多いと思うのですが。リースとは具体的にどういった料金体系なのでしょう。
昔は、「800円で販売しているハンバーグのサンプルであれば、10倍の値段の8,000円」で販売、という価格設定をしていたんですね。それをリースの場合は、月々600~800円ほどお支払いいただく形です。店舗開業時にすべてのサンプルを購入すると、仮に8,000円のサンプルが10個で8万円になってしまいます。ところがリースの場合なら月々8,000円(800円×10個))の支払いで済みますし、毎月営業が店舗へお伺いして、汚れていないかなどのチェックもできます。開業時に必要なお金を他に回していただければ、お客様のご負担を軽くできるという目的でやらせていただいています。これは85年間続いているサービスですが、大体1年でホコリが被ってしまったり、汚れてきてしまう場合がありますので、その際は新たに作り替えをしていきます。
 

インバウンド対策にはもってこい。食品サンプルを日本の文化として発信していきたい。

-2020年に東京オリンピックを控えていますが、外国人の集客にも食品サンプルが大きく貢献しそうですね。
そうですね。食品サンプルが置いてある飲食店と、置いていない飲食店を比べると、やはりお客さんはしっかりと食べるものの内容と、金額がわかる店舗へと行きますよね。それはもう人の心理ですので。また、世界中の方々が食品サンプルを見て自分の国に帰ったときに、食品サンプルの存在を広めてもらい、海外の方への認知につながると良いなと思っています。
 
-食品サンプルは海外にはない、日本だけの文化なのでしょうか。
ここまで精巧なものを作っているのは日本だけなのではないでしょうか。海外の方は音で食欲を刺激する「耳の文化」、日本人は目で楽しむ「目の文化」が普及しているように思います。
 
-他にも「ぜひこんなお店には使ってもらいたい」というものはありますか?
格式の高いお店はあまりサンプルを置きません。その価格帯で雰囲気を楽しむので、サンプルは必要ないのですが、ランチに置くと良い意味でお店の格が下がるんです。高そうなお店だけど、この価格で食べられるんだというのがわかるんですよね。そういう使い方もしていただきたいですね。
 

7月に食品サンプルギャラリーがオープンしました。

-今後も食品サンプルの文化を発信をしていく場所は増やしていく予定なのでしょうか。
ちょうど7月14日に、「食品サンプルギャラリー 浅草店」がオープンしました。食品サンプルの文化や歴史、新しい世界を浅草から発信していきます。オリジナルの食品サンプルやキーリング、「元祖食品サンプル屋」ブランドの商品を販売していますので、浅草にお越しの際はぜひお立ち寄りください。
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www.replicafoods-gallery.com
 
-本日はいろいろとお話いただきまして、どうもありがとうございました。

 

まとめ

今回の取材は、「実際の食品サンプルってどんな風に作られているのだろう」という興味から入ってきましたが、食品サンプルはリースとして利用できることや、置き方・並べ方など、店舗での有効的な使い方に関してもじっくり話をうかがうことができました。これからラグビーワールドカップや東京オリンピックなど、外国人の来日がまだまだ見込める上、集客のための施策としても取り入れてみてはいかがでしょうか。
 

関連リンク

■イワサキ・ビーアイ
http://www.iwasaki-bei.co.jp/
 
■元祖食品サンプル屋(食品サンプル製作体験はこちら)
http://www.ganso-sample.com/

菫青石

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